となりのトトロが無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説
『となりのトトロ』が見れる動画配信サービス
現在、主要な動画配信サービスでは配信されていません。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | − |
| Amazon Prime Video | − |
| Disney+ | − |
| Hulu | − |
| U-NEXT | − |
『となりのトトロ』とは?作品の見どころ
「ト〜トロ、トトロ、トトロ、トトロ」——シリーズ屈指の主題歌と共に、1988年公開の『となりのトトロ』は宮崎駿監督の手によって、現代日本アニメ史上最も愛される国民的傑作として永遠に記憶される作品となりました。スタジオジブリ製作の長編アニメーション映画で、宮崎駿監督の長編アニメ映画第4作。1958年頃の昭和30年代の日本の田舎を舞台に、母の入院療養のため父と共に田舎の古い家に引っ越してきたサツキ(12歳)と妹メイ(4歳)が、森に住む不思議な生き物『トトロ』達と出会う優しいファンタジー。スタジオジブリの代表作として、トトロのキャラクターはスタジオジブリのロゴマークに採用されるほどの象徴的存在となりました。1988年初公開時の興行収入5.9億円(高畑勲監督『火垂るの墓』との二本立て興行で合計11.7億円)は当時としては控えめでしたが、後のテレビ放送と家庭用ビデオ販売、海外展開で『現代日本アニメーション史上最も愛される作品の一つ』として完璧な地位を確立しました。本作の魅力を、現実的な視聴方法とともに徹底解説します。
『となりのトトロ』を全話無料で見る方法
映画『となりのトトロ』を視聴するには、現状日本国内ではサブスク配信に対応していないため、以下の合法的な方法を活用してください。
TSUTAYA DISCAS(30日間無料トライアル)
スタジオジブリ作品は2026年4月現在、Netflix、Amazon Prime Video、Hulu、U-NEXT、Disney+などの主要な日本のサブスクには配信されていません。これは日本テレビがジブリ作品のテレビ放映権を独占的に保有しているためです。
日本国内で『となりのトトロ』を視聴する最も確実な方法は、TSUTAYA DISCAS のDVD/Blu-ray宅配レンタル・サービスです。月額2052円のサービスで、新規入会者には30日間の無料トライアルが用意されています。無料期間中に最大8枚のDVD/Blu-rayを宅配レンタルすることが可能で、ジブリ作品全21作を一気にレンタルすることもできます。返却は郵便ポストに入れるだけで完了する便利なサービスです。
Netflix海外版(VPN経由)
Netflixは日本・米国・カナダを除く約190カ国でジブリ作品21作を配信しています(2020年2月配信開始、2020年6月にカナダでも配信開始)。VPN(Virtual Private Network)サービスを利用して、ヨーロッパ、東南アジア、オセアニアなどのNetflix地域に接続することで、日本国内からでも合法的に視聴することは技術的に可能です。
HBO Max(米国・カナダ)
米国とカナダではHBO Maxがジブリ作品の配信権を保有しており、これらの地域に居住する方はHBO Maxの月額9.99ドルからのプランで視聴可能です。
Blu-ray・DVDの購入
スタジオジブリ作品はワーナー・ブラザース・ホームエンターテインメント・ジャパンより4Kリマスター版・Blu-ray・DVDが発売されています。本作の4K Ultra HD Blu-rayは2024年に発売されており、シリーズで最も鮮明な画質で視聴できます。
金曜ロードショー
日本テレビ系列の『金曜ロードショー』では、本作が定期的に放送されており、シリーズで最も多くの観客に愛されているテレビ放送機会となっています。テレビ放送は無料で視聴できる重要な機会となっています。
本作は違法アップロード動画や海賊版ストリーミングを利用すると、画質・音質が著しく劣るうえセキュリティリスクも伴うため、必ず正規の方法でご視聴ください。
あらすじ
1958年頃の昭和30年代、日本の田舎の風景が広がる静かな初夏の一日。考古学者の草壁タツオ(糸井重里)が、12歳の長女サツキ(日高のり子)と4歳の次女メイ(坂本千夏)を連れて、彼の妻・草壁ヤス子(島本須美)が入院している病院の近くにある古い一軒家に引っ越してきます。母の長期療養のために田舎暮らしを始めることになった一家は、引っ越しの軽トラックの荷台に乗って、畑と山と森に囲まれた美しい田園風景の中をのんびりと進んでいきます。
古い一軒家に到着したサツキとメイの姉妹は、誰もいない家の中を駆け回って探検を始めます。家の柱や床、屋根裏のあちこちで、彼女達は奇妙な小さな黒い物体——『マックロクロスケ(まっくろくろすけ)』——を目撃します。彼らは古い家屋に住み着いた小さな煤の妖精で、新しい住人が来ると逃げ出していく性質があります。隣の家の老女『おばあちゃん』(北林谷栄)は、サツキとメイに『この家にはマックロクロスケがいたかもしれない、それは引っ越し前の古い家を引き継いだ妖精達だ』と説明します。
メイがある日、家の庭で奇妙な小さな白い生き物を見つけます。彼女はそれを追って家の隣の楠木の根元の小さな穴に潜り込み、何百年もの巨大な楠の木の中に住む『大きなトトロ(高木均)』と運命的に出会います。トトロは何百年も生きる森の精霊で、巨大な体と灰色のふさふさした毛、温かい目を持つ優しい生き物。彼女がトトロの上で寝てしまった姿は、シリーズで最も愛される瞬間の一つとして記憶されています。
メイが家に帰ってサツキと父にトトロの話を伝えますが、誰も信じてくれません。しかしサツキも数日後の雨の夜、バス停で大きなトトロと初めて遭遇します——シリーズ屈指の名場面である『雨の夜のバス停の出会い』のシーンが描かれます。彼らは『ねこバス』(大塚明夫)という巨大な猫の妖怪が変身したバスに乗って、夜の田舎を駆け抜けていく不思議な体験を共有します。
物語の中盤、母ヤス子の容体が思わしくないという連絡が届きます。電話で父のタツオに連絡を取ろうとしたサツキは、メイが『ママへ』とトウモロコシを抱えて母の入院病院へと一人で歩き始めたことを知ります。メイが行方不明になり、田舎中の人々が彼女を探すシリーズで最も悲痛な場面が展開されます。
サツキは絶望的な状況の中、トトロに助けを求めるためにあの楠の木の根元を訪ねます。トトロが彼女の願いを聞き入れて、空高い『ねこバス』を呼び寄せ、彼女がねこバスに乗ってメイを救出する歴史的な瞬間が描かれます。
そして物語のラストでは、姉妹がねこバスに乗って母の入院病院の屋根に到着し、開いた窓から母と父の幸せな会話を見守る感動的な場面で本作は静かに幕を閉じます。シリーズで最も心温まる家族のドラマとして、現代日本アニメ史において欠くことのできない歴史的傑作となっています。
登場人物
本作で登場する重要キャラクターは、シリーズ屈指の魅力的な人物群です。
■ 草壁サツキ: 主人公の12歳の長女。日高のり子(『タッチ』(1985-1987)の浅倉南役、『らんま1/2』(1989-1992)の天道あかね役で世界的に有名)が演じる『シリーズで最も愛される姉キャラクター像』。彼女は母が入院療養中の家族のため、母代わりに妹メイの世話をする責任感の強い少女として描かれます。
■ 草壁メイ: 4歳の次女。坂本千夏(『キャプテン翼』(1983-1986)の若林源三役、『ゲゲゲの鬼太郎』(1985-1988)の鬼太郎役で世界的に有名)が演じる『シリーズで最も愛される妹キャラクター像』。彼女が大きなトトロと最初に出会うキャラクターで、シリーズで最も感動的な瞬間の一つを担います。
■ 草壁タツオ: サツキとメイの父で、考古学者。糸井重里(日本の世界的コピーライター、エッセイスト、『ほぼ日刊イトイ新聞』創設者)が演じる『シリーズで最も理解のある父親像』。彼は娘達がトトロの存在を信じていることを否定せず、優しく支える姿勢で描かれます。
■ 草壁ヤス子: サツキとメイの母で、長期療養中の患者。島本須美(『風の谷のナウシカ』(1984)のナウシカ役で世界的に有名)が演じる『シリーズで最も優しい母親像』。彼女の登場時間は短いものの、シリーズの感情的な核心を担う重要なキャラクターです。
■ 大トトロ: 何百年も生きる森の精霊。高木均(『あばれはっちゃく』のおじいちゃん役で世界的に有名な俳優)が演じる『シリーズで最も愛される森の精霊像』。彼の独特な雄叫び『ウォーオーオー』は、シリーズの代名詞的な音声として今も多くのファンに記憶されています。
■ 中トトロと小トトロ: 大トトロの仲間達で、それぞれ異なる大きさの森の精霊達。彼ら3体のトトロが一緒に行動するシーンは、シリーズで最も愛される瞬間の一つです。
■ ねこバス: 巨大な猫の妖怪が変身したバス。大塚明夫(『機動戦士ガンダム』(1979-)のスレッガー・ロウ役などで活躍する日本の世界的声優)が演じる『シリーズで最も奇妙で愛される妖怪像』。
■ おばあちゃん: 隣の家の老女で、サツキとメイの面倒を見てくれる優しい存在。北林谷栄(本作出演時77歳、後に2010年に98歳で逝去した日本の世界的女優)が演じる『シリーズで最も愛される老婆像』。
■ カンタ: サツキの同級生の男の子。雨でぬれたサツキとメイに自分の傘を貸してくれる優しい少年として描かれます。
■ マックロクロスケ(まっくろくろすけ): 古い家に住み着く小さな煤の妖精達。彼らは新しい住人が来ると逃げ出していく性質があり、シリーズで最もコミカルで愛される妖精キャラクターとして描かれます。
スタッフ・キャスト陣
本作の声優キャストは1980年代の日本声優界を代表する超一流陣が結集した豪華布陣です。
サツキ役の日高のり子は日本の世界的声優・歌手。本作出演時25歳で、彼女の声優キャリアの絶頂期を象徴する仕事となりました。彼女は本作出演前の『タッチ』(1985-1987)の浅倉南役で世界的に有名となっており、本作の出演で日本声優界の伝説的地位を完璧に確立しました。後の『らんま1/2』(1989-1992)の天道あかね役、『機動戦士ガンダム ZZ』(1986-1987)のエルピー・プル役などで活躍を続けています。
メイ役の坂本千夏は日本の世界的声優。本作出演時28歳で、彼女の声優キャリアの代表作の一つとなりました。彼女は『ゲゲゲの鬼太郎』(1985-1988)の鬼太郎役、『キャプテン翼』(1983-1986)の若林源三役で世界的に有名な人物で、本作の『シリーズで最も愛される妹キャラクター』を完璧に体現しました。
お父さん草壁タツオ役の糸井重里は日本の世界的コピーライター・エッセイスト。彼は俳優ではなく、宮崎駿監督が彼の独特な穏やかな声質に魅力を感じて起用したという有名なエピソードがあります。本作の『シリーズで最も理解のある父親像』を完璧に体現しました。彼は本作以降、声優としてはほぼ活動していないものの、彼の創設した『ほぼ日刊イトイ新聞』(1998-)は世界的なウェブメディアとして活躍を続けています。
お母さん草壁ヤス子役の島本須美は日本の世界的声優。前作『風の谷のナウシカ』(1984)のナウシカ役で世界的に有名な人物で、本作の『シリーズで最も優しい母親像』を完璧に体現しました。
大トトロ役の高木均は日本の伝説的俳優。『あばれはっちゃく』のおじいちゃん役で世界的に有名な人物で、本作の『シリーズで最も愛される森の精霊像』を完璧に体現しました。彼の独特な雄叫び『ウォーオーオー』は、シリーズの代名詞的な音声として今も多くのファンに記憶されています。彼は2004年8月8日に79歳で逝去しています。
ねこバス役の大塚明夫は日本の世界的声優。『機動戦士ガンダム』(1979-)のスレッガー・ロウ役、『メタルギアソリッド』(1998-)のソリッド・スネーク役、『ブラックジャック』(2004-2011)のブラックジャック役で世界的に有名な人物で、本作の『シリーズで最も奇妙で愛される妖怪像』を完璧に体現しました。
おばあちゃん役の北林谷栄は日本の世界的女優。本作出演時77歳で、彼女の俳優キャリアの代表作の一つとなりました。彼女は2010年4月27日に98歳で逝去しています。
監督・脚本・原作・絵コンテの宮崎駿は日本の世界的アニメーション監督。前作『天空の城ラピュタ』(1986)に続いて続投し、本作で『現代日本アニメ映画の最高峰』としての地位を完璧に確立しました。
音楽担当の久石譲は日本の世界的作曲家。前作『天空の城ラピュタ』(1986)に続いて続投し、本作のために『さんぽ』(歌:井上あずみ)、『さんさんおかあさん』『風のとおり道』『散歩』『散歩(エンディング)』『となりのトトロ(エンディング)』など多数の傑作を作曲しました。とくに主題歌『さんぽ』『となりのトトロ』(歌:井上あずみ)は、現代日本アニメーション映画音楽の最高峰として記憶されています。
美術監督の男鹿和雄は本作の美術設定を担当しました。とくに『1958年頃の昭和30年代の日本の田舎の風景』『古い一軒家の内部』『楠の巨大な森の中の世界』『ねこバスの内部』のデザインは、シリーズで最も視覚的に印象的なロケーションとして記憶されています。彼は後の宮崎駿作品『もののけ姫』(1997)、高畑勲作品『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)などへも参加する重要なジブリの美術監督として活躍を続けています。
興行収入・話題
1988年4月16日に日本で公開された『となりのトトロ』は、初公開時の動員観客数約80万人、配給収入約5.9億円を記録。1988年の年間日本映画ランキングで上位に位置しましたが、当時としてはスタジオジブリ作品中最低の動員で、興行的にはやや控えめな結果でした。本作は高畑勲監督の『火垂るの墓』との同時上映として公開されており、両作合計の配給収入は約11.7億円となりました。
本作の真の評価は、後のテレビ放送と家庭用ビデオ販売で完全に確立されました。日本テレビ系列の『金曜ロードショー』で本作が定期的に放送され、回を追うごとに視聴率が上昇していき、現代日本において最も愛されるアニメ映画の一つとなりました。本作はジブリ作品の中で最も多くの再放送回数を記録しており、シリーズで最も愛される国民的アニメとして地位を確立しています。
また、本作の興行的成功は家庭用ビデオ販売で完璧に確立されました。1989年に発売されたVHS版から始まり、1996年のレーザーディスク版、2001年のDVD版、2014年のBlu-ray版、2024年の4K Ultra HD Blu-ray版まで、シリーズ累計の家庭用ビデオ販売は1000万枚を超える日本アニメ史上の伝説的な数字を達成しました。
海外での評価については、本作はディズニーが米国・カナダの配給権を取得し、1993年に英語吹替版『My Neighbor Totoro(私の隣のトトロ)』として米国で公開されました。その後、2005年に米国でディズニー版DVDが発売されてからは、世界中の観客に本作の傑作性が広く認知されるようになりました。
2017年12月14日、中国でも『となりのトトロ』が30年ぶりの劇場初公開を実現し、興行収入が22億円超を記録しました。これは同年の中国国内邦画歴代第4位という驚異的な数字を達成し、本作の世界的な評価をさらに高める結果となりました。
2020年2月、Netflixが日本・米国・カナダを除く約190カ国でジブリ作品21作の配信を開始しました。本作は世界中の観客に新しい形で再評価され、現代の日本国内の視聴者は VPN を利用した海外Netflix版か TSUTAYA DISCAS のレンタル、または Blu-ray・DVD の購入が主要な視聴手段となっています。
本作の影響は現代日本アニメ映画の方向性を完全に変えました。本作以降、『家族の絆と森の精霊の融合』というジャンル自体の市場価値が再評価され、後の『魔女の宅急便』(1989)、『紅の豚』(1992)、『もののけ姫』(1997)、『千と千尋の神隠し』(2001)などのジブリ作品への影響を与え続けました。
また、本作の主役キャラクター『大トトロ』は、スタジオジブリのロゴマークとして採用される歴史的な栄誉を獲得しました。1989年以降のジブリ作品の冒頭には常に大トトロのロゴマークが表示されることになり、本作はジブリ作品の精神的な象徴として、現代映画史において永遠に語り継がれる傑作なのです。
ネタバレ
【以下、結末まで含むネタバレを多数含みます】
本作のクライマックスはシリーズで最も心温まる家族のドラマとして、シリーズ屈指の哲学的核心を完璧に体現する圧巻の構成です。
【母の容体悪化の連絡】物語の中盤、母ヤス子が入院している病院から『母の容体が思わしくない、面会に来てほしい』という連絡が届きます。サツキはこの絶望的な状況に深い不安を感じ、メイに対して『母さんが死んでしまうかもしれない』と告げてしまう感情的な瞬間が描かれます。
姉妹の絶望と恐怖の中、4歳のメイが『ママに会いたい』という単純で純粋な願いから、自宅から父の元へ歩いて行こうとしますが、彼女が拾ってきた『ママのために選んだトウモロコシ(『ヤスコ おかあさんへ』と書いてある)』を持って、田舎の道を一人で病院へと歩き始めてしまいます。
【メイの行方不明とサツキの絶望】メイが行方不明になり、田舎中の人々が彼女を探す絶望的な状況が展開されます。地元の池で子供のサンダルが発見され、『池でメイが溺れたかもしれない』という最悪のシナリオが浮上します。サツキは『あれはメイのサンダルじゃない、メイは生きている、メイを見つけなければ』と必死で否定し、彼女自身が森に走り込んでメイを探し始めます。
サツキが絶望と疲労の中、彼女は突如としてあの楠の木の存在を思い出します——『トトロが助けてくれるかもしれない』。彼女は楠の根元の小さな穴に潜り込み、トトロに会いに行きます。
【トトロとねこバスの救出】サツキの願いを聞いた大トトロは、彼女のために独特な雄叫びで巨大な『ねこバス』を呼び寄せます。シリーズで最も視覚的に圧倒的な瞬間として、夜の田舎の道を超高速で駆け抜けるねこバスの上に、サツキが必死で乗り込む場面が描かれます。
ねこバスはサツキを乗せて、彼女が夢見ることもできなかった速度で田舎を駆け抜けていきます。途中、彼女はメイの行方を探す田舎中の人々の頭の上を空中で飛び越え、最終的にメイが座って一人泣いている古い地蔵様の前にたどり着く場面で、シリーズで最も感動的な姉妹の再会が描かれます。
【母の入院病院への屋根の上の旅】サツキとメイの姉妹を乗せたねこバスは、彼女達のさらなる願い『ママに会いたい』を聞き入れて、彼女達を母ヤス子が入院している病院へと運びます。ねこバスは病院の屋根の上に静かに到着し、姉妹は開いた窓から父タツオと母ヤス子の幸せな会話を密かに見守ります。
母ヤス子は『あの2人(サツキとメイ)が今ここに来てくれているような気がする』と父に告げ、彼女が窓の外を見上げる瞬間、姉妹は物陰に隠れて姿を消します。シリーズで最も心温まる家族のドラマとして、家族の絆が森の精霊の力で強化される瞬間が描かれます。
姉妹はメイがママのために持ってきたトウモロコシを病院の窓辺にこっそり置いて、母への愛のメッセージとします。トウモロコシには小さな『おかあさんへ メイより』というメッセージが書かれており、シリーズで最も感動的な姉妹の愛のメッセージとして記憶されています。
【家族の幸せなラスト】物語のラスト、母の容体は実際には危険な状況ではなく、単なる軽い風邪だったことが判明します。父タツオが姉妹に『ママは元気だ、心配しないで、もうすぐ家に帰ってくる』と伝える場面で、シリーズで最も心温まる家族のドラマが完璧に終結します。
物語の最終ショットでは、エンディングソング『となりのトトロ』(歌:井上あずみ)が壮大に奏でられる中、サツキとメイの姉妹が母と一緒に田舎の風呂を楽しむ場面、トトロ達が森の中を駆け抜ける場面、ねこバスが夜空を飛んでいく場面など、シリーズで最も愛されるエンディング・モンタージュが描かれます。
本作のラストの『家族の絆と森の精霊の温かい関係』は、シリーズの哲学的核心『真の家族の絆は永遠に存在する』というテーマを完璧に提示する、シリーズ屈指のラストシーンとなりました。
本作は宮崎駿監督の代表作の一つとして、現代日本アニメ映画史において欠くことのできない歴史的傑作となりました。
トリビア
■ ジブリのロゴマーク採用: 本作の主役キャラクター『大トトロ』は、スタジオジブリのロゴマークとして採用される歴史的な栄誉を獲得しました。1989年以降のジブリ作品の冒頭には常に大トトロのロゴマークが表示されることになり、本作はジブリ作品の精神的な象徴として、現代映画史において永遠に語り継がれる傑作です。
■ 火垂るの墓との二本立て: 本作は1988年4月16日の劇場公開時、高畑勲監督の『火垂るの墓』との同時上映として公開されました。両作とも同じスタジオジブリ製作ですが、内容は完全に対極的(本作の温かい家族のドラマと『火垂るの墓』の戦争の悲劇)で、当時の観客は『家族で映画を見に行ったら、最初に火垂るの墓で泣いて、後にトトロで癒される』という独特な体験を共有することになりました。
■ 糸井重里のお父さん役: 草壁タツオ役の糸井重里は、本作出演時40歳で、俳優ではなく日本の世界的コピーライター・エッセイストとして有名な人物でした。宮崎駿監督が彼の独特な穏やかな声質に魅力を感じて起用したという有名なエピソードがあります。彼自身は本作以降、声優としてはほぼ活動していないものの、彼の創設した『ほぼ日刊イトイ新聞』(1998-)は世界的なウェブメディアとして活躍を続けています。
■ メイの『トトロ』の正体について: 一部の都市伝説として『トトロは死神』『サツキとメイは死んでいた』という解釈が広まりましたが、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーは公式にこの解釈を完全に否定しています。スタジオジブリの公式サイトでも『そのような解釈は存在しません』と明確に否定するメッセージを掲載しており、本作はシンプルな家族のドラマとして製作された純粋な作品です。
■ 1958年頃の昭和30年代の設定: 本作の時代設定は1958年頃の昭和30年代に設定されています。これは宮崎駿監督自身の幼少期の記憶を反映した設定で、本作の田舎の風景は監督の故郷である埼玉県所沢市周辺の風景がモデルになっています。
■ ジブリ美術館との繋がり: 東京都三鷹市の『三鷹の森ジブリ美術館』(2001年10月オープン)では、本作の『ねこバス』を実物大で再現したアトラクションが目玉となっています。子供達がねこバスの中に入って遊ぶことができる体験型展示として、シリーズで最も人気のある観光地となっています。
■ 中国での30年ぶりの劇場初公開: 本作は中国では1988年の初公開時には劇場上映されておらず、2017年12月14日に30年ぶりの劇場初公開を実現しました。中国国内での興行収入は22億円超を記録し、同年の中国国内邦画歴代第4位という驚異的な数字を達成しました。
■ 4K Ultra HD Blu-ray発売: 2024年にスタジオジブリ作品の4K Ultra HD Blu-ray版が発売されました。本作の4K版はシリーズで最も鮮明な画質で視聴できます。
■ ねこバスの起源: 巨大な猫の妖怪『ねこバス』のデザインは、宮崎駿監督が日本の伝統的な妖怪『化け猫』からインスピレーションを受けた独創的な創造物。本作のねこバスは、シリーズで最も視覚的に印象的な妖怪キャラクターとして記憶されています。
■ 主題歌『さんぽ』の保育園での人気: 主題歌『さんぽ』(歌:井上あずみ、作詞:中川李枝子、作曲:久石譲)は、日本の保育園・幼稚園で最も愛される童謡の一つとして、世代を超えて歌い継がれています。
■ 上映時間と完全版: 劇場公開版は1時間26分。本作は宮崎駿監督が一切のカットを許さなかった完全版として、現在も世界中で初公開時の状態で視聴可能です。
■ ディズニー米国版: 1993年にディズニーが米国・カナダの配給権を取得し、本作は英語吹替版『My Neighbor Totoro(私の隣のトトロ)』として米国で公開されました。その後、2005年に米国でディズニー版DVDが発売されてからは、世界中の観客に本作の傑作性が広く認知されるようになりました。
撮影裏話
宮崎駿監督が本作で取り組んだ最大の挑戦は、当時のアニメ映画業界では珍しい『日常の田舎の風景の中に静かなファンタジー要素を加える』というジャンルを確立することでした。彼自身は本作の構想を1980年代初頭から温め始め、約5年間の長期にわたる準備を経て、最終的に1986年に本格的な企画化に入りました。
しかし本作の企画は、当時のスタジオジブリの経営状況と業界の事情から困難な道のりを辿りました。宮崎駿監督は『田舎の少女2人とトトロという妖怪のシンプルな話』を提案しましたが、配給会社からは『商業的に成功しない』との理由で何度も拒否されました。最終的に高畑勲監督の『火垂るの墓』(原作:野坂昭如『火垂るの墓』)との二本立て企画として実現することになりました。
本作の制作はスタジオジブリで行われ、宮崎駿監督がアニメーション・ディレクター、原作、脚本、絵コンテのすべてを担当する完璧な作家性を発揮した仕事を成し遂げました。製作期間は1987年4月1日から1988年4月1日までの約12ヶ月で、製作費約3.6億円という当時のアニメ映画として中規模の投資が行われました。本作は48,743枚の原画(セル画)を使用し、308色の絵の具で完成された傑作で、シリーズで最も繊細なアニメーションが実現されました。
プロデューサーは高畑勲(本作の同時上映作『火垂るの墓』の監督も兼任)。彼は前作『天空の城ラピュタ』(1986)に続いて宮崎駿監督と組み、シリーズの『家族の絆と森の精霊の融合』というアイデンティティを完璧に視覚化する仕事を成し遂げました。
美術監督の男鹿和雄は、本作のために『1958年頃の昭和30年代の日本の田舎の風景』『古い一軒家の内部』『楠の巨大な森の中の世界』『ねこバスの内部』など、シリーズで最も多様で象徴的なロケーションを構築しました。本作の田舎の風景は宮崎駿監督の故郷である埼玉県所沢市周辺の風景がモデルになっており、男鹿和雄の独特な美術スタイルが本作の温かい雰囲気を完璧に視覚化しました。
音楽担当の久石譲は前作『天空の城ラピュタ』(1986)に続く宮崎駿監督との3作目の作業で、本作のために『さんぽ』『さんさんおかあさん』『風のとおり道』『散歩』『となりのトトロ(エンディング)』など多数の傑作を作曲しました。とくに主題歌『さんぽ』『となりのトトロ』(歌:井上あずみ、作詞:中川李枝子、作曲:久石譲)は、現代日本アニメーション映画音楽の最高峰として記憶されています。
本作の声優キャスティングは1980年代の日本声優界を代表する超一流陣が結集した豪華布陣でした。日高のり子のサツキ役、坂本千夏のメイ役、糸井重里の草壁タツオ役、島本須美の草壁ヤス子役、高木均の大トトロ役、大塚明夫のねこバス役、北林谷栄のおばあちゃん役など、シリーズで最も愛される声優陣が集結したことが、本作の興行的・批評的成功の重要な要因となりました。
アニメーション・ディレクションは宮崎駿監督自身。彼は本作のために何ヶ月もの絵コンテ作業を重ね、シリーズで最も視覚的に印象的なアニメーション・シーンを多数生み出しました。とくに『メイがトトロに最初に出会う場面』『雨の夜のバス停の出会い』『ねこバスの登場』『母の入院病院の屋根の上のシーン』のシーンは、シリーズで最も視覚的に印象的なアニメーション・シーンとして記憶されています。
また、本作の重要な特徴は『シリーズで初めて、現代日本アニメ映画として、家族の絆と森の精霊の融合という独創的なジャンルを確立した1作』を成し遂げたことです。本作の哲学的核心『真の家族の絆は永遠に存在する』というテーマは、現代社会への重要なメッセージとして高く評価され、後の『魔女の宅急便』(1989)、『紅の豚』(1992)、『もののけ姫』(1997)、『千と千尋の神隠し』(2001、第75回アカデミー賞長編アニメーション映画賞受賞)などのジブリ作品への影響を与え続けました。
本作の興行的成功は前作『天空の城ラピュタ』(1986)よりやや控えめでしたが、後のテレビ放送と家庭用ビデオ販売、海外展開で『現代日本アニメーション史上最も愛される作品の一つ』として完璧な地位を確立しました。とくに本作の主役キャラクター『大トトロ』は、スタジオジブリのロゴマークとして採用される歴史的な栄誉を獲得しました。1989年以降のジブリ作品の冒頭には常に大トトロのロゴマークが表示されることになり、本作はジブリ作品の精神的な象徴として、現代映画史において永遠に語り継がれる傑作なのです。
スタジオジブリは本作以降、『魔女の宅急便』(1989)、『紅の豚』(1992)、『もののけ姫』(1997)、『千と千尋の神隠し』(2001)、『ハウルの動く城』(2004)、『崖の上のポニョ』(2008)、『風立ちぬ』(2013)、『君たちはどう生きるか』(2023、第96回アカデミー賞長編アニメーション映画賞受賞)などへ活躍を続けており、本作はジブリ作品の精神的な原点として、現代映画史において永遠に語り継がれる傑作なのです。