ブレイキング・バッドが無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説

『ブレイキング・バッド』が見れる動画配信サービス
現在、Netflix・Hulu で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | 視聴可能 |
| Amazon Prime Video | − |
| Disney+ | − |
| Hulu | 視聴可能 |
| U-NEXT | − |
『ブレイキング・バッド』とは?作品の見どころ
ニューメキシコ州アルバカーキの郊外。誕生日の朝、家族と一緒に祝う朝食の最中に、高校化学教師ウォルター・ホワイトが告げられるのは「末期の肺がん、余命2年」という事実です。妻スカイラー、ダウン症の息子フリン、まもなく生まれる新生児を抱える彼の家計は、いつでも崖っぷち。残された家族にどうやって遺産を残すか――その問いを抱えた彼が、麻薬取締局(DEA)の刑事である義弟ハンクの捜査見学で偶然見たメタンフェタミン製造の現場をきっかけに、自身の化学知識をフルに使って「世界最高純度の青いメタンフェタミン」の製造に手を染めていく一連のシリーズです。本作は、平凡な男が「ハイゼンベルク」へと変貌していく5シーズンの旅路を、現代テレビドラマ史の頂点として描き切った作品です。
2008年から2013年まで、米AMCチャンネルで放送されたアメリカのテレビドラマ・シリーズ。シーズン1〜5(最終シーズンは2分割)の合計62話で完結しました。クリエイターはヴィンス・ギリガン。ウォルター・ホワイト役にブライアン・クランストン、ジェシー・ピンクマン役にアーロン・ポール、スカイラー役にアンナ・ガン、ハンク・シュレイダー役にディーン・ノリス、ソウル・グッドマン役にボブ・オデンカーク、マイク・エルマントラウト役にジョナサン・バンクス、ガス・フリング役にジャンカルロ・エスポジートが配されています。
最大の見どころは、シーズンを追うごとに少しずつ変わっていくウォルターの選択と、彼を取り巻く人々の関係の崩れ方を、長尺のテレビドラマだからこそ可能なテンポで観客に手渡す構成設計にあります。本作はその後の高品質テレビドラマの規範を書き換え、続編・前日譚『ベター・コール・ソウル』、ジェシーの物語の劇場版『エル・カミーノ』など、独自のドラマ・ユニバースとして広がり続けています。
『ブレイキング・バッド』を全話無料で見る方法
『ブレイキング・バッド』を全話無料で見る方法は、現時点での日本国内の主要動画配信サービスでは、NetflixとHuluの2つのサブスクリプションのいずれかに加入することです。いずれもサービスへの登録だけで、追加課金なしに最後まで視聴できます。
Netflix
Netflixに加入していれば、見放題対象としてシーズン1から最終シーズンまで全話を視聴できます。Netflixは月額料金型で、加入後すぐに視聴ライブラリの全てが利用可能となります。広告つきプランの「Netflix Standard with Ads」でも本作は視聴対象に含まれます。シリーズ続編のスピンオフ『ベター・コール・ソウル』や劇場版『エル・カミーノ』も同じNetflixのライブラリ内で視聴できる形となっており、シリーズ全体をひとつのサブスクで完走できる利便性があります。
Hulu
日本のHuluに加入していれば、見放題ライブラリ内で本作を視聴できます。Huluは月額料金型で、加入後すぐにライブラリの全てが利用できます。Huluは時期によって無料体験キャンペーンが提供されることがあるため、最新状況は公式サイトで確認してください。
そのほか、Apple TVやGoogle Play Movies、Amazon Videoといったデジタル販売プラットフォームでは、エピソード単位またはシーズン単位での購入の選択肢があります。これらは「無料の手段ではないが、視聴ルートとして補足」しておきます。Amazon Prime Video、Disney+、U-NEXTの日本版では、現時点で本作の見放題配信は行われていません。
あらすじ
物語の始まり
物語の幕開けは、ニューメキシコ州アルバカーキ郊外の住宅街。高校化学教師ウォルター・ホワイトは、誕生日の朝に妻スカイラーが用意した朝食を食べながら、自分の人生が決して計画通りには行かなかったことを静かに振り返っています。長年勤め続けてきた高校では、生徒に対する熱意も次第に薄れ、副業として近所の洗車場で働くこともあるほど経済的に追い詰められています。妻スカイラーは妊娠中、息子フリンはダウン症で日々のケアが必要、義弟ハンクは麻薬取締局(DEA)の刑事として華やかな捜査現場に立つ姿を披露し続ける――そんな日常のなかで、彼は医師から「末期の肺がん、余命2年」と告げられます。
主人公を待ち受けるもの
ハンクが見せてくれた、メタンフェタミン製造現場の捜査ビデオ。麻薬の押収現場で「業者がいくら稼いでいるか」を冗談めかして話すハンクの言葉が、ウォルターの頭の中に深く刺さります。彼は自身の卒業生で、現在は街の郊外で安いメタンフェタミンを売って暮らしている若いヤンキー、ジェシー・ピンクマンに目をつけ、彼の販売網を借りて「自身の化学知識で、街中のあらゆるメタンフェタミンよりも高純度のメタンフェタミンを製造する」というビジネスを持ちかけます。
ふたりはアルバカーキ郊外の砂漠でキャンピングカーを移動式の研究所として使い、史上最高純度の「青いメタンフェタミン」を作り上げます。最初こそ末期の肺がん患者が「家族に遺産を残すため」に始めたはずのこのビジネスは、彼らの製品が街の麻薬取引のパワーバランスを変えていくにつれて、ウォルター自身を予想外の方向へと連れて行きます。家族のために――という言い訳が、徐々に「自分のために」「自身の優越感のために」という本音へと変化していきます。
シリーズが進むにつれて、ウォルターの周辺には複数の重要な人物が次々と登場します。汚職弁護士ソウル・グッドマン、元DEAの「掃除屋」マイク・エルマントラウト、フライドチキン店「ロス・ポヨス・エルマノス」を表向きの仕事にしながらメタンフェタミン流通の裏帝国を仕切るガス・フリング、メキシコのカルテルの大物、東欧マフィアの幹部、そしてDEAの捜査の最前線に立つハンク自身――ウォルターが「ハイゼンベルク」と名乗って麻薬王へと変貌していく数年間を、本作は5シーズン62話の長尺で容赦なく描き切ります。
登場人物
ウォルター・ホワイト/ハイゼンベルク(演:ブライアン・クランストン)
本作の主人公。50歳の高校化学教師で、末期の肺がん告知をきっかけに、メタンフェタミン製造に手を染める男です。表向きの彼は、ベージュのカーキパンツに眼鏡という、街の中年男のテンプレ的な姿。けれども、彼が「ハイゼンベルク」と名乗って黒い帽子をかぶった瞬間、まったく別の自信と威圧感を身につけて行動する人物に変身します。ブライアン・クランストンは、本作で第61回〜第64回エミー賞主演男優賞をはじめ、シリーズの放送期間中に複数の主要な演技賞を独占しました。
ジェシー・ピンクマン(演:アーロン・ポール)
ウォルターの元教え子で、現在はアルバカーキの裏路地で安いメタンフェタミンを売って暮らしている20代後半の若者。ヤンキー風の言葉遣いと、内側に隠した深い喪失感を併せ持つ人物として描かれます。シリーズの進行のなかで、彼は次第にウォルターの計画の犠牲者としての側面を強めていきます。アーロン・ポールは本作で複数回エミー賞助演男優賞を受賞し、本作以後のキャリアの代表的な仕事として広く語られ続けています。
スカイラー・ホワイト(演:アンナ・ガン)
ウォルターの妻。妊娠中に夫の異変を察し、本作の中盤からは家族の経済を一手に支える役回りを担います。最初は夫の二重生活を信じきれない、現実的で冷静な女性として描かれますが、シリーズの進行とともに彼女自身もウォルターのビジネスに巻き込まれていきます。アンナ・ガンも本作で第64回〜第65回エミー賞助演女優賞を獲得しました。
ハンク・シュレイダー(演:ディーン・ノリス)
スカイラーの妹マリーの夫で、麻薬取締局(DEA)の現役刑事。陽気で大袈裟、家族の食卓では常に議論の中心にいる中年男性として登場します。彼自身が職務で追い続ける「ハイゼンベルク」が、自分の義兄ウォルターであるという真相に、本作のもっとも痛切な瞬間を経て気づくこととなります。
マリー・シュレイダー(演:ベッツィ・ブラント)
スカイラーの妹で、ハンクの妻。紫色の服を好む、明るく心配性な性格の女性として描かれます。シリーズの中盤、彼女自身が抱える「窃盗癖」のサブテーマと、家族の関係の変化が、本作のサブプロットの一つとして展開していきます。
ソウル・グッドマン(演:ボブ・オデンカーク)
ウォルターとジェシーが本作の中盤に出会う、街の汚職弁護士。「Better Call Saul!(困ったらソウルに電話を!)」のテレビCMで有名な、口八丁の中年弁護士で、本作のもっとも軽快なトーンを担う人物のひとりです。本作以降、彼の前日譚として独立したスピンオフ『ベター・コール・ソウル』が制作されることになります。
マイク・エルマントラウト(演:ジョナサン・バンクス)
元フィラデルフィア市警の警官で、現在はガス・フリングの「掃除屋」として働く老紳士。寡黙で冷静、孫娘のことを最も大切にする人物として描かれます。彼の存在は本作のもっとも倫理的に複雑な人物像のひとつを担い、後のスピンオフ『ベター・コール・ソウル』にも重要な役回りで登場します。
ガス・フリング(演:ジャンカルロ・エスポジート)
表向きはアルバカーキのフライドチキン店「ロス・ポヨス・エルマノス」の穏やかなチェーン店経営者でありながら、その裏では米国中西部のメタンフェタミン流通を仕切る大物です。礼儀正しさと冷酷さの落差で、本作のもっとも印象的な悪役像のひとつを完成させました。
スタッフ・キャスト陣
クリエイター・脚本・製作総指揮はヴィンス・ギリガン。本作以前は『X-ファイル』の脚本家として実績を積んできた人物が、自身が温め続けていた「真面目な化学教師がメタンフェタミン業者になる」という発想を、ソニー・ピクチャーズ・テレビジョンとAMCチャンネルに持ち込み、5シーズンにわたるシリーズとして完成させました。本作の脚本部屋には、ピーター・グールド、トーマス・シュナウツ、サム・カトリン、モイラ・ウォリー=ベケットなど、後年に多数の代表作を持つことになる脚本家陣が参加しており、本作以後の彼らのキャリアを大きく押し上げる出発点となりました。
撮影監督はマイケル・スリオフキー(後にアーサー・アルバート)。アルバカーキの広大な砂漠地帯、街路、住宅街、古いラボ、フライドチキン店の地下、列車の貨物車――それぞれ完全に異なる質感の場面を、テレビドラマというフォーマットの予算と時間の制約のなかで、映画的な精度で組み上げていく仕事を担いました。本作の撮影設計は、その後の北米テレビドラマの基準を一気に押し上げる仕事として広く語られ続けています。
音楽はデイヴ・ポーター。ミニマルで電子音色の濃いスコアと、選曲家トマス・ゴリュベフが手がけたエピソード単位のサウンドトラックの組み合わせが、本作の砂漠地帯のテクスチャと、地下の犯罪のテンションを画面の外側から支え続けます。
主演キャスト
ウォルター・ホワイト役のブライアン・クランストンは、本作以前にもテレビシリーズ『マルコム・イン・ザ・ミドル』で人気父親役を演じていた俳優ですが、本作で完全にキャリアの方向性が変わりました。彼が本作のシーズン1の温和な高校教師から、最終シーズンの完全な悪役までを段階的に演じ分ける芝居は、現代テレビドラマの最高峰として広く参照され続けています。
ジェシー役のアーロン・ポール、スカイラー役のアンナ・ガン、ハンク役のディーン・ノリス、ソウル役のボブ・オデンカーク、マイク役のジョナサン・バンクス、ガス役のジャンカルロ・エスポジート――いずれの俳優も本作以降、独自のキャリアを大きく拡大しており、ボブ・オデンカークは続編『ベター・コール・ソウル』で主役へと昇格しました。
興行収入・話題
興行収入・話題
本作はテレビシリーズであり、伝統的な意味での劇場興行収入は持ちませんが、シリーズの放送期間中、米国国内の視聴率は最終シーズンに向けて急速に伸び続けました。最終話「Felina」(2013年9月29日放送)の米国国内視聴者数は約1030万人で、AMCチャンネルの史上最高記録を更新しました。Netflixを始めとする各国でのストリーミング配信を通じて、本作は世界中の観客に広がり、シリーズ完結後も新規視聴者を獲得し続ける珍しい現象を起こしました。
評価・受賞歴
第65回〜第66回エミー賞でドラマ作品賞を2回受賞しました。シリーズの放送期間中、ブライアン・クランストン主演男優賞4回、アーロン・ポール助演男優賞3回、アンナ・ガン助演女優賞2回、その他主要部門で多数の受賞を獲得しています。第71回ゴールデングローブ賞ドラマ作品賞・主演男優賞も受賞し、ピーボディ賞、AFI賞、TCA賞、批評家協会賞など、米国の主要な賞のほぼすべてを独占しました。批評家団体やファン投票によるオールタイムベスト・テレビドラマ選にも繰り返し登場し続け、IMDbのユーザー投票では現在に至るまで歴代テレビドラマ・シリーズの最上位に位置し続けています。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
クライマックス
シリーズが進行するにつれて、ウォルターは「家族のため」という名目を捨て、自身の傲慢さと支配欲のために動く完全な麻薬王へと変貌していきます。シーズン4でガス・フリングを倒し、シーズン5では街全体のメタンフェタミン市場を支配する側に立った彼は、独自の流通網を組み上げ、東欧マフィアと提携を結び、自身の地位を確立します。けれどその過程で、彼が手にしたものと失ったものの差は、観客の目には次第に明らかになっていきます。
シーズン5中盤の決定的な転換点は、義弟ハンクが、ウォルターの自宅のトイレで偶然手にした本――ガス・フリングの裏帝国を最初に教えていた化学者ガイル・ベティカーから贈られた1冊――に書き込まれた献辞「To my other favorite W. W. Walt Whitman... or Walter White?」を読んだ瞬間です。彼は長年追い続けてきた「ハイゼンベルク」が、自分の義兄ウォルターであることに気づき、ふたりの関係はそれ以後決定的に変質していきます。
シーズン5後半「Ozymandias」(第14話)は、本作の最大の感情の頂点です。ハンクと部下のゴメスが、ウォルターの隠した7000万ドル超の現金が埋められたアルバカーキ郊外の砂漠で、ウォルターを逮捕しようとする寸前に、ウォルターが密かに呼び出していた東欧マフィアの一団が現場に到着します。銃撃戦の末、ハンクとゴメスは命を落とし、ウォルターはマフィアの指揮官ジャックに「義弟だけは見逃してやってくれ」と懇願していたにも関わらず、彼の目の前で義弟が処刑される瞬間を目撃します。
結末が示すもの
最終話「Felina」(第62話)。一度は東部ニューハンプシャー州の山小屋に逃亡していたウォルターは、最後の力を振り絞ってアルバカーキに戻り、複数の最後の仕事を片付けていきます。スカイラーに対しては、ようやく「自分は家族のためではなく、自分自身のためにやってきた。それが好きだった。生きているという感覚があった」と告白し、東欧マフィアのジャックの一団のもとに乗り込んで、自動制御のM60機関銃で彼ら全員を一掃します。
最終話のラスト、ウォルターはマフィアの隠れ家のラボに横たわり、自身が長年愛してきた「メタンフェタミン製造の現場」のなかで、銃撃で受けた傷から少しずつ命を失っていきます。背景に流れるバッドフィンガーの「Baby Blue」――歌詞の「Guess I got what I deserved(俺は自分にふさわしいものを得たんだ)」が、彼自身の最期の総括として観客に手渡されます。彼の最後の表情は、長い旅路の末にようやく到達した「自分自身が望んだ場所で死ぬ」という静かな満足のまなざしでした。
ジェシーは、東欧マフィアの隠れ家で長年奴隷的に働かされていた状態から、ウォルターの行動で解放されます。最終話のラスト、彼は獣のような叫び声をあげながら、彼自身の青いカマロを暴走させて、夜の道路の彼方へと消えていきます。彼の物語のその後は、本作の劇場版『エル・カミーノ』(2019年)で完結することになります。
トリビア
クリエイターのヴィンス・ギリガンは、本作のアイデアを「友人と冗談半分で『最近職を失った中年男たちは何をするか――メタンフェタミンの製造業者になればいい』と話した」会話の延長線上で考え始めたと語っています。
ブライアン・クランストン主演男優賞4回、アーロン・ポール助演男優賞3回、アンナ・ガン助演女優賞2回というエミー賞主要演技賞での独占的な受賞は、本作の演技の質の高さを象徴的に示しています。アーロン・ポールの3回受賞は、エミー賞ドラマ部門助演男優賞の最多受賞記録となっています。
本作の「青いメタンフェタミン」は、現実の化学的な意味では合成過程で青になる必然性は低い設定ですが、本作のヴィジュアル・アイコンとして広く知られるようになりました。AMCの放送時、米国内では本作にちなんだ「Heisenberg's Blue」という青色のキャンディーが土産物として人気を集めました。
本作のエンディングタイトル直前のシーンに使われた楽曲「Baby Blue」(バッドフィンガー、1972年)は、本作の最終話の放送翌週から世界中の音楽配信サービスで再生数が急増し、海外の各種チャートで再評価を受けるという珍現象を起こしました。
本作のスピンオフ『ベター・コール・ソウル』(2015〜2022)は、ソウル・グッドマンの前日譚として6シーズンにわたって放送されました。批評家からの評価は本作と並ぶ、あるいはそれを超えるとされる声もあり、本作とその「ユニバース」全体を支える重要な作品として位置づけられています。
ジェシーの物語の劇場版『エル・カミーノ』(2019、Netflix)は、本作の最終話の続きを2時間の長編として完結させた作品です。アーロン・ポールが続投し、本作のキャラクターの後日譚をストリーミング映画として観客に届ける形を取りました。
本作の撮影地ニューメキシコ州アルバカーキは、本作の放送以降「ブレイキング・バッド・ツアー」が観光業として確立され、ウォルター・ホワイト邸、ジェシー・ピンクマン邸、ロス・ポヨス・エルマノス(チキン店の撮影地ツイスターズ)などが現地の観光名所となりました。
撮影裏話
撮影の舞台裏
本作の撮影は、米国ニューメキシコ州アルバカーキを中心に、シリーズ全期間にわたって行われました。アルバカーキ郊外の住宅街、街中の路地、フライドチキン店のセット、麻薬製造ラボのセット、東欧マフィアの隠れ家、メキシコ国境地帯、米国中西部の山小屋など、本作のために膨大な数のロケーションとセットが用意されました。アルバカーキ郊外の砂漠地帯は、本作の象徴的な「メタンフェタミン製造の現場」として、シリーズの始まりから終わりまでを支える重要な舞台です。
キャストの準備
ブライアン・クランストンは、ウォルターの段階的な変化を表現するために、シーズンごとに身体性を慎重に調整しました。シーズン1の温和な化学教師の姿勢、シーズン3以降のハイゼンベルクとしての黒い帽子と眼鏡を外した自信に満ちた立ち姿、最終シーズンの傷ついた自身の身体性――いずれも撮影前の長期にわたる準備で作られた所作です。
アーロン・ポールは、ジェシーが内側に抱える深い喪失感と、表面的なヤンキーとしての軽い言葉遣いの両立のために、本作のシーズン全体を通じて声色のリズムと身振りを慎重に組み立てていきました。アンナ・ガン、ディーン・ノリス、ジョナサン・バンクス、ジャンカルロ・エスポジート、ボブ・オデンカークら本作の主要キャストは、それぞれの役どころに合わせて、シリーズの長期間にわたる役作りを支え続けました。
技術的な挑戦
本作の最大の技術的挑戦は、テレビドラマのフォーマットのなかで「映画的な撮影設計」を維持し続ける仕事でした。撮影監督マイケル・スリオフキー、後にアーサー・アルバート、そしてシリーズを通じて参加した複数の監督たち――ヴィンス・ギリガン本人、ミシェル・マクラーレン、リアン・ジョンソン、コリン・バックシーら――は、エピソードごとに異なる視覚的なアプローチを取りながらも、シリーズ全体として一貫したトーンを保つ仕事を続けました。本作の撮影設計とサウンド・デザインは、その後の北米テレビドラマの「映画的な撮影」の基準を一気に押し上げ、現在まで多くの作家たちが参照点としています。
