『火垂るの墓』はどこで見れる?配信中サービスまとめ

1988年
火垂るの墓 のアイキャッチ画像

『火垂るの墓』はどこで見れる?配信サービス一覧

『火垂るの墓』は2026年7月現在、Netflix で配信中です(各社の公式配信情報にもとづく。下表に配信開始日と出典を掲載)。

配信サービス配信状況出典
Netflix配信中 2026年7月15日〜公式 出典
Amazon Prime Video
Disney+
Hulu
U-NEXT

『火垂るの墓』とは?作品の見どころ

『火垂るの墓』は、スタジオジブリが1988年に公開したアニメーション映画で、2026年7月15日よりNetflixで配信されています。原作は野坂昭如の同名短編小説(直木賞受賞作)で、脚本・監督は『かぐや姫の物語』などで知られる高畑勲が務めました。太平洋戦争末期の神戸を舞台に、空襲で母を亡くした14歳の少年・清太と、4歳の妹・節子が、頼れる大人のいないまま二人だけで生き抜こうとする姿を描いた作品です。

本作は宮崎駿監督の『となりのトトロ』と1988年4月16日に同時公開されたことでも知られています。ほのぼのとした『トトロ』と、戦争の悲惨さを描いた『火垂るの墓』という対照的な2本立ては、当時から大きな話題となりました。公開から30年以上が経った現在も、戦争を知らない世代に向けたメッセージを持つ作品として、繰り返し語り継がれています。

Netflixでは2024年以降、日本国外の190以上の国と地域でスタジオジブリ作品が独占配信されており、『火垂るの墓』は日本国内でも視聴できる形で配信されるようになりました。字幕・吹き替えの言語対応も広く、国内外問わずあらためて本作に触れやすい環境が整っています。この記事では、2026年7月26日時点の最新配信情報を軸に、あらすじ・キャスト・興行成績・制作秘話まで、作品の魅力を整理して紹介します。

『火垂るの墓』を全話無料で見る方法

結論から言うと、『火垂るの墓』は2026年7月26日時点でNetflixにて配信中です。2026年7月15日(水)より配信が開始されており、Netflixのプランに加入していれば追加課金なしで視聴できます。無料で視聴できるかという点については、Netflixは月額制の有料サービスであり、無料体験期間は現在提供されていないため、視聴には有料プランへの加入が必要です。過去に無料トライアルを実施していた時期もありましたが、条件は変更されることがあるため、利用前に必ずNetflix公式サイトで最新のプラン内容を確認してください。

Netflixはスマートフォン・タブレット・パソコン・スマートTVなど幅広いデバイスに対応しており、アプリまたはブラウザで「火垂るの墓」と検索すればすぐに再生できます。字幕・吹き替えの切り替えも作品ページの設定から行えます。本作はスタジオジブリ作品としてすでに日本国外でも配信されてきた経緯があり、2026年夏の配信は日本国内のユーザーにとってあらためて正規に視聴できる機会となります。ダウンロード機能を使えば通信環境を気にせずオフラインでの視聴も可能です。

なお、配信ラインナップや配信期間は予告なく変更・終了となる場合があります。視聴を予定している方は、早めに視聴するか、Netflix公式ページで配信状況を随時確認することをおすすめします。正規サービスでの視聴は、原作者や制作に関わったスタッフへの適切な還元にもつながります。

あらすじ

結論として、本作は昭和20年(1945年)夏の神戸を舞台に、戦災孤児となった兄妹の短い共同生活と、その先に待つ厳しい現実を描いた物語です。父が海軍に出征中の14歳の少年・清太は、母、そして4歳の妹・節子と3人で暮らしていましたが、空襲によって自宅を焼失し、逃げる途中で母も大やけどを負い、まもなく命を落としてしまいます。

身寄りを失った清太と節子は、遠縁の親戚の家に身を寄せますが、配給も乏しく物資が不足する戦時下で、次第に居候の二人は疎まれるようになっていきます。肩身の狭い思いに耐えかねた清太は、節子を連れて親戚の家を出て、川べりの防空壕での二人暮らしを始めます。誰にも気兼ねのいらない生活は、蛍の光に照らされたつかの間の安らぎをもたらしますが、大人の庇護のない子どもだけの暮らしは、食料の確保もままならず、次第に困窮していきます。

栄養失調に苦しむ節子の体は徐々に衰弱し、清太は懸命に食べ物を探し回りますが、状況は好転しません。物語は、二人が生き抜こうとする姿と、戦争が奪っていくものの大きさを、感傷を排した淡々とした筆致で描いていきます。詳しい結末については後述の「ネタバレ」セクションで扱いますが、本作は単なる悲劇の記録ではなく、戦争という状況下で失われていく日常と命の重みを見つめた作品として評価されています。

登場人物

本作の中心となるのは、清太と節子という兄妹です。清太は14歳の少年で、父は海軍軍人として出征中という設定です。母を空襲で失った後、幼い妹を守る責任を一身に背負うことになりますが、大人の助けを借りずに二人分の生活を成り立たせることの難しさに直面していきます。プライドや意地から親戚宅を出る決断をするなど、思春期らしい未熟さも丁寧に描かれている点が特徴です。

節子は4歳の幼い妹で、無邪気に兄に甘え、キャラメルやドロップといったささやかなお菓子を楽しみにするなど、年齢相応の無邪気さを持つ人物として描かれます。戦況の悪化や栄養不足が、その無邪気さを少しずつ蝕んでいく様子が、本作の中でも特に印象的な描写として知られています。

そのほか、清太と節子が身を寄せる親戚の未亡人(おばさん)も重要な登場人物です。当初は二人を受け入れるものの、配給物資の乏しさや自身の家族を優先する生活の中で、次第に二人への態度が厳しくなっていきます。この人物は単純な悪役として描かれているわけではなく、戦時下で誰もが余裕を失っていく状況そのものを象徴する存在として位置づけられています。作品全体を通じて、明確な「敵」を設定せず、戦争という状況そのものが登場人物たちを追い詰めていく構成になっている点が、本作の大きな特徴です。

スタッフ・キャスト陣

結論として、清太の声を辰巳努、節子の声を白石綾乃が担当しています。両者とも当時子役として活動しており、実年齢に近い声で兄妹を演じたことが、作品のリアリティを高める要素の一つになったとされています。

親戚のおばさん役には他の出演者が声を当てており、当時のスタジオジブリ作品らしく、著名な俳優よりも声の演技を重視したキャスティングが行われました。声優陣の詳細なクレジットは、映画.com(eiga.com)やシネマトゥデイなど映画情報サイトの作品ページで確認できます。

監督・脚本を務めた高畑勲は、本作の後も『おもひでぽろぽろ』『平成狸合戦ぽんぽこ』『かぐや姫の物語』など、宮崎駿とは異なる作風の作品をスタジオジブリで手がけたことで知られています。原作者の野坂昭如は、自身の戦争体験をもとに小説『火垂るの墓』を執筆し、この作品で直木賞を受賞しています。過度に感傷的な演出を避け、事実を積み重ねるように物語を綴る高畑監督の演出スタイルは、原作の持つ乾いた筆致とも通じるものがあると評されています。

公開から40年近くが経つ現在、当時の子役として清太・節子を演じた声優陣の名前が大きく取り沙汰される機会は少ないものの、実際の年齢に近い声で演じられた兄妹の掛け合いは、本作のリアリティを支える重要な要素として今も語り継がれています。詳しいキャスト・スタッフ情報は、映画.com やシネマトゥデイなど映画情報サイトの作品ページであわせて確認することをおすすめします。

興行収入・話題

結論から言うと、『火垂るの墓』は1988年4月16日、宮崎駿監督の『となりのトトロ』との同時上映として公開され、配給収入は約5億8800万円、観客動員は約80万1680人、興行収入は約11億7000万円と伝えられています。当時の東宝配給作品としては、この数字は必ずしも大ヒットとは言えず、配給収入は伸び悩んだとされています。

その一方で、映画評論の分野では高い評価を受けており、『キネマ旬報』誌が発表した1988年度日本映画ベストテンでは6位にランクインしています。興行的な数字以上に、作品としての評価が長く語り継がれてきたことが、本作のもう一つの特徴と言えるでしょう。

『となりのトトロ』との同時上映という組み合わせは、もともと『トトロ』が上映時間60分程度の中編として企画されており、単独での全国公開が難しかったという事情から実現したものです。明るく牧歌的な『トトロ』と、戦争の悲惨さを描く『火垂るの墓』という対照的な2本立ては公開当時から話題となり、現在でもしばしば語り草として取り上げられています。なお、両作の制作はスタジオジブリで同時進行しており、限られたスタッフのやりくりに制作陣が苦慮したというエピソードも伝えられています。

ネタバレ

以下は結末に関わる重要な内容を含みます。未見の方はご注意ください。防空壕での二人暮らしの中で、節子は栄養失調により次第に衰弱していきます。清太は農家から食料を分けてもらったり、盗みまがいの行為をしてまで妹のために食べ物を探し回りますが、戦争末期の物資不足の中で十分な栄養を与えることはできませんでした。

物語終盤、節子は衰弱の末に息を引き取ります。妹を失った清太は、節子の亡骸を荼毘に付し、形見のドロップの缶を携えて一人生き延びようとしますが、まもなく駅の構内で衰弱死してしまいます。物語の冒頭は、実はこの清太の死の場面から始まっており、以降の展開はすべて回想として描かれる構成になっています。つまり本作は、二人がすでにこの世を去っていることを観客に示したうえで、そこに至るまでの日々を丁寧にたどっていく物語です。

この結末は原作小説に基づくもので、原作者の野坂昭如自身の戦争体験が色濃く反映されているとされています。悲惨な結末を通じて、戦争が奪う日常と命の重みを描いた作品として、公開から30年以上を経た現在も高く評価されています。感傷的な演出を抑えた高畑勲監督の演出スタイルも、この結末の重みをより際立たせる要因になっていると言われています。

トリビア

本作にまつわるエピソードとしてよく知られているのが、1988年4月の劇場公開時点で作品が未完成のまま封切られたという事実です。高畑勲監督のこだわりにより制作が大幅に遅れ、公開当日にも一部カットが仕上がっていない状態だったとされ、監督自身も後年「火垂るの墓を全然完成しないで封切った」と振り返っています。作品が完全な形で完成したのは、劇場公開から約1カ月後だったと伝えられています。

もう一つよく知られているのが、宮崎駿監督の『となりのトトロ』との同時上映というエピソードです。前述の通り『トトロ』が中編企画だったことから2本立てが実現しましたが、明るい『トトロ』と重い『火垂るの墓』という組み合わせは、当時の観客にとっても強く印象に残ったようで、現在でも「なぜこの2本を同時上映したのか」という話題がしばしば取り上げられます。

また、原作者の野坂昭如は自身の戦争体験・戦後体験をもとに小説『火垂るの墓』を執筆しており、直木賞を受賞しています。2025年から2026年にかけては、高畑勲監督が遺した創作ノートや関係者の証言をもとにしたNHKのドキュメンタリー番組が放送・書籍化されるなど、本作の制作背景に光を当てる動きも続いています。

撮影裏話

『火垂るの墓』は、スタジオジブリにとって宮崎駿監督とは異なる作家性を持つ高畑勲監督の代表作の一つです。高畑監督は、感傷的な演出やドラマティックな盛り上げを意図的に抑え、戦時下の日常を淡々と積み重ねるように描くという演出方針を取ったとされています。この抑制された演出こそが、かえって物語の重みを際立たせているという評価が、公開から長い年月を経た現在でも根強くあります。

制作の裏側では、『となりのトトロ』と同時進行というスケジュールの厳しさもあり、限られたスタッフの配置をめぐって制作陣が苦労したというエピソードが伝えられています。とりわけ作画監督を務めた近藤喜文の扱いをめぐっては、社内でも調整が難航したとされ、当時のスタジオジブリが置かれていた制作体制の過渡期を象徴するエピソードとして語られることがあります。

公開から30年以上が経過した現在、本作は戦争を知らない世代に戦争の実相を伝える作品として、学校教育の場でも取り上げられることがあります。2026年夏のNetflix配信は、こうした形で改めて多くの人が本作に触れる機会を提供するものと言えるでしょう。制作背景をより深く知りたい方には、高畑勲監督の創作ノートや関係者証言をもとにしたドキュメンタリー番組・書籍もあわせて参照することをおすすめします。