パルプ・フィクションが無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説

『パルプ・フィクション』が見れる動画配信サービス
現在、Amazon Prime Video・Hulu・U-NEXT で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | − |
| Amazon Prime Video | 視聴可能 |
| Disney+ | − |
| Hulu | 視聴可能 |
| U-NEXT | 視聴可能 |
『パルプ・フィクション』とは?作品の見どころ
ロサンゼルスの安食堂、薄暗いダイナーの片隅に座る男女が、コーヒーを片手に「銀行よりも食堂のほうが楽だ」と話し始めます。次の瞬間、ふたりはピストルを抜いて店を強盗する側に回り、画面はそこで凍りついたまま、別の物語の朝へと飛んでいきます。マフィアのボスから命じられた仕事を片付ける2人組のヒットマン、ボスの妻とのディナー、引退間近のボクサー、地下室の不気味な男たち――時系列がねじれ、複数のエピソードが互いに参照し合うこの物語は、その派手な台詞と鮮烈な音楽で、1990年代インディペンデント映画の頂点を打ち立てました。
1994年に公開されたアメリカ映画で、ジャンルは犯罪を題材としたブラックユーモア・ドラマです。監督と脚本はクエンティン・タランティーノ、共同原案にロジャー・エイヴァリー。撮影はアンジェイ・セクラ。出演はジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユマ・サーマン、ブルース・ウィリス、ヴィング・レイムス、ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、アマンダ・プラマーら、当時のキャリアの転換点となる豪華な顔ぶれが揃いました。
最大の見どころは、独立した3つのエピソードを時系列を入れ替えて編み込むことで、ひとつの映画の中に「街全体の半日」が立ち上がってくる構成設計にあります。安食堂、車中、ダイナーのカウンター、ナイトクラブ、地下室、アパートの一室――いずれも会話そのものが語りの主役になる空間で、サミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスの聖書めいたモノローグが、本作のもうひとつの背骨を作り上げていきます。
『パルプ・フィクション』を全話無料で見る方法
『パルプ・フィクション』を全話無料で見る方法は、現時点での日本国内の主要動画配信サービスでは、Amazon Prime Video、Hulu、U-NEXTの3つのサブスクリプションのいずれかに加入することです。いずれもサービスへの登録だけで、追加課金なしに最後まで視聴できます。
Amazon Prime Video
プライム会員であれば、見放題対象として本作を視聴できます。アカウントを作成しプライムに加入すれば、スマートフォン、タブレット、テレビアプリ、ブラウザのいずれからでも再生可能です。広告つきプランでも本作は視聴対象に含まれます。
Hulu
日本のHuluに加入していれば、見放題ライブラリ内で本作を視聴できます。Huluは月額料金型で、加入後すぐにライブラリの全てが利用できます。Huluは時期によって無料体験キャンペーンが提供されることがあるため、最新状況は公式サイトで確認してください。
U-NEXT
U-NEXTでは、月額プランに加入すれば見放題作品として本作を再生できます。新規登録時に無料体験が用意されているケースもあり、その期間内に視聴することも可能です。U-NEXTは大画面のテレビ用アプリやスマートフォン、ブラウザに対応しており、自宅のリビングでじっくり鑑賞するスタイルにも向きます。
そのほか、Apple TVやGoogle Play Movies、Amazon Videoといったデジタル販売プラットフォームでは、レンタルや購入の選択肢があります。これらは「無料の手段ではないが、視聴ルートとして補足」しておきます。Netflix、Disney+の日本版では、現時点で本作の見放題配信は行われていません。
あらすじ
物語の始まり
物語は、ある朝のロサンゼルスのダイナーで、若いカップル「パンプキン」と「ハニー・バニー」が朝食をとりながら次の強盗計画を話す場面から始まります。ふたりは食堂を狙うことを決意し、客たちに銃を突きつけて暴れ始めます――が、画面はそこで止まり、観客は時間軸の異なる別の物語へ放り込まれます。
ひとつめの線はマフィアの日常です。ロサンゼルスの大物マーセルス・ウォレスのもとで働く2人組のヒットマン、ヴィンセント・ヴェガとジュールス・ウィンフィールド。アムステルダムから戻ったばかりのヴィンセントは、ジュールスとともにアパートに保管されている「ボスの大切なアタッシュケース」を回収する仕事に向かいます。アパートの一室での銃撃のあと、ふたりが片付ける一日は、彼らの想定とはまるで違う方向へ転がっていきます。
主人公を待ち受けるもの
ふたつめの線は、ヴィンセントとボスの妻ミア・ウォレスの一夜です。ボスから「妻を相手にディナーに連れていってほしい」と頼まれたヴィンセントは、ミアを連れて50年代風レトロ・ダイナー「ジャック・ラビット・スリム」へ向かいます。ロイヤル・チーズバーガー、5ドルのミルクシェイク、そしてクラブ屈指の名場面となる「ツイスト・コンテスト」――この穏やかな夜が思いがけない形で逸脱していき、ヴィンセントの「ボスの妻には絶対に手を出さない」という鉄則が試される長い深夜が始まっていきます。
みっつめの線は、引退間近のボクサー、ブッチ・クーリッジの物語です。ボスのマーセルスから「八百長で負けてくれ」と頼まれていたはずのブッチは、リングの上で予想外の選択をしてしまい、街から逃げる準備を進めます。恋人ファビエンヌが鞄に詰め忘れた、亡き父から受け継いだ大切な腕時計を取りに、彼は街に戻る危険な遠回りを選ぶことになります。
これら三つの物語は、時系列を入れ替えて互いに参照し合うように編集されており、観客は「この朝のあと、夜が来てから、また朝に戻る」という不思議な順序で物語を辿ります。一見ばらばらに見える出来事が、ある瞬間に一直線に繋がる仕掛けこそが、本作の脚本の核心です。
登場人物
ヴィンセント・ヴェガ(演:ジョン・トラボルタ)
マフィアの大物マーセルス・ウォレスのもとで働くヒットマン。アムステルダムから戻ったばかりで、ヨーロッパでの食習慣やドラッグ事情について雑談を続ける伊達男です。腰を低くしてダンスをする独特のステップを持ち、本作の中盤、ジャック・ラビット・スリムでミアと披露するツイストは映画史に残る名場面となりました。本作はジョン・トラボルタにとってキャリア再生の決定打となり、第二の俳優人生をもたらしました。
ジュールス・ウィンフィールド(演:サミュエル・L・ジャクソン)
ヴィンセントの相棒のヒットマン。長身に長いカール髪型、聖書「エゼキエル書25章17節」の独自解釈を口にしながら相手に銃口を向ける、本作の言語的な背骨を担う人物です。物語の中盤、彼の身に起きる出来事をきっかけに、彼はある信念を抱え始め、人物像が静かに、しかし大きく変化していきます。
ミア・ウォレス(演:ユマ・サーマン)
マーセルス・ウォレスの妻で、かつて女優を目指していた女性。黒髪のショートボブと白いワイシャツ、サスペンダー風のアクセサリーが本作のアイコンとなりました。マイペースで、夫の留守を退屈そうに過ごす一夜のなかで、ヴィンセントとともに本作のもっとも忘れがたい一連の出来事を引き起こすことになります。
ブッチ・クーリッジ(演:ブルース・ウィリス)
引退間近のボクサー。マーセルスから八百長を頼まれていた彼は、リングの上で予想外の選択をしてしまったことから街を逃げざるを得なくなります。亡き父から受け継いだ腕時計に強い思い入れを持つ人物として、本作の中盤を主役の位置で引っ張ります。
マーセルス・ウォレス(演:ヴィング・レイムス)
ロサンゼルスのマフィア界に強い影響力を持つ大物。後頭部に絆創膏が貼られているという小さなディテールが観客の記憶に残る人物で、本作の重大な事件の中心に立つ位置取りです。ヴィング・レイムスの低く重い声と、画面に立つだけで空気が変わる存在感が、彼の威圧感を支えています。
ザ・ウルフ/ウィンストン・ウルフ(演:ハーヴェイ・カイテル)
本作の中盤に短時間だけ登場する「処理屋」。マーセルスから依頼を受けて、ヒットマンふたりが起こした「車内のトラブル」を冷徹かつ手早く片付ける紳士で、その登場時間の短さに比して、本作のトーンを締める非常に大きな役割を担います。
パンプキン(演:ティム・ロス)とハニー・バニー(演:アマンダ・プラマー)
冒頭と終盤のダイナーのシーンを丸ごと預かる強盗カップル。本作の物語の枠を担う重要な役どころで、ジュールスたちのテーブルが彼らの強盗ターゲットになる場面で、本作の3つの物語は不思議な形で1点に収斂していきます。
スタッフ・キャスト陣
監督と脚本はクエンティン・タランティーノ。前作『レザボア・ドッグス』で世界の映画祭シーンに登場したばかりの新鋭が、本作で一気に映画史を書き換えるポジションへと駆け上がりました。共同原案にはロジャー・エイヴァリー。タランティーノはローレンス・ベンダーらと共に長期にわたって脚本を温め、ハリウッドのスタジオが「複雑すぎる」と難色を示すなかで、ミラマックスのハーヴィー・ワインスタインが配給を引き受けたという経緯はよく語られるところです。
撮影監督アンジェイ・セクラは、ロサンゼルスの夜の路上、ダイナー、ナイトクラブ、アパートの一室など、多彩な舞台ごとに違う質感を与える画面づくりを行いました。カラフルなネオンとフィルムの粒子の質感が、80〜90年代のアメリカ映画文化への愛と、本作独自のトーンを両立させています。サウンドトラックはタランティーノ自身が手がけたコンピレーションで、「Misirlou」(ディック・デイル)や「Son of a Preacher Man」(ダスティ・スプリングフィールド)など、各シーンを象徴する楽曲が世界的なリバイバルを生みました。
主演キャスト
ヴィンセント・ヴェガ役のジョン・トラボルタは、本作以前の数年間は主演級の仕事から遠ざかっていた俳優でした。タランティーノはトラボルタを自宅に招き、出演交渉を粘り強く続けたと伝えられます。本作で見せた腰の低いツイストと低い声色のお陰で、彼はキャリア再生に成功し、第67回アカデミー主演男優賞ノミネートを獲得しました。
ジュールス・ウィンフィールド役のサミュエル・L・ジャクソンは、本作のオーディションで一度別の俳優に役を奪われそうになりながら、最終決定前に再度オーディションを受け直して掴み取った経緯があります。本作のジュールスはジャクソンのキャリアを決定づけ、以降の俳優人生を太い線で導く転換点となりました。
ユマ・サーマン演じるミア、ブルース・ウィリス演じるブッチ、ヴィング・レイムス演じるマーセルス、ハーヴェイ・カイテル演じるザ・ウルフ、ティム・ロスとアマンダ・プラマーが演じる強盗カップルなど、当時のキャリアの転換点となる豪華なキャストが、それぞれの役割を確かな存在感で支えています。
興行収入・話題
興行収入・話題
製作費は約800万ドル。世界興行収入は最終的に2億1000万ドルを超え、当時のインディペンデント系作品としては桁違いの大成功となりました。米国国内でも1億ドルを超え、いわゆるアート系・サンダンス系の作品が大手スタジオの大作と互角の興行を記録した最初期の事例として、ハリウッドの製作環境にも大きな影響を与えました。
評価・受賞歴
第47回カンヌ国際映画祭ではパルムドールを受賞しました。タランティーノは当時31歳で、若き才能による最高賞受賞として大きな話題を集めました。第67回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞(ジョン・トラボルタ)、助演男優賞(サミュエル・L・ジャクソン)、助演女優賞(ユマ・サーマン)など主要部門7つにノミネートされ、脚本賞(タランティーノ&ロジャー・エイヴァリー)を受賞しました。批評家団体やファン投票によるオールタイムベスト選にも繰り返し登場し、IMDbのユーザー投票では現在に至るまで上位に位置し続けています。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
クライマックス
本作には伝統的な意味でのクライマックスは複数存在しますが、もっとも忘れがたい場面は、ヴィンセントの留守中に起きる事件と、ジュールスの心変わりです。
ミアはヴィンセントのコートのポケットに入っていた粉末を、コカインだと思い込んで吸引してしまいます。実際にはより強力なドラッグだったため、彼女は過剰摂取で意識を失い、鼻血を流して仰向けに倒れたまま動かなくなります。慌てたヴィンセントはディーラーであるランスの家に駆け込み、ふたり掛かりでミアの胸にアドレナリンを注射するというぞっとする場面で観客の心臓を一気に掴みます。マジックのように目を見開いて生き返るミアの姿は、本作のもっとも有名なシークエンスのひとつです。
ブッチの線では、彼が亡き父の腕時計を取りに自宅へ戻る決断が、本作のもっとも不穏な地下室の場面へと繋がっていきます。マーセルスとブッチの両方を捕らえた質屋の地下で、観客は予想だにしなかった人物たちと装置に出会います。ブッチは武器の選択肢を一通り眺め、刃のついた日本刀(カタナ)を手に取り、地下室での状況を引っくり返す行動を選びます。マーセルスとブッチの間の関係は、地下室から出てきた瞬間に大きく書き換えられ、ふたりは「この件はおれたちのあいだだけのことにしよう」と短く言い交わして別の方向へ歩き去ります。
結末が示すもの
本作の最後は、冒頭のダイナーのシーンに戻ります。パンプキンとハニー・バニーが店内の客に銃を向けたその瞬間、隣のテーブルにはヴィンセントとジュールスがいます。ジュールスはこの朝、自分の身に起きた「九死に一生」の経験から、心境に大きな変化が訪れていました。彼は強盗のパンプキンと冷静に向き合い、銃を抜くことなく自分の財布の中身だけを差し出すと提案します。聖書「エゼキエル書25章17節」を口にしながらも、その意味を彼が以前のように受け取ってはいないことが台詞の中で語られます。
この場面でジュールスは、自分が今日でこの稼業から足を洗うこと、地に足のついた生き方を探そうとしていることを語り、強盗ふたりを傷つけずに帰します。ヴィンセントは黙って傍らに立ち、画面はそのまま止まります。3つの物語が時系列を入れ替えながら走ってきた末に、本作は「もっとも普通のダイナーの朝」へと観客を連れ戻して、静かに幕を引いていきます。
トリビア
主演候補にはマイケル・マドセン、ダニエル・デイ=ルイス、マット・ディロンらの名前が挙がっていた時期があったとされます。最終的にトラボルタが選ばれた経緯は、タランティーノが彼を自宅に招いて長時間語り合ったという有名なエピソードに繋がります。
本作は約800万ドルという比較的低い予算で制作されながら、サンダンス的なインディーズ映画と本格的な商業映画の境界を消し去ったと評されます。本作以降、米国の独立系映画製作のあり方そのものが大きく変わったと言われます。
ロイヤル・チーズバーガーの「ロイヤル」という名前は、フランスの単位系の都合で「クォーター・パウンダー」とは呼ばれない、という会話が冒頭近くに登場します。この何気ないやり取りは、本作のヨーロッパ/アメリカの食文化観の小ネタとして広く知られています。
ジャック・ラビット・スリムでのツイスト・コンテストの曲は、チャック・ベリーの「You Never Can Tell」。タランティーノは本作のために選曲リストを膨大に用意していたと言われ、各シーンの空気を決定づける曲選びは彼の代名詞となりました。
本作の脚本は、第67回アカデミー賞脚本賞をタランティーノとロジャー・エイヴァリーに授与しました。エイヴァリーはタランティーノの旧友であり、本作の幾つかのシークエンスの原案に深く関わったとされます。
第47回カンヌ国際映画祭で本作がパルムドール受賞を発表された際、会場ではブーイングと拍手が交錯し、賛否両論の盛り上がりが起こったと伝えられます。本作の物議を醸す内容と、その後の映画史への影響を象徴する場面として語り継がれています。
ヴィンセント・ヴェガと、タランティーノの前作『レザボア・ドッグス』に登場する Mr. ブロンドことヴィック・ヴェガは兄弟という設定が、後年タランティーノ自身によって明かされており、両兄弟を主人公にしたスピンオフ企画が長く議論されてきました。
撮影裏話
撮影の舞台裏
本作の撮影は、1993年9月から11月にかけてロサンゼルスで行われました。撮影期間は約8週間という比較的短いもので、当時のハリウッド大作と比べてもタイトなスケジュールです。ジャック・ラビット・スリムのセットはサウンドステージに作り込まれ、50年代のアメリカ文化の象徴的アイテム――旧車テーブル席、ジューク・ボックス、給仕役の有名人モノマネ俳優たち――が並ぶ巨大な場として組み上げられました。
キャストの準備
ジョン・トラボルタは、ヴィンセント・ヴェガのダンスシーンに向けて50年代から60年代にかけてのソウル・ダンスを身体に染み込ませる稽古を重ねたと伝えられます。彼はかつて『サタデー・ナイト・フィーバー』『グリース』で世界的に踊って魅せたスターだったため、本作のツイスト・シーンは観客の集合的な記憶を呼び起こす狙いも込められています。
サミュエル・L・ジャクソンは、聖書「エゼキエル書25章17節」の有名な台詞を、現実の同箇所の本文にタランティーノが大幅に手を入れたものとして演じています。長台詞を呼吸ひとつで語り切るために、現場では彼自身が何度もリハーサルを繰り返し、声の高低と間を細かく調整したと言われます。ユマ・サーマンは、過剰摂取の場面の身体表現について、医療コンサルタントに相談しながら、リアリティと観客に与えるショックの両立を意識した芝居を作り上げました。
技術的な挑戦
本作の最大の技術的挑戦は、3つの独立したエピソードを時系列を入れ替えて編集しても観客の感情の流れが切れないようにする、編集設計でした。編集サリー・メンケはタランティーノとの密接な共同作業を通じて、各物語の終わりが次の物語の始まりに自然に繋がるよう、テンポと空気感の橋渡しを丁寧に組み立てました。サウンドトラックの選曲、衣装デザイン、ダイナーやアパートの美術といった要素も、それぞれが独立して機能しながら全体としてはひとつの街の物語を立ち上げる仕事として、本作の完成度を支えています。

