『マルティネス』はどこで見れる?配信中サービスまとめ

2023年

『マルティネス』はどこで見れる?配信サービス一覧

『マルティネス』は2026年7月現在、Hulu で配信中です(各社の公式配信情報にもとづく。下表に配信開始日と出典を掲載)。

配信サービス配信状況出典
Netflix
Amazon Prime Video
Disney+
Hulu配信中 2026年7月1日〜公式 出典
U-NEXT

『マルティネス』とは?作品の見どころ

映画『マルティネス』は、2023年に製作されたメキシコのコメディドラマです。監督は本作が長編デビューとなるロレーナ・パディージャ、主演は『ナチュラルウーマン』でアカデミー国際長編映画賞に輝いた作品の主演としても知られるチリの名優フランシスコ・レジェスが務めています。

舞台はメキシコシティ。40年にわたりこの街で暮らしてきたチリ人の会計士マルティネスは、偏屈で人づき合いを避け、毎日を判で押したような同じルーティンで過ごす60歳の男性です。そんな彼の頑なな日常が、勤め先からの退職勧告と、階下の隣人女性の思いがけない死をきっかけに、静かに、しかし確かに揺らぎ始めます。

『マルティネス』が描くのは、老い・孤独・そして遅すぎることのない変化です。派手な事件が起きるわけではないのに、一人の頑固な男が少しずつ心をほどいていく過程に、思わず胸が温かくなる一作。ユーモアと切なさが同居する語り口は、静かな余韻を残します。この映画『マルティネス』は、動画配信サービスのHuluで視聴することができます。

『マルティネス』を全話無料で見る方法

映画『マルティネス』は、定額制動画配信サービスのHuluで配信中です。Huluは月額料金を支払えば対象作品が見放題になるサブスクリプション型のサービスで、追加課金なしで『マルティネス』のような世界各国のインディペンデント映画やアート系作品まで楽しめるのが魅力です。

Huluでは、はじめて利用する方に向けた無料トライアル期間が用意されている場合があります。期間や条件は時期によって変わるため、加入前に公式サイトで最新の内容を確認してから登録するのがおすすめです。トライアル期間中も見放題対象作品はフルに視聴でき、期間内に解約すれば料金がかからない仕組みになっているケースが一般的です。

マルティネスのような静かな余韻を持つ作品は、腰を据えてじっくり味わいたいもの。Huluならスマートフォン・タブレット・パソコン・テレビと幅広いデバイスで再生でき、通勤の合間や休日の夜など、自分のペースで鑑賞できます。正規の配信サービスを通じて視聴すれば、高画質・高音質で製作者への正当な還元にもつながります。まずはHuluのラインナップで『マルティネス』が配信対象かどうかをチェックしてみてください。

あらすじ

映画『マルティネス』の主人公は、メキシコシティの会計事務所に長年勤める60歳のチリ人男性マルティネス。若い頃にチリからメキシコへ渡り、以来40年をこの街で過ごしてきました。彼の毎日は驚くほど規則正しく、朝のプールでの水泳、几帳面な事務仕事、決まった食事と、寸分違わぬルーティンで成り立っています。人づき合いを好まず、同僚にも隣人にもそっけない、いわゆる偏屈な独り身の老人です。

そんな彼の秩序だった日常に、二つの出来事が波紋を投げかけます。一つは、会社から退職をほのめかされ、後任として若い社員パブロが送り込まれてきたこと。長年守ってきた仕事という拠り所が、足元から崩れようとしています。

もう一つは、同じアパートに暮らす同年代の女性アマリアが、自室で孤独死していたことが判明したことでした。ほとんど言葉を交わしたこともなかった隣人。ところがアマリアの遺品の中に、マルティネス宛の贈り物が残されていたのです。なぜ自分に。困惑しながらも、彼は次第にアマリアという女性に強く惹かれていきます。

遺された日記や手紙、写真をたどるうち、マルティネスはアマリアがどんな人生を望み、何を愛していたのかを知っていきます。その足跡をなぞるように、彼はこれまで一度も踏み出さなかった場所へと出かけ始め、心の奥で眠っていた人生への好奇心をゆっくりと取り戻していくのでした。

登場人物

映画『マルティネス』の物語は、限られた登場人物の繊細な関係性によって編まれています。

【マルティネス】本作の主人公。メキシコで暮らすチリ出身の60歳の会計士です。人間嫌いで頑固、決まりきったルーティンを何より大切にする孤独な男性。感情を表に出さず、周囲に壁を作って生きてきましたが、隣人の死をきっかけに、これまで押し殺してきた人生への渇望と向き合っていきます。オールバックにダブルのスーツという隙のない身なりが、彼の頑なさを象徴しています。

【アマリア】マルティネスと同じアパートに暮らしていた同年代の女性。物語の冒頭で孤独死しているのが見つかり、直接の出番はほとんどありません。しかし彼女が遺した日記・手紙・写真、そしてマルティネス宛の贈り物が物語を動かす原動力となり、不在でありながら作品全体に大きな存在感を放ちます。

【パブロ】会社がマルティネスの後任として送り込んだ若い社員。世代も価値観も違う二人の間には、ぎこちない緊張が漂います。マルティネスにとっては自分の居場所を脅かす存在であると同時に、変化を映し出す鏡のような役割も担っています。

そのほか、マルティネスと接点を持つ同僚や大家など、身近な人々が彼の内面の変化をそっと照らし出していきます。

スタッフ・キャスト陣

映画『マルティネス』の主演を務めるのは、チリを代表する名優フランシスコ・レジェス。セバスティアン・レリオ監督の作品でアカデミー国際長編映画賞を受賞した『ナチュラルウーマン』にも出演した実力派で、本作では偏屈で不器用ながら、内側に豊かな感情を秘めた老会計士マルティネスを、抑制の効いた演技で見事に体現しています。表情や所作のわずかな変化だけで、頑固な男が少しずつ心をほどいていく過程を表現する、繊細な芝居が見どころです。

共演には、メキシコの俳優ウンベルト・ブストが名を連ねます。『アモーレス・ペロス』などで知られる彼が、若い後任社員をはじめとする物語の要となる人物を演じ、主人公との世代を超えた対比を生み出しています。

また、マルタ・クラウディア・モレノがアンサンブルキャストとして作品に厚みを加えているほか、マルティネスの心を動かす鍵となる隣人アマリアをメリー・マンソが演じています。アマリアは物語上ほとんど登場しないながらも、その存在感が作品全体を貫く重要な役どころです。

少人数のキャストが織りなす静かな芝居の応酬が、この映画『マルティネス』の滋味深い味わいを支えています。

興行収入・話題

映画『マルティネス』の具体的な興行収入については、確かな数字を確認することができませんでした。本作はメキシコ発のインディペンデント作品であり、大規模なブロックバスターとは異なる公開規模のため、正確な興収データが公開されていないものと考えられます。数字を無理に断定することは避け、ここでは作品の評価と映画祭での歩みを紹介します。

『マルティネス』は、2023年3月に開催された第40回マイアミ国際映画祭でワールドプレミア上映され、長編デビュー作を対象とするジョーダン・レスラー・ファースト・フィーチャー賞のコンペティション部門に選出されました。監督ロレーナ・パディージャの長編デビュー作が、記念すべき映画祭の40周年の舞台で世界初披露されたことは、本作への期待の高さを物語っています。

作品はコメディとドラマを行き来しながら、老いや孤独といった普遍的なテーマを温かなユーモアで包み込む語り口が評価され、映画祭を通じて国際的なセールスにも展開されました。派手なヒット作ではないものの、静かに心に残るインディペンデント映画として、各地の上映で観客の共感を集めた一作です。日本でも劇場公開され、その後Huluでの配信へと広がりました。

ネタバレ

※ここから先は映画『マルティネス』の結末に触れます。未見の方はご注意ください。

アマリアの遺品をたどるマルティネスは、彼女の日記や手紙をもとに、行きたかった場所や叶えたかった願いを一つずつ実行していきます。プラネタリウムや遊園地へ一人で足を運び、これまで自分に許してこなかった時間を味わう彼の姿は、まるでアマリアの人生を代わりに生き直しているかのようです。孤独な老人だった彼の日常に、少しずつ色彩が戻っていきます。

ところが調べを進めるうち、アマリアが妻子ある男性の愛人であったこと、そして彼女の願いの多くが結局は叶えられなかったものだったことを知ります。理想化していたアマリア像が崩れ、マルティネスはその男性に激情をぶつけ、部屋の飾りつけも贈り物もすべて捨て去ってしまいます。

職場では契約の延長が認められる一方、後任パブロの評価を問われた彼は冷たく突き放し、パブロは職を失います。しかし物語の最後、マルティネスは同僚や大家にささやかな贈り物を残し、これまでのオールバックとダブルのスーツを脱ぎ捨てた、ラフな装いでバスに乗り込みます。長年守ってきた習慣や執着に別れを告げ、彼は身軽になって旅立っていくのです。アマリアという他者との出会いを通じて、マルティネスはようやく自分自身の人生を自由に生きる術を手に入れました。

トリビア

映画『マルティネス』にまつわる小ネタをいくつか紹介します。

まず注目したいのが、主人公が抱える文化的な背景です。マルティネスはチリ出身でありながら、40年にわたってメキシコで暮らしてきた移民という設定になっています。演じるフランシスコ・レジェス自身もチリの俳優であり、キャラクターの出自と俳優のルーツが重なっている点は、作品に自然なリアリティを与えています。

また本作は、亡くなった隣人アマリアがほとんど画面に登場しないにもかかわらず、物語の中心に位置し続けるという、ユニークな構成が特徴です。日記・手紙・写真・贈り物といった遺されたモノを通じて一人の女性像が立ち上がっていく作りは、不在によってかえって親密さが生まれるという、繊細な語りの妙を感じさせます。

タイトルが主人公の姓そのものである点もシンプルながら象徴的です。徹底して自分の殻に閉じこもってきた男が、映画の終わりには名前だけを残して装いも生き方も脱ぎ替えていく。その対比が、題名に静かな余韻を添えています。老いを扱いながらも湿っぽくなりすぎず、ブラックユーモアを交えて描く距離感も、この作品ならではの持ち味です。

撮影裏話

映画『マルティネス』は、メキシコの映画作家ロレーナ・パディージャにとって記念すべき長編デビュー作です。彼女は本作の監督だけでなく脚本も手がけており、老いや孤独という重くなりがちなテーマを、温もりのあるユーモアで包み込む独自の作家性を打ち出しました。高齢の主人公を中心に据えながらも、感傷に流されず、どこか可笑しみを漂わせる語り口は、若い世代の映画作家ならではのみずみずしい視点を感じさせます。

作品は2023年3月、第40回を迎えたマイアミ国際映画祭でワールドプレミアを果たし、長編デビュー作を対象とするジョーダン・レスラー・ファースト・フィーチャー賞のコンペティション部門で世界に紹介されました。国際的なセールスも展開され、メキシコの小規模なインディペンデント作品でありながら、国境を越えて観客に届く道筋を切り開いていきました。

主演に、チリの重鎮フランシスコ・レジェスという確かな演技力を持つ俳優を迎えたことも、本作の完成度を大きく支えています。少人数のキャストと抑制の効いた演出によって、派手さではなく細部の積み重ねで人物の心の動きを描き出す。そうした丁寧な作りが、静かな感動を生む一作へと結実しました。日本では劇場公開を経て、Huluでの配信へと広がっています。