リメンバー・ミーが無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説
『リメンバー・ミー』が見れる動画配信サービス
現在、Disney+ で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | − |
| Amazon Prime Video | − |
| Disney+ | 視聴可能 |
| Hulu | − |
| U-NEXT | − |
『リメンバー・ミー』とは?作品の見どころ
メキシコの小さな町サンタ・セシリア。家族が代々靴職人を継いできたリヴェラ家には、ある時から「音楽を絶対に演奏してはいけない」という固い掟がありました――『リメンバー・ミー』は、音楽を心から愛する12歳の少年ミゲルが、家族の禁忌を破って音楽コンテストに出場しようとした夜、奇跡的に「死者の国」へと迷い込み、伝説のミュージシャン「エルネスト・デ・ラ・クルス」と思われる先祖を訪ねて自分のアイデンティティの真実を探る、ピクサー作品史上最も色彩豊かな長編アニメーションです。
本作は2017年11月22日に米国で公開されたピクサー・アニメーション・スタジオ製作の長編アニメーション映画。配給はウォルト・ディズニー・ピクチャーズ。監督はリー・アンクリッチ(『トイ・ストーリー3』の長編単独監督に続く2作目)、共同監督・脚本はエイドリアン・モリーナ。脚本はエイドリアン・モリーナとマシュー・アルドリッチの共同。製作はダーラ・K・アンダーソン、製作総指揮はジョン・ラセター、音楽はマイケル・ジアッキーノ、主題歌『Remember Me』はクリステン・アンダーソン=ロペスとロバート・ロペスが作詞・作曲。
見どころは、メキシコの伝統的な祝祭「死者の日(ディア・デ・ロス・ムエルトス)」の文化を、徹底的な現地取材を踏まえて構築した、世界でも稀有な「文化的に正確な」長編アニメーションとしての完成度です。リー・アンクリッチ監督と脚本陣は本作のために6年間にわたってメキシコで取材を重ね、文化コンサルタントとして著名なメキシコ系米国人アーティスト・俳優陣を招聘しました。第90回アカデミー賞長編アニメーション賞・主題歌賞のW受賞、世界興行収入累計約8億700万米ドル。
『リメンバー・ミー』を全話無料で見る方法
結論として、2026年4月時点で『リメンバー・ミー』を国内で見放題視聴できる動画配信サービスは、ディズニープラス(Disney+)のみです。Disney+の見放題プランに登録すれば、本編のフル視聴が可能で、字幕版・吹替版の両方が用意されています。
Disney+(ディズニープラス)
Disney+はWalt Disney Companyが運営する公式の動画配信サービスで、ピクサー作品はすべて本サービスのもとで一元的に提供されています。月額プランは2026年3月25日から「スタンダード」(1,140円/月)「プレミアム」(1,520円/月)に料金改定されています。年額プランも提供されており、年額の方がお得です。Hulu日本版とのセットプラン「Disney+ × Hulu」も提供されており、両サービスの利用を考えている人にはこちらが選択肢になります。
登録手順:
- 公式サイト disneyplus.com/ja-jp にアクセス
- 「サインアップ」からアカウントを作成
- プランを選択(スタンダード/プレミアム/Huluセット/年額プラン)
- 支払い方法を入力(クレジットカード/PayPal/キャリア決済/アプリ決済対応)
- 登録完了後、本編をスマートフォン・PC・スマートテレビ・ゲーム機で視聴開始
Disney+はピクサー作品のほか、マーベル作品、スター・ウォーズ作品、20世紀スタジオ作品も同時に見放題で楽しめるため、本作と同監督リー・アンクリッチの『トイ・ストーリー3』もまとめて鑑賞することができます。
DMM TV(実質無料で視聴可能)
DMM TVは新規登録時に14日間の無料トライアルと550ポイントが付与されます。本作のレンタル料金は400円台のため、初回ポイントを活用すれば実質無料で視聴することが可能です。Disney+を契約しない方針の方には、最も費用対効果の高い選択肢の一つです。
レンタル・購入(Amazon Prime Video/Apple TV/Google Playなど)
本作は見放題ではないものの、各種PPVサービスではデジタルレンタルおよびデジタル購入が可能です。Disney+に加入しない方針の場合は、Amazon Prime Videoの単話レンタル(数百円台)や購入(千円台)、Apple TV、Google Play Movies、Lemino、TELASA、FODプレミアムなどが利用できます。
TSUTAYA DISCAS(宅配DVD/Blu-rayレンタル)
TSUTAYA DISCASでは新規登録時に無料お試し期間と、630円OFFの単品レンタルクーポンが用意されている時期もあります。
Blu-ray・DVD・4K UHD購入
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンからBlu-ray・DVD・4K UHDが発売されており、Amazonや家電量販店で安定して入手できます。本編にメイキング映像や監督・スタッフの解説、メキシコの「死者の日」文化に関するドキュメンタリーを収録した版が選択肢になります。
地上波放送
日本テレビ系『金曜ロードショー』ほか、地上波・BS各局で本作は不定期に放送されてきました。最新の放送スケジュールを各局の公式サイトで確認しておくと、無料で視聴できる機会を逃しません。
あらすじ
サンタ・セシリアの少年・ミゲル
物語の舞台は、メキシコの小さな町サンタ・セシリア。本作の主人公ミゲル・リヴェラは12歳の少年で、家族が代々靴職人を継いできた職人一家の末っ子です。リヴェラ家には先代から代々受け継がれてきた厳しい掟があり、それが「音楽を絶対に演奏してはいけない」というルールでした。家族のなかには家族写真の中央にある先祖(顔が剥がされた人物)が音楽家だったがゆえに、家を捨ててしまったという伝説がありました。
しかしミゲルは音楽が大好きで、町中で開催される「死者の日」の音楽コンテストに出場することを密かに夢見ています。ミゲルの密かなアイドルは、サンタ・セシリア出身の伝説のミュージシャン「エルネスト・デ・ラ・クルス」――生前に大スターとなり、最後には舞台で自殺的な事故で亡くなったが、その代表曲『Remember Me』は今もメキシコ全土で愛されています。
死者の日と、伝説のギター
物語は11月初頭の「死者の日」の前夜に進みます。家族は祭壇(オフレンダ)に先祖の写真と食物と装飾を並べて、亡き家族を迎え入れる準備をします。家族の中で唯一ミゲルを理解してくれる存在は、ひいおばあちゃんの「ママ・ココ」――今は認知症で記憶が薄れ、車椅子で過ごす老婦人。
音楽コンテストへの出場直前、ミゲルは家族との衝突から、家族写真に隠されていた古いギター――伝説のエルネスト・デ・ラ・クルスのもの――を町の墓地で発見します。彼が大スターの像から借りてきたギターを弾いた瞬間、奇跡的にミゲルの体は半透明になり、死者の世界が彼の目の前に展開していきます。
死者の世界、そして家族の真実
ミゲルがたどり着いたのは、橋を渡って広大な「死者の国」に入る場所。死者の国では、亡き家族の魂たちが「祭壇に写真を飾ってもらえる限り」鮮やかな色彩のままで暮らしていますが、生きている世界の人々から完全に忘れられた魂は「終わりの死」を迎えて消えてしまうという、独自の世界観が展開します。
ミゲルの家族(イメルダ高祖母をはじめとするリヴェラ家の先祖)は、すでに死者の国で暮らしており、ミゲルの「ご先祖の祝福」を受けて生者の世界に戻れるはずでしたが、イメルダはミゲルが「音楽を捨てる」ことを条件にしか祝福を与えないと言います。ミゲルは音楽を諦めず、自分のルーツである「音楽家の高祖父」――エルネスト・デ・ラ・クルスその人――を訪ねて自分自身の祝福を得ることを目指します。
途中、ミゲルは詐欺師気質の落ち目の魂「ヘクター」と出会い、彼と協力してエルネストの邸宅へと向かう冒険に出かけます。物語は、メキシコ文化への深い敬意と、家族の絆と「忘れられること」への恐怖というテーマが交差する終盤へと進んでいきます。
登場人物
ミゲル・リヴェラ(声:アンソニー・ゴンザレス/日本語版:石橋陽彩)
本作の主人公。12歳のメキシコの少年で、音楽を愛するが、家族の音楽禁止の掟に縛られて密かに練習を続けています。陽気で芯のある性格で、家族と自分のアイデンティティの両方を大切にしたいと願う複雑な感情線を担います。声を担当するアンソニー・ゴンザレスは収録時12歳のメキシコ系米国人少年で、彼の素朴な歌声が本作の主題歌をエモーショナルに支えました。
ヘクター(声:ガエル・ガルシア・ベルナル/日本語版:橋本さとし)
死者の国に住む、落ち目で詐欺師気質の中年の魂。古びた服装と疲れた佇まいで、現実の世界にいる「忘れかけている娘」のもとに渡るために、何としても家族の祭壇に写真を飾ってもらいたいと願う、本作の最大の感情線を担うキャラクター。ガエル・ガルシア・ベルナルは『アモーレス・ペロス』『モーターサイクル・ダイアリーズ』で広く知られる名優で、彼の繊細な発声法が、ヘクターの哀しみと優しさの両面を完璧に支えました。
エルネスト・デ・ラ・クルス(声:ベンジャミン・ブラット/日本語版:松平健)
メキシコ最大の伝説のミュージシャン。サンタ・セシリア出身の大スターで、彼の代表曲『Remember Me』は今もメキシコ全土で愛されています。死者の国でも豪華な邸宅に暮らし、毎年自分のための「死者の日」の祝賀パーティーを開催する派手な大物。ミゲルの密かなアイドルですが、本作の終盤で彼の正体が明かされる驚きの展開が待ち受けています。
ママ・ココ(声:アナ・オフェリア・ムルギア/日本語版:島本須美)
ミゲルのひいおばあちゃん。現在は認知症で記憶が薄れ、車椅子で過ごす老婦人。家族の中で唯一ミゲルを理解してくれる存在で、本作のタイトル『リメンバー・ミー(Remember Me)』のテーマと深く関わる重要な役どころを担います。
イメルダ・リヴェラ(声:アラナ・ウバック/日本語版:渡辺直美)
ミゲルの高祖母(ママ・ココの母親)。リヴェラ家の家族たちが「音楽禁止の掟」を始めた張本人で、死者の国で家族の魂たちのリーダーを務めるパワフルな女性。彼女の歌唱シーンは本作の最大の見どころのひとつ。
ダンテ
ミゲルが拾った野良犬のショロイツクィントレ(メキシコ無毛犬種)。ミゲルと一緒に死者の国に紛れ込み、本作のコメディの中心軸を担います。終盤で彼の本当の正体が明かされる重要な役どころ。
ペピータ(声:通称:)
イメルダ高祖母のスピリット・アニマル(精霊獣)。鮮やかな色彩のジャガー型の生き物で、終盤で重要な役を担います。
お父さん(パパ)/お母さん(ママ)(声:ジェイミー・カマチョ/ソフィア・エスピノーザ)
ミゲルの両親。家族の音楽禁止の掟を頑なに守ろうとする、伝統的な親としての役どころ。
お祖母さん(アブエリータ)(声:レネ・ヴィクター/日本語版:)
ミゲルの祖母で、リヴェラ家の現当主格。気質は強烈で、家族の伝統と掟を決して曲げない厳しい性格ですが、その奥には深い家族愛が秘められています。
スタッフ・キャスト陣
監督はリー・アンクリッチ。前作『トイ・ストーリー3』に続く長編単独監督2作目で、本作は彼にとって最後のピクサー長編監督作となりました(彼は2019年にピクサーを離れています)。共同監督・脚本はエイドリアン・モリーナ。彼はメキシコ系米国人で、本作のメキシコ文化の正確性を担保する重要な役割を担いました。脚本はエイドリアン・モリーナとマシュー・アルドリッチの共同。
本作の制作のために、ピクサーは6年間にわたってメキシコを取材し、メキシコの文化コンサルタントを多数招聘しました。コンサルタントとして参加したのは、メキシコ系米国人の俳優ラリオ・サンドヴァル、文化人類学者のマルセラ・ダヴィソン、メキシコ系米国人の作家オクタヴィオ・ソリスら多数の専門家。本作は「Pixarが主体的にメキシコ文化を尊重した作品」として、現地メキシコでも非常に高く評価されました。
音楽はマイケル・ジアッキーノ。前作『カールじいさんの空飛ぶ家』『インサイド・ヘッド』に続いてピクサー作品の音楽担当として中核的な存在となっており、本作のためにメキシコのマリアッチ音楽の伝統を踏まえた繊細な楽曲群を書き下ろしました。さらに作曲家ジェルメイン・フランコがメキシコ人作曲家として共同で楽曲を書き下ろしています。
主題歌『Remember Me』はクリステン・アンダーソン=ロペスとロバート・ロペスの夫婦が作詞・作曲。彼らは前作『アナと雪の女王』の主題歌『Let It Go』でアカデミー賞主題歌賞を受賞している実績を持つ作家コンビで、本作の『Remember Me』も同じく第90回アカデミー賞オリジナル主題歌賞を受賞しました。本作は、彼らがアカデミー賞主題歌賞を獲得した二度目の作品となります。
主演キャスト
ミゲル役のアンソニー・ゴンザレスは、収録時12歳のメキシコ系米国人少年。彼自身が本格的な歌唱訓練を受けてきた経歴を持ち、本作の主題歌『Remember Me』を見事に歌い上げました。彼は本作の出演を機に俳優・歌手として広く知られるようになりました。
ヘクター役のガエル・ガルシア・ベルナルは、メキシコ出身の俳優で、『アモーレス・ペロス』『モーターサイクル・ダイアリーズ』『バルド、偽りの記録と一握りの真実』などで広く知られる名優。彼の繊細な発声法と歌唱力が、本作の最も感動的な場面を支えています。
エルネスト・デ・ラ・クルス役のベンジャミン・ブラットは、米国の俳優で『LAW & ORDER』『ミス・コングレス』で広く知られる人物。彼の存在感のある声色が、伝説のスターの華やかさと、終盤の驚きの正体を完璧に支えました。
ママ・ココ役のアナ・オフェリア・ムルギアは、メキシコの伝説的な女優。本作の収録時点で90歳で、彼女の老いた声色がママ・ココの記憶の薄れと深い愛情を完璧に表現しました。彼女は2024年12月に逝去しています。イメルダ高祖母役のアラナ・ウバック、お祖母さん役のレネ・ヴィクター、お父さん役のジェイミー・カマチョといった俳優陣がメキシコ系米国人として全員揃って起用されました。
日本語吹替版では、ミゲル役を石橋陽彩、ヘクター役を橋本さとし、エルネスト・デ・ラ・クルス役を松平健、ママ・ココ役を島本須美、イメルダ役を渡辺直美が担当。日本声優界・俳優界の起用が日本語版の魅力を独自に高めました。
興行収入・話題
興行収入・話題
『リメンバー・ミー』は2017年10月20日にメキシコで先行公開され、2017年11月22日に米国で公開されました。米国国内の最終興行収入は約2億1000万米ドル、世界興行収入は累計で約8億700万米ドルに達しました。2017年の世界興行ランキングで第11位、長編アニメーションでは『怪盗グルーのミニオン大脱走』『美女と野獣(実写版)』に次ぐ年間第3位を記録しました。日本では2018年3月公開で、配給収入は約30億円、興行収入は約27億円超を記録しています。
本作のメキシコでの興行成績は特に注目に値し、メキシコ国内では「メキシコ史上最大のヒット作」として歴代興行収入記録を更新する大成功を収めました。本作の文化的正確性と敬意が、メキシコの観客から圧倒的な支持を得た結果として、本作はメキシコの「死者の日」文化を世界に広く知らしめる重要な機会となりました。
評価・受賞歴
第90回アカデミー賞では2部門にノミネートされ、長編アニメーション賞とオリジナル主題歌賞(『Remember Me』)のW受賞を果たしました。これにより監督リー・アンクリッチは、『トイ・ストーリー3』に続いて2作連続でアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得した監督として歴史に位置づけられました。
第75回ゴールデングローブ賞アニメーション映画賞、第71回英国アカデミー賞アニメーション映画賞、第45回アニー賞長編アニメーション作品賞ほか、世界中の主要映画賞でほぼ総なめにしました。本作は批評界・興行界・受賞のすべての面で、ピクサー作品史上最上位レベルの成功を収めた長編として位置づけられています。
Rotten Tomatoesは97%の高評価、Metacriticは81/100の「universal acclaim」スコアを記録。批評集約スコアでもピクサー作品史上最上位レベルの評価を維持し続けています。本作は単なる長編アニメーション映画を超えて、メキシコ文化への国際的な敬意と理解を世界に広めた重要な文化的事象として、長期的に記憶される稀有な作品となりました。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
クライマックス
物語の終盤、ミゲルとヘクターはエルネスト・デ・ラ・クルスの邸宅に潜入し、彼に祝福を求めようとします。しかしその過程で、ミゲルは衝撃的な真実に気づきます――エルネストの代表曲『Remember Me』は実はヘクターが書いた楽曲で、エルネストはかつての親友であるヘクターの曲を盗み、生前にヘクターを毒殺して自分の名声を築いた裏切り者だったのです。
ヘクターは正式には「歌手・作曲家のヘクター・リヴェラ」――ミゲルの実の高祖父であり、イメルダ高祖母の夫だったことが明かされます。家族写真の真ん中にあった「顔が剥がされた音楽家」は、エルネストではなくヘクター本人で、リヴェラ家が長年「音楽家の祖先に裏切られた」と信じていた歴史は、実はエルネストの陰謀によって作り出された誤解だったのです。
エルネストは自分の正体が暴露されるのを恐れ、ミゲルとヘクターを邸宅から追い出して亡き者にしようとします。しかしイメルダ高祖母とリヴェラ家の家族たちが間一髪で駆けつけ、エルネストの裏切りを死者の国全体に大々的に暴露することに成功します。
結末が示すもの
ヘクターは「終わりの死」(生者の世界で完全に忘れられた魂が消えてしまう死の最終段階)の直前まで弱まっていましたが、ミゲルの祝福のおかげで、生者の世界に戻る道を見つけます。ミゲルは生者の世界に戻る直前、ヘクターから「ココ(ミゲルのひいおばあちゃん、ヘクターの娘)に、彼女の父親が彼女のことを決して忘れていなかったと伝えてほしい」と最後の願いを託されます。
生者の世界に戻ったミゲルは、ママ・ココの認知症で記憶が薄れていく彼女のもとに駆け寄り、ヘクターから貰った歌『Remember Me』を歌い始めます。ママ・ココは長年忘れていた父親の記憶を呼び戻し、「Papá!(パパ!)」と涙ながらに彼女の父親を思い出す感動の場面が訪れます――この場面は、ピクサー作品史上最も感動的なシーンの一つとして広く認められています。
ママ・ココが翌年の「死者の日」に静かに逝去し、ヘクターと家族写真と共にリヴェラ家の祭壇に飾られる場面で、本作はエンドロールへ向かいます。本作の結末は、家族の絆と記憶こそが「忘れられないこと」を超えて死者を生かし続けるというメキシコの伝統的な「死者の日」の哲学を、完璧な形で結実させた、観客に深い感動を手渡す感動的な決着として記憶されています。
トリビア
本作の制作のために、ピクサーは6年間にわたってメキシコを取材し、メキシコの文化コンサルタントを多数招聘しました。本作は「Pixarが主体的にメキシコ文化を尊重した作品」として、現地メキシコでも非常に高く評価されました。
監督リー・アンクリッチは、本作で2017年のアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得し、『トイ・ストーリー3』に続いて2作連続で同賞を獲得した監督として歴史に位置づけられました。本作は彼の最後のピクサー長編監督作となり、彼は2019年にピクサーを離れています。
共同監督・脚本のエイドリアン・モリーナは、メキシコ系米国人で、本作のメキシコ文化の正確性を担保する重要な役割を担いました。彼は本作以降、ピクサーの主要監督として『カバナバ・スプリング』など複数の長編を手がけることになります。
主題歌『Remember Me』はクリステン・アンダーソン=ロペスとロバート・ロペスの夫婦が作詞・作曲。彼らは前作『アナと雪の女王』の『Let It Go』でアカデミー賞主題歌賞を受賞している実績を持ち、本作も同じく第90回アカデミー賞オリジナル主題歌賞を受賞しました。
ミゲル役のアンソニー・ゴンザレスは収録時12歳のメキシコ系米国人少年。本作の出演を機に俳優・歌手として広く知られるようになりました。
ママ・ココ役のアナ・オフェリア・ムルギアは、メキシコの伝説的な女優。本作の収録時点で90歳で、彼女の老いた声色がママ・ココの記憶の薄れと深い愛情を完璧に表現しました。彼女は2024年12月に94歳で逝去しています。
本作のメキシコでの興行成績は特に注目に値し、メキシコ国内では「メキシコ史上最大のヒット作」として歴代興行収入記録を更新する大成功を収めました。本作はメキシコの「死者の日」文化を世界に広く知らしめる重要な機会となり、本作公開以降、世界中で「死者の日」の認知度が大きく向上したと文化人類学者からも評価されています。
撮影裏話
撮影の舞台裏
本作の制作は2011年初頭から2017年初秋までの約6年間に及ぶ大規模プロジェクトでした。リー・アンクリッチ監督は、本作のためにメキシコへの長期取材を繰り返し、メキシコの「死者の日」を現地で何度も体験しました。彼は本作のために、メキシコ各地の都市や村を訪ねて文化人類学者・地元住民・職人たちと深い対話を重ねた経歴を持ち、本作のキャラクター設計と物語構造に膨大な現地知識を反映させました。
キャストの準備
ミゲル役のアンソニー・ゴンザレスは、収録時12歳の少年で、声優としての経験はほとんどありませんでしたが、彼自身が本格的な歌唱訓練を受けてきた経歴を持ちました。リー・アンクリッチ監督は彼の歌声を聞いて即決でミゲル役に起用し、収録のためにピクサー本社のスタジオに何度も招き、彼の自然な発声と歌声を引き出していきました。
ヘクター役のガエル・ガルシア・ベルナルは、メキシコ出身の俳優で、本作の収録のためにスタジオに何度も通い、ヘクターの哀しみと優しさの両面を声色で表現する難しい挑戦に取り組みました。彼自身がメキシコの「死者の日」の伝統に深い愛着を持つ人物で、本作のキャラクターに自分自身の文化的アイデンティティを注ぎ込んだといいます。
ママ・ココ役のアナ・オフェリア・ムルギアは、収録時90歳のメキシコの伝説的な女優。彼女の老いた声色がママ・ココの記憶の薄れと深い愛情を完璧に表現しました。
技術的な挑戦
本作の最大の技術的挑戦は、死者の国の鮮やかな色彩と、無数のキャラクター(リアルなメキシコの「死者の日」の祝祭シーン)を、ピクサーらしい説得力で映像化することでした。ピクサーの開発チームは、本作のために専用の「光の物理シミュレーション」と「群衆シミュレーション」を新規開発し、死者の国全体が同時に動く巨大な祝祭シーンを物理的に正確に再現する仕組みを実現しました。
また、本作のために「メキシコ音楽の正確な再現」と「マリアッチ伝統音楽の物理シミュレーション」のために、メキシコ人作曲家ジェルメイン・フランコがマイケル・ジアッキーノと共同で楽曲を書き下ろしました。
公開当時の余話
公開時、本作はピクサー作品としては最も文化的に正確な長編として、世界中の批評家・観客から絶賛されました。本作以前、ハリウッドのアニメーション映画は他文化を「外側から見た目線」で描く傾向があり、本作はその常識を根本から塗り替える重要な作品として位置づけられています。本作の成功を機に、ハリウッド全体で「文化コンサルタント」を起用する制作スタイルが標準化される傾向が強まり、本作は業界全体に対しても大きな影響を与えました。