『サユリ』はどこで見れる?配信中サービスまとめ

『サユリ』はどこで見れる?配信サービス一覧
『サユリ』は2026年7月現在、Amazon Prime Video で配信中です(各社の公式配信情報にもとづく。下表に配信開始日と出典を掲載)。
| 配信サービス | 配信状況 | 出典 |
|---|---|---|
| Netflix | − | − |
| Amazon Prime Video | 配信中 2026年7月8日〜 | 公式 出典 |
| Disney+ | − | − |
| Hulu | − | − |
| U-NEXT | − | − |
配信開始カレンダーで他の新作もチェック:
『サユリ』とは?作品の見どころ
映画『サユリ』は、押切蓮介の同名ホラー漫画を『貞子vs伽椰子』『コワすぎ!』シリーズの白石晃士監督が実写化した2024年公開の日本映画です。結論から書くと、2026年7月時点で本作はAmazon Prime Videoの見放題対象として配信されており、プライム会員なら追加課金なしで最後まで視聴できます。配信開始日は2026年7月8日です。
劇場公開は2024年8月23日、上映時間は108分、レーティングはR15+、配給はショウゲート。脚本は安里麻里と白石晃士の共同執筆で、キャッチコピーは「みんな、死ねばいい。」でした。夢のマイホームに引っ越してきた神木家が、家に憑いた少女の霊によって一人また一人と奪われていく——という導入だけを見れば典型的な家ホラーですが、本作が語り草になっている理由は、その後の展開が既存のJホラーの文法をまるごと踏み外していく点にあります。
主演は当時10代の南出凌嘉、そして物語後半の主導権を握るのが根岸季衣演じる祖母・春枝です。恐怖に耐えるだけで終わらない反撃するホラーとして口コミが広がり、136館という中規模の公開規模から興行収入4億円前後の水準まで伸ばしました。
この記事では、まず2026年7月時点でどこから観られるかを整理したうえで、あらすじ・登場人物・キャスト・興行成績・結末のネタバレ・トリビア・製作の裏側まで、順を追って解説していきます。原作を読んでいる人にも、まったく前情報のない人にも刺さる一本なので、配信を開く前の予習としても、観たあとの答え合わせとしても使ってください。
『サユリ』を全話無料で見る方法
結論:2026年7月時点でAmazon Prime Videoの見放題で観られます
『サユリ』を今すぐ観たい人への答えは明快です。2026年7月8日からAmazon Prime Videoで見放題配信が始まっており、プライム会員であれば追加のレンタル料金なしでフル視聴できます。以下は2026年7月時点の情報を基準にしています。
無料で見られるかへの直答
厳密に言えば、料金ゼロで観られるわけではありません。Prime Videoの見放題はプライム会員費に含まれるサービスなので、会員であれば本作単体に追加料金は発生しない、というのが正確な表現です。ただしAmazonのプライム無料体験を利用すれば、体験期間中は実質的に費用をかけずに視聴できます。体験終了後は自動で有料に切り替わるため、継続しない場合は期限内に解約手続きを忘れないようにしてください。
Prime Video以外の視聴方法
本作はU-NEXT、DMM TV、Hulu、Netflixといった主要な定額サービスでも見放題対象として扱われています。月額を抑えたい人はDMM TV、映画以外の作品数も重視するならU-NEXTなど、普段の視聴習慣に合わせて選ぶのが現実的です。定額サービスに加入したくない場合は、Prime Videoでの単品レンタルや購入、Apple TVでの購入という選択肢もあります。
配信ラインナップは入れ替わる前提で
見放題の対象作品は契約更新のタイミングで入れ替わります。特にホラーは夏場に見放題化し、シーズンが過ぎると単品課金へ戻るケースが珍しくありません。観たいと思ったタイミングで各サービスの作品ページを開き、見放題の表記が出ているうちに視聴しておくのが確実です。
なお、違法アップロード動画での視聴は権利侵害にあたるうえ、画質と音質が大きく劣化します。『サユリ』は暗部の階調と音の設計が恐怖の質を左右する作品なので、正規サービスで観る価値が特に高い一本です。R15+指定のため、家族で観る場合は年齢にも配慮してください。
あらすじ
『サユリ』の物語は、念願のマイホームを手に入れた神木家の引っ越しから始まります。祖父母を含めた三世代の大家族が、海の見える中古の一軒家に移り住む。新生活への期待に満ちた最初の数日は、少しだけ違和感のある物音や気配が混じる程度で、誰も本気で気に留めません。
しかし、日常はあっけなく崩れます。家族の一人が突然この世を去り、それを皮切りに神木家には説明のつかない現象が連鎖していきます。誰もいないはずの場所に立つ人影、家の底から漂う不穏な気配、そして家族の心を内側から蝕んでいく何か。悲しみと混乱のなかで、家族は互いを疑い、傷つけ合い、次々と壊れていきます。前半の『サユリ』は、安全な場所であるはずの家が逃げ場のない檻に変わる感覚を、徹底的に積み上げていきます。
生き残った高校生の則雄は、この家に何かが憑いていることに気づきます。そして家と土地にまつわる過去を辿るうち、庭に埋められた少女の存在に行き着く。それがサユリです。ここまでなら、よくある因縁譚のホラーで終わったかもしれません。
本作が明確に舵を切るのは中盤以降です。認知症で意思疎通もままならなかったはずの祖母・春枝が、ある瞬間から人が変わったように状況を掌握しはじめる。彼女は孫の則雄に対して、恐怖に耐える方法ではなく、霊に立ち向かうための具体的な準備を叩き込みます。よく食べ、よく眠り、笑う——生きている人間が持つ生命力そのものを武器に変えるという発想です。
震えるだけだった被害者側が、明確な反撃の意思を持って霊と向き合う。前半の陰鬱な家ホラーから、後半の異様な熱量を持った戦いへ。この落差こそが『サユリ』の設計であり、公開当時に観客を最も驚かせたポイントでした。怖い映画を観たはずなのに、終わってみると別のジャンルの映画を観た気分になる。その感覚が本作の評判を押し上げました。
登場人物
『サユリ』の登場人物は、神木家の面々と、家に憑いた霊サユリという二つの軸で整理すると分かりやすくなります。
神木則雄——本作の主人公である高校生。引っ越し当初はどこにでもいる少年ですが、家族を次々と失うなかで、悲しみを怒りへと変えていきます。恐怖に泣き叫ぶ被害者から、明確に戦う意思を持った当事者へ。彼の変化そのものが本作の背骨です。
神木春枝——則雄の祖母。物語序盤は認知症が進行し、周囲の会話にも反応が薄い存在として描かれます。ところが中盤で覚醒し、家族を守るための知恵と胆力を一気に解放する。観客の予想を最も裏切るキャラクターで、公開当時に本作が話題化した最大の要因でもありました。彼女の存在によって、本作は老いた家族が足手まといになるというホラーの定型を真正面から否定します。
神木章造——則雄の祖父。飄々とした佇まいで一家の空気を和ませる役回りですが、この家に起きていることの深刻さを早い段階から肌で感じ取っています。
神木昭雄と神木正子——則雄の両親。マイホーム取得という家族の幸福を体現する存在であり、だからこそ怪異によってその幸福が壊されていく過程が痛烈に響きます。
神木径子と神木俊——則雄の姉と弟。年齢の異なるきょうだいがそれぞれ違う形で異常に反応するため、家全体がじわじわと崩壊していく様子が立体的に描かれます。
住田奈緒——則雄の同級生。家庭の外にいる数少ない理解者であり、則雄が完全に孤立してしまわないための窓口となる人物です。彼女の存在が物語終盤の目的を具体化させます。
サユリ(九城小百合)——庭に埋められていた少女の霊。ただ恐ろしいだけの怪物ではなく、彼女がなぜそうなったのかという背景が丁寧に用意されており、その事情を知った瞬間に恐怖の質が変わります。ここが本作を単なる怖い映画で終わらせていない核心です。
スタッフ・キャスト陣
『サユリ』のキャストは、主演の若手と実力派ベテランを組み合わせた構成が的確でした。
南出凌嘉(神木則雄役)——本作でホラー映画初主演を務めた若手俳優。恐怖に怯える前半と、覚悟を決めて戦う後半とで、同一人物とは思えないほど表情と身体の使い方が変わります。感情を張り上げる芝居と、消耗しきった無表情との落差が、そのまま作品のテンションの落差になっています。
根岸季衣(神木春枝役)——本作の評価を決定づけた配役です。認知症で反応の乏しい老女という難しい状態を序盤で説得力をもって成立させ、覚醒後はまったく別の熱量で画面を支配する。この振れ幅を一人の俳優が担えたからこそ、後半の急転が観客に受け入れられました。公開後の感想で彼女の名前が真っ先に挙がったのも当然の仕事ぶりです。
近藤華(住田奈緒役)——則雄の同級生役。幽霊に対する反応の付け方について、息遣いを荒めにするなど監督から具体的な指導を受けたとインタビューで語っており、怖がり方の呼吸まで作り込まれています。
梶原善(神木昭雄役)と占部房子(神木正子役)——則雄の両親。日常の柔らかさを担う二人だからこそ、そこが崩れたときの衝撃が大きくなります。
きたろう(神木章造役)——祖父役。独特の間合いとユーモアが、重い題材の作品に呼吸を与えています。
森田想(神木径子役)と猪股怜生(神木俊役)——則雄の姉と弟。家族が内側から壊れていく過程を体現する役どころです。
久保遙——サユリこと九城小百合を演じています。
監督は白石晃士。『コワすぎ!』シリーズや『貞子vs伽椰子』で知られる、日本のホラー界でも屈指の異能です。脚本は安里麻里との共同執筆、配給はショウゲート。この座組みが、既存のJホラーとは別方向へ舵を切る原動力になりました。
興行収入・話題
結論:初動は週末9位、17日間で興収2億9000万円、最終的には4億円台
『サユリ』の興行成績は、超大作ではないものの、ホラーの中規模公開作としてはしっかり成功した部類に入ります。まず確認できている数字を並べます。
2024年8月23日の公開初週末、上映規模は136館。公開3日間で動員6万250人、興行収入8387万2320円を記録し、週末ランキングでは9位に初登場しました。注目すべきは館アベレージで、1館あたり61万6708円という高い数値を叩き出しています。上映館数が限られていたにもかかわらず、来場した人がしっかり席を埋めていたことを示す数字です。同時期には『ラストマイル』のような大型作品が首位を独走していたため、順位以上に中身の濃い滑り出しだったと言えます。
その後、本作は口コミによって伸びていきました。配給のショウゲートの発表によれば、公開17日間での興行収入は2億9000万円。しかも3週目の週末には上映館数が207館まで増えており、通常なら縮小していく時期に逆に拡大したことになります。劇場側が客足の手応えを掴んだ証拠です。
集計サイトなどでは最終興行収入をおよそ4億円台とする数字が示されていますが、配給からの正確な最終興行収入は公表されていません。したがって本記事では、確実に確認できる範囲として、17日間で2億9000万円、最終的には4億円規模という水準で捉えておくのが妥当です。
規模感を補足すると、本作は東南アジアを含む13か国での公開が予定されており、国内興行だけで完結する作品ではありませんでした。ワールドプレミアは韓国の第28回プチョン国際ファンタスティック映画祭で、極限のアクションやホラーを集めた部門での上映です。国内の口コミと海外のジャンル映画ファンからの評価、その両輪でロングランに繋げたのが本作の興行の特徴でした。評価面でもFilmarksの平均スコアは3.6点前後(レビュー3万件超)と、ホラーとしては高い水準を維持しています。
ネタバレ
ここから結末に触れます(ネタバレ注意)
以下は『サユリ』の核心と結末に踏み込みます。未見の方はここで読むのをやめて、配信で本編を先に観てください。
神木家を襲っていた怪異の正体は、庭に埋められていた九城小百合、すなわちサユリという少女の霊でした。彼女は生前、家庭のなかで深刻な虐待を受け、心を閉ざして引きこもるようになります。そして最終的に、身内の手によって命を奪われ、庭に埋められた。つまりサユリは、単に人を襲う悪意の塊ではなく、生前に誰からも救われなかった被害者でもある——この二重性が本作の中心にあります。
物語の反転を担うのが祖母・春枝です。認知症で意思疎通も難しかった彼女が覚醒し、孫の則雄に霊と戦うための徹底した準備を施します。よく食べ、よく眠り、笑う。生きている人間の生命力を最大化し、太極拳で体内の気を練るという方法論で、死者の放つ瘴気に対抗するという発想です。さらに恐怖に呑まれないために、あえて下品で場違いな言葉を叫ぶという手法まで持ち出す。ホラーの緊張とブラックユーモアが同時に走る異様な時間であり、本作が語り継がれる理由そのものです。春枝は、サユリを追い詰めた側の人間たちにも相応の報いを与えていきます。
終盤、則雄と春枝はサユリと正面から対峙します。生命力による反撃を受けたサユリは、憎悪に膨れ上がった姿から、傷つけられる前の幼い少女の姿へと戻っていく。そこで彼女は、生前に受け取れなかったはずの言葉と向き合うことになります。最後は、神木家で命を落とした者たちを含む死者たちがサユリを迎えに来て、彼女を連れて去っていく。恐怖の対象だった存在が救われて終わる、というのが本作の着地点です。そして春枝は再び穏やかな状態へと戻り、日常が静かに続いていくことが示唆されます。
原作漫画との違いも大きな見どころです。押切蓮介の原作は不条理さと不気味さの純度を重視した構成でしたが、映画版は因果の全体像を観客に見せ、後半を明確な反撃劇へと転調させています。サユリのビジュアルも原作から変更され、映画オリジナルの幼少期エピソードが加えられました。原作を読んでいる人ほど、後半の展開に不意を突かれる作りになっています。
トリビア
『サユリ』にまつわる豆知識を、公開当時の情報を中心にまとめます。
原作は約1年間の連載作品——押切蓮介の漫画『サユリ』は、幻冬舎コミックスの『コミックバーズ』で2010年3月号から2011年5月号まで連載され、単行本は全2巻。のちに『サユリ 完全版』としてまとめられ、映画の原作クレジットにはこの完全版が使われています。累計発行部数は20万部を超えました。
原作者が製作委員会に出資——押切蓮介は原作を提供するだけでなく、本作の製作委員会に出資という形で関わっています。原作者が自作の映画化にここまで踏み込むのは珍しく、それだけ映画版に賭けていたことが分かります。押切はもともと白石晃士監督の『コワすぎ!』シリーズの愛好者でもありました。
サユリの見た目は原作から変更されている——原作のサユリは髪の長い幼い少女の霊として描かれていましたが、白石監督はそのままだと髪の長い有名なJホラー霊の少女版に見えてしまうと判断し、映画独自のビジュアルへ変更しています。原作者はこの変更について、まったく違和感はなかったと語っています。
ワールドプレミアは韓国——日本公開に先立ち、第28回プチョン国際ファンタスティック映画祭で世界初上映されました。極限のアクションやホラーを集めた部門での上映で、海外のジャンル映画ファンから先に評価を得る形になっています。その後、東南アジアを含む13か国での公開が予定されました。
入場者プレゼントは描き下ろし——劇場公開時には、押切蓮介による描き下ろしのメモリアルポストカードが2週にわたって配布されました。
R15+指定と108分という尺——本作はR15+指定です。108分という決して長くない尺のなかに、家ホラーと反撃劇という性格の異なる二つの映画が同居しています。キャッチコピーの「みんな、死ねばいい。」が担うのは前半の絶望で、後半はその真逆の熱量を担当する——この構成の妙が、本作を一度観たら忘れられない一本にしています。
撮影裏話
『サユリ』の製作背景を追うと、この映画がたまたま変な方向へ振れた作品ではなく、意図的に設計された反Jホラー企画だったことが見えてきます。
出発点は原作者・押切蓮介の問題意識でした。押切は、日本のホラーが長年にわたって、普通の人間が超常的な存在に一方的に敗北する構造を繰り返してきたことに不満を持っていたと語っています。理不尽に殺されて終わるのではなく、立ち向かって戦う話が見たい。その理想を最も濃く注ぎ込んだ漫画が『サユリ』であり、押切自身も自作のなかで特に思い入れの強い一作だと述べています。
その原作を託されたのが白石晃士監督でした。押切はもともと『コワすぎ!』シリーズの愛好者で、規格外の展開を成立させられる作り手として白石監督に信頼を寄せていました。監督の側も、Jホラーの定番から意識的に変えたかったという狙いを明言しています。象徴的なのがサユリのビジュアル変更で、原作どおりの長い髪の幼い少女にすると既存の有名なホラー霊の亜種に見えてしまう——その回避のために映画オリジナルの造形が採用されました。
もう一つの大きな改変が、サユリの幼少期エピソードの創作です。原作では前面に出ていなかった彼女の背景を、映画は具体的な場面として観客に提示します。これによって、恐怖の対象だったサユリに感情の回路が通り、終盤の展開が単なるバトルではなく救済の物語として着地する。原作者はこの追加シーンを涙腺ポイントだと評しており、変更への信頼を全面的に示していました。
演出面では、俳優への具体的な指導も知られています。近藤華はインタビューで、幽霊に対する恐怖の表現について、息遣いを荒めにするなど細かいレベルで監督から指示を受けたと語っています。恐怖のリアクションを俳優任せにせず、設計として作り込む姿勢が前半の生々しい怖さを支えていました。
そして最大の采配が根岸季衣の起用です。認知症の老女という静的な役から、後半で作品全体を牽引する存在への転換。この役が成立しなければ映画は破綻していたはずで、キャスティングの段階で勝負は半分決まっていたと言えます。結果として『サユリ』は、Jホラーにはこういう形もあると提示できた作品として、公開から時間が経った今も参照され続けています。