ライオン・キングが無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説
『ライオン・キング』が見れる動画配信サービス
現在、Disney+ で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | − |
| Amazon Prime Video | − |
| Disney+ | 視聴可能 |
| Hulu | − |
| U-NEXT | − |
『ライオン・キング』とは?作品の見どころ
アフリカのサバンナを照らす朝日が地平線から昇り、ヒヒの長老ラフィキが新王の誕生を世界中の動物たちに告げる――『ライオン・キング』は、プライド・ロックを統べるムファサ王とその一人息子・若獅子シンバが、王位継承の儀式から父の悲劇的な死を経て、シンバが大人として故郷に帰還するまでの叙事詩を描いた、ディズニー黄金期の最大の集大成です。シェイクスピアの『ハムレット』に着想を得た本作は、ハンス・ジマーの壮大なオーケストラスコアとエルトン・ジョン&ティム・ライスの楽曲群を背景に、長編アニメーション映画史上最大の規模を持つ叙事詩として完成されました。
本作は1994年6月24日に米国で公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の長編アニメーション映画。配給はブエナ・ビスタ・ピクチャーズ。監督はロジャー・アラーズとロブ・ミンコフの共同。脚本はアイリーン・メッキ、ジョナサン・ロバーツ、リンダ・ウールヴァートン(前作『美女と野獣』の脚本担当)。製作はドン・ハーン、製作総指揮はサラ・ルブリック、トーマス・シューマッカー、音楽はハンス・ジマー、楽曲はエルトン・ジョン作曲+ティム・ライス作詞。
見どころは、本作が世界興行収入累計約7億7400万米ドル(後の各種再公開を含めると約9億6800万米ドル超)を記録し、長編アニメーション映画史上最大の興行成績を持つ作品(手描きアニメーション)として位置づけられている事実です。本作の主題歌『Can You Feel the Love Tonight』は、エルトン・ジョンが歌唱したバージョンが第67回アカデミー賞オリジナル主題歌賞を受賞しました。さらに、ハンス・ジマーが手がけた本作の楽曲スコアも同年のオリジナル作曲賞を受賞しています。本作はブロードウェイ版の『ライオン・キング』ミュージカル(1997年初演)として現在も世界中で上演されており、ディズニー作品の中で最も長期にわたるフランチャイズの一つとして愛され続けています。
『ライオン・キング』を全話無料で見る方法
結論として、2026年4月時点で『ライオン・キング』(1994年版アニメーション)を国内で見放題視聴できる動画配信サービスは、ディズニープラス(Disney+)のみです。Disney+の見放題プランに登録すれば、本編のフル視聴が可能で、字幕版・吹替版の両方が用意されています。
Disney+(ディズニープラス)
Disney+はWalt Disney Companyが運営する公式の動画配信サービスで、ディズニー作品はすべて本サービスのもとで一元的に提供されています。月額プランは2026年3月25日から「スタンダード」(1,140円/月)「プレミアム」(1,520円/月)に料金改定されています。年額プランは年額9,900円(スタンダード)からで、2ヶ月分無料の計算となるため経済的です。Hulu日本版とのセットプラン「Disney+ × Hulu」も提供されており、両サービスの利用を考えている人にはこちらが選択肢になります。
登録手順:
- 公式サイト disneyplus.com/ja-jp にアクセス
- 「サインアップ」からアカウントを作成
- プランを選択(スタンダード/プレミアム/Huluセット/年額プラン)
- 支払い方法を入力(クレジットカード/PayPal/キャリア決済/アプリ決済/プリペイドカード/口座振替対応)
- 登録完了後、本編をスマートフォン・PC・スマートテレビ・ゲーム機で視聴開始
Disney+は本作(1994年版アニメーション)のほか、続編『ライオン・キング2/シンバズ・プライド』『ライオン・キング3/ハクナマタタ』、テレビアニメシリーズ『ライオン・ガード』、2019年公開の超実写版『ライオン・キング』、2024年公開の超実写版『ライオン・キング:ムファサ』も同時に見放題で楽しめるため、シリーズ全体(合計7作品)をまとめて鑑賞するのに最適です。2025年4月9日からは『ライオン・キング:ムファサ』もDisney+で見放題独占配信が開始されました。
TSUTAYA DISCAS(宅配DVD/Blu-rayレンタル)
本作は旧作扱いのため、TSUTAYA DISCASでは追加料金なしのフル視聴が可能です。新規登録時に30日間の無料お試し期間が用意されており、期間中は『ライオン・キング』シリーズ全作を追加料金なしで借りることができます。
レンタル・購入(DMM TV/Amazon Prime Video/Apple TV/Google Playなど)
本作は見放題ではないものの、各種PPVサービスではデジタルレンタルおよびデジタル購入が可能です。Disney+に加入しない方針の場合は、Amazon Prime Videoの単話レンタル(数百円台)や購入(千円台)、Apple TV、Google Play Movies、Lemino、TELASA、FODプレミアムなどが利用できます。DMM TVは新規登録時の550ポイントを活用すれば、レンタル料金を実質ゼロで賄うことが可能です。
Blu-ray・DVD・4K UHD購入
ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンからBlu-ray・DVD・4K UHDが発売されており、Amazonや家電量販店で安定して入手できます。本編にメイキング映像や監督・スタッフの解説、ハンス・ジマー&エルトン・ジョンによる音楽制作のドキュメンタリーなども収録した版が選択肢になります。
地上波放送
日本テレビ系『金曜ロードショー』ほか、地上波・BS各局で本作は不定期に放送されてきました。最新の放送スケジュールを各局の公式サイトで確認しておくと、無料で視聴できる機会を逃しません。
あらすじ
プライド・ロックの新王、シンバ誕生
物語の舞台は、アフリカのサバンナの中央部に聳え立つ巨大な岩山「プライド・ロック」を中心とする「プライドランド」と呼ばれる王国。本編冒頭では、伝説の主題歌『Circle of Life』が流れる中、ヒヒの長老(守護者)ラフィキが、ライオン王ムファサとサラビ女王のあいだに生まれた一人息子の若獅子シンバを、サバンナのすべての動物たちに新王として披露する場面が壮大に描かれます。
シンバが幼児期に入ると、父ムファサは彼を高い丘に連れて行き、王国の境界を見せます――「日が当たるすべての場所がプライドランドだ。お前もいつかこの王国を統べるのだ」。シンバは無邪気に「いつか僕も王様になる」と歌う伝説のシークエンス『I Just Can't Wait to Be King』を披露します。
叔父スカーの陰謀と、ムファサ王の死
しかしシンバの叔父スカーは、長年の王位継承の不公平に深い恨みを抱えており、ハイエナの軍団(シェンジ、バンザイ、エド)と組んで、シンバを殺してムファサを罠に陥れる卑劣な計画を実行に移します。スカーは「父にビックリさせてあげるサプライズだ」と幼いシンバを騙し、ヌーの大群が走る峡谷に置き去りにします。
ヌーの大群がシンバを踏みつけそうになる絶望的な瞬間、ムファサが息子を救うために峡谷に飛び込み、命がけで彼を救い出します。しかしムファサが峡谷から這い上がろうとする最後の瞬間、スカーは彼の前足を踏みつけ、「永遠の兄弟よ」と告げて、ムファサを峡谷に突き落として殺害します。シンバは父の遺体に駆け寄り、自分のせいで父が死んだと思い込み、深い罪悪感に苛まれます。スカーはシンバに「お前の父は本当はもう生きていないことに気づいたか」と告げ、王国から逃亡することを命じます。
ティモンとプンバァとの出会い、そして大人への成長
プライドランドから一人で逃亡したシンバは、サバンナの果てで暑さと脱水で倒れ、危機一髪で死にかけます。彼を救ったのは、ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァの陽気な相棒。彼らはシンバに「Hakuna Matata(ハクナマタタ)――心配ないさ、心配ないさ」というスワヒリ語の合言葉を伝え、彼を彼らのジャングルの楽園に招き入れます。
シンバは何年もの月日を彼らと過ごし、虫を食べる平和な生活を送りながら、過去の罪悪感をひっそり抱えたまま大人の若獅子へと成長していきます。物語は、彼の幼なじみで婚約者だったライオンの牝・ナラとの再会、そしてラフィキとの出会いを通じて、シンバが「自分は誰なのか」「自分の本当の運命はどこにあるのか」という根源的な問いと向き合うクライマックスへと向かっていきます。
登場人物
シンバ(声:ジョナサン・テイラー・トーマス→マシュー・ブロデリック/日本語版:山口勝平→大塚芳忠)
本作の主人公。プライドランドのライオン王ムファサの一人息子で、王位継承者として生まれた若獅子。本作のキャラクターアークは、彼が「父の死を自分のせい」と思い込んで王国を逃れた状態から、自分の本当の運命と向き合って王として帰還する成熟まで。声を担当したのは、幼少期は当時人気の子役マシュー・ブロデリック、成人期は『フェリスはある朝突然に』で広く知られる俳優マシュー・ブロデリック。
ムファサ(声:ジェームズ・アール・ジョーンズ/日本語版:大塚周夫)
プライドランドのライオン王。雄々しい体躯と威厳ある黒い鬣、深く優しい性格を持つ偉大な父親像。彼は本編冒頭から30分弱で峡谷に突き落とされて命を落としますが、本作後半でも彼の幻影や精神がシンバに語りかける重要なシーンが用意されています。声を担当するジェームズ・アール・ジョーンズは『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー役で広く知られる伝説的な名優。彼の威厳ある低い声色が、本作の精神的支柱を担いました。
スカー(声:ジェレミー・アイアンズ/日本語版:壤晴彦)
本作の悪役。ムファサの弟(シンバの叔父)にあたるライオンで、長年の王位継承の不公平に深い恨みを抱えています。痩せ細った体型、暗緑色の瞳、目元の傷跡(彼の名前「Scar=傷跡」の由来)が特徴的なヴィジュアル。声を担当するジェレミー・アイアンズは『運命の逆転』でアカデミー主演男優賞受賞者の名優。彼の冷たく皮肉的な発声法が、本作最大の悪役性を完璧に支えました。
ナラ(声:ニケータ・カラム→モイラ・ケリー/日本語版:大塚明夫)
シンバの幼なじみで、彼の婚約者として生まれた牝ライオン。シンバが王国を逃れた後も、プライドランドの女王として王国を支え、後にシンバを再び故郷に帰還させる重要な役を担います。
ラフィキ(声:ロバート・ガイヤモ/日本語版:)
プライドランドの守護者を務めるヒヒの長老。彼は古来からの伝統と魔法の知識を持ち、本編冒頭の主題歌『Circle of Life』のシーンで、新王の儀式を執り行います。物語の後半では、シンバを精神的に導く重要な役を担います。
ティモン(声:ネイサン・レイン/日本語版:徳光雅典)/プンバァ(声:アーニー・サベラ/日本語版:吹石一恵)
ミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァの相棒コンビ。彼らはシンバを救い、ジャングルでの自由な生活を共有する家族として描かれます。本作の最大のコメディ要素を担うキャラクターで、彼らの歌う『Hakuna Matata』は本作の最大の音楽的見どころの一つ。
サラビ(声:マッジ・シンクレア/日本語版:)
プライドランドのライオン女王で、シンバの母。ムファサの妻として王国を支える、誇り高く優雅な性格。シンバが王として帰還する場面で、本作のクライマックスを支える重要な役を担います。
シェンジ/バンザイ/エド(声:ウーピー・ゴールドバーグ/チーチ・マリン/ジム・カミングス/日本語版:)
スカーの相棒の3匹のハイエナ。シェンジは女性リーダー、バンザイは皮肉屋、エドは奇妙な笑い声しか出せない狂気じみたキャラクターで、本作のコメディ要素と悪役性の両方を担います。
スタッフ・キャスト陣
監督はロジャー・アラーズとロブ・ミンコフの共同。アラーズは『リトル・マーメイド』『美女と野獣』のストーリースーパーバイザーとしても活躍してきた人物で、本作が長編監督デビュー作。ミンコフはアラーズが監督として就任した後、当初の監督ジョージ・スクリブナーが「本作をミュージカルにする方針」に反対して降板した経緯から、急遽彼の代わりとして共同監督に起用されました。
脚本はアイリーン・メッキ、ジョナサン・ロバーツ、リンダ・ウールヴァートン(前作『美女と野獣』の脚本担当)の三名による共同。本作の物語の起源は、ジョージ・スクリブナー(当初監督)とロイ・E・ディズニーが「アフリカのライオンを主人公にした長編」を企画したことから始まりましたが、後にディズニー社内では「シェイクスピアの『ハムレット』との類似」が脚本の核となるアイデアとして練り上げられていきました。
音楽はハンス・ジマー。彼は本作のためにアフリカの伝統音楽(南アフリカの作曲家レボ・Mのコーラスを大幅に取り入れた)と現代オーケストラを融合させた壮大なスコアを書き下ろし、本作の最大のドラマ性を音楽的に完璧に支えました。
楽曲はエルトン・ジョンが作曲し、ティム・ライスが作詞。彼らはディズニー作品としては『美女と野獣』『アラジン』を手がけたアラン・メンケン&ハワード・アッシュマンに続く2組目の主要作家コンビとなり、本作のために5つのオリジナル楽曲(『Circle of Life』『I Just Can't Wait to Be King』『Be Prepared』『Hakuna Matata』『Can You Feel the Love Tonight』)を書き下ろしました。エルトン・ジョン本人が歌唱したバージョンの『Can You Feel the Love Tonight』は、本作の主題歌として第67回アカデミー賞オリジナル主題歌賞を受賞しました。
主演キャスト
ムファサ役のジェームズ・アール・ジョーンズは、米国を代表する伝説的な名優。『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー役、『フィールド・オブ・ドリームス』、『コンエア』などで広く知られる人物で、彼の威厳ある低い声色が本作の精神的支柱を担いました。彼は2024年9月に93歳で逝去しています。
スカー役のジェレミー・アイアンズは、第63回アカデミー賞主演男優賞(『運命の逆転』)受賞の名優。彼の冷たく皮肉的な発声法が、本作最大の悪役性を完璧に支えました。彼は本作の楽曲『Be Prepared』の歌唱中に喉を痛めたため、楽曲の終盤の歌唱は別の歌手(ジム・カミングス)が代役したという興味深い裏話も知られています。
シンバ(成人期)役のマシュー・ブロデリックは、『フェリスはある朝突然に』『ザ・プロデューサーズ』などで広く知られる米国の俳優。シンバ(幼少期)役のジョナサン・テイラー・トーマスは、当時人気の子役で『ホーム・インプルーブメント』のメインキャストとしても広く知られる存在でした。
ティモン役のネイサン・レイン、プンバァ役のアーニー・サベラ、シェンジ役のウーピー・ゴールドバーグ、バンザイ役のチーチ・マリンといった俳優陣は、すべてブロードウェイ・テレビ・映画で長いキャリアを積んだ実力派でした。
日本語吹替版では、シンバ役を山口勝平(幼少期)と大塚芳忠(成人期)、ムファサ役を大塚周夫、スカー役を壤晴彦、ナラ役を大塚明夫、ティモン役を徳光雅典が担当。日本声優界の重鎮陣が脇を固めました。
興行収入・話題
興行収入・話題
『ライオン・キング』は1994年6月24日に米国で公開されました。米国国内の最終興行収入は約4億2270万米ドル、世界興行収入は累計で約7億7400万米ドル(後の各種再公開・3D版上映を含めると約9億6800万米ドル超)に達しました。これは1994年の世界興行ランキング第1位、長編アニメーション映画として歴代世界興行収入第1位(手描きアニメーション)という驚異的な記録となりました。日本では1994年8月公開で、配給収入は約110億円、興行収入は約198億円超を記録しています。
本作は手描きアニメーション(フル2Dアニメーション)の長編としては、現在も世界興行収入第1位の座を保持し続けています。本作以降、手描きアニメーションが本作の興行記録を超えることは難しくなり、後の長編アニメーション映画の主流は3DCGに移行していきました。
評価・受賞歴
第67回アカデミー賞では3部門にノミネートされ、オリジナル作曲賞(ハンス・ジマー)とオリジナル主題歌賞(『Can You Feel the Love Tonight』)のW受賞を果たしました。さらに『Circle of Life』『Hakuna Matata』も同年のオリジナル主題歌賞にノミネートされ、本作の楽曲が同部門で3曲ノミネートされた快挙は長編アニメーション映画として極めて稀な事例となりました。
第52回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、オリジナル作曲賞、オリジナル主題歌賞のトリプル受賞を果たしました。第22回アニー賞長編アニメーション作品賞、第48回英国アカデミー賞最優秀長編アニメ作曲賞ほか、世界中の主要映画賞でほぼ総なめにしました。
Rotten Tomatoesは93%の高評価、Metacriticは88/100の「universal acclaim」スコアを記録。批評集約スコアでもディズニー作品史上最上位レベルの評価を維持し続けています。本作は1997年にブロードウェイで舞台ミュージカル化(ジュリー・テイモア演出)され、現在も世界中で上演されている長期フランチャイズ作品としても、ディズニー作品の中で最も成功した事例の一つです。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
クライマックス
物語の終盤、シンバは何年もジャングルでの「Hakuna Matata」生活を送った後、幼なじみのナラと偶然再会します。ナラはプライドランドが叔父スカーの支配下で荒廃しきっていることを伝え、彼に「故郷に戻って王として責任を取る」べきだと訴えます。
シンバは長年の罪悪感と向き合えずに葛藤しますが、ヒヒの長老ラフィキとの再会を機に、深い決断の時を迎えます。ラフィキは彼を森の奥に連れて行き、池の水面に映る彼自身の姿を見せ、「お前の中に父が生きている」と告げます。続いて雷雲を引き裂いてムファサ王の幻影が空に現れ、「Remember who you are(自分が誰なのかを思い出せ)」とシンバに強く諭します。
シンバはついに父の死を自分の運命として受け入れ、プライドランドへの帰還を決意します。ティモン、プンバァ、ナラと共に夜陰に紛れて故郷に戻ったシンバは、プライド・ロックでスカーと最終決戦を繰り広げます。
決定的な瞬間、スカーはシンバを岩山の崖際まで追い詰め、「お前は本当はムファサを殺したのは私だ」と告白します(彼自身の傲慢さから真相を露呈)。シンバはこの真実に怒り、スカーを岩山の頂上に追い上げて、彼を本来の姿に戻すために力ずくで支配権を奪い返します。スカーは最後の瞬間にハイエナの軍団に助けを求めますが、ハイエナたちはスカーが彼らをずっと裏切り続けてきたことを知っており、スカーを生きたまま食い殺すという、本作のクライマックスとしては衝撃的な決着を迎えます。
結末が示すもの
スカーが倒れた直後、プライド・ロックには長年の干ばつを終わらせる雨が降り注ぎ、王国は徐々に元の繁栄を取り戻していきます。シンバはプライド・ロックの頂上に立ち、新王として自分の咆哮を上げます。
物語の最終シーンでは、シンバとナラの間に生まれた新しい子どもライオンを、ヒヒの長老ラフィキが本編冒頭と同じ儀式で世界中の動物たちに披露します。本作の最初と最後が完璧に重なり合う『Circle of Life(生命の輪)』のシーンで、本作は壮大なフィナーレを迎えます。
本作の結末は、「責任から逃げず、自分の本当の運命と向き合う」「家族の絆と王国の継承は、世代を越えて続く永遠の循環だ」という、シェイクスピア『ハムレット』の哲学を完璧な形で結実させた、観客に深い感動を手渡す決着として記憶されています。本作は単なる長編アニメーション映画を超えて、米国・世界中の文化的アイコンとしての地位を確立し、現在も世界中の家族層に最も愛されるディズニー作品の一つとして君臨し続けています。
トリビア
本作の物語は、シェイクスピアの『ハムレット』に強く影響を受けています。ムファサがハムレット王、シンバが王子ハムレット、スカーが叔父クローディアスに対応する関係性で、本作の脚本陣は『ハムレット』の悲劇構造を完璧に長編アニメーションに落とし込みました。
主題歌『Can You Feel the Love Tonight』は、エルトン・ジョン本人が歌唱したバージョンが本作の主題歌として第67回アカデミー賞オリジナル主題歌賞を受賞しました。本作の楽曲は同年のオリジナル主題歌賞に3曲(『Circle of Life』『Hakuna Matata』『Can You Feel the Love Tonight』)ノミネートされた快挙を達成しました。
本作の音楽はハンス・ジマーが手がけ、彼は南アフリカの作曲家レボ・Mのコーラスを大幅に取り入れる新しいアプローチを採用しました。ジマーは本作で第67回アカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞しました。
ムファサ役のジェームズ・アール・ジョーンズは『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー役で広く知られる伝説的な名優。彼の威厳ある低い声色が本作の精神的支柱を担いました。彼は2024年9月に93歳で逝去しています。
本作は手描きアニメーション(フル2Dアニメーション)の長編としては、現在も世界興行収入第1位の座を保持し続けている記録的な作品です。
1997年にブロードウェイで舞台ミュージカル化(ジュリー・テイモア演出)され、現在も世界中で上演されている長期フランチャイズ作品となっています。本作の舞台版は、伝統的なアフリカン・アートと現代の舞台技術を融合させた革新的な演出で、第52回トニー賞ベスト・ミュージカル賞ほか多数の賞を獲得しました。
2019年に超実写版『ライオン・キング』(ジョン・ファヴロー監督、ドナルド・グローヴァー=シンバ、ビヨンセ=ナラ、ジェームズ・アール・ジョーンズ=再びムファサ役)が世界興行収入16億ドル超を記録するメガヒットとなり、2024年には『ライオン・キング:ムファサ』(バリー・ジェンキンス監督)も公開されました。
撮影裏話
撮影の舞台裏
本作の制作は1989年初頭から1994年初夏までの約5年間に及ぶ大規模プロジェクトでした。本作は当初、ジョージ・スクリブナー監督のもとで「アフリカのライオンを主人公にした長編」として企画されていましたが、後にディズニー社内では「本作をミュージカルにする方針」に変更され、その方針に反対したスクリブナーが降板し、ロブ・ミンコフがアラーズと共同で監督に就任することになりました。
本作の制作のために、ディズニーのアニメーション・チームは1991年にケニアのアフリカへ実地取材旅行に出向き、サバンナの動物たちの動きと生態を綿密に観察しました。本作の動物たちのキャラクターデザインと動作は、すべてこの実地取材の結果として綿密に再現されたものです。
キャストの準備
ムファサ役のジェームズ・アール・ジョーンズは、収録のためにディズニー本社のスタジオに何度も通い、ロジャー・アラーズ/ロブ・ミンコフ監督陣と何時間も議論を重ねながら、ムファサの威厳と父としての優しさの両面を声色で表現する難しい挑戦に取り組みました。彼は『スター・ウォーズ』のダース・ベイダー役の収録経験を活かし、本作の精神的支柱を完璧に担いました。
スカー役のジェレミー・アイアンズは、本作の楽曲『Be Prepared』の歌唱中に喉を痛めたため、楽曲の終盤の歌唱は別の歌手(ジム・カミングス)が代役したという興味深い裏話があります。アイアンズは台詞の発声に関しては、彼の英国訛りの皮肉的なトーンを最大限に活かして悪役を完璧に演じきりました。
シンバ役のジョナサン・テイラー・トーマス(幼少期)とマシュー・ブロデリック(成人期)の起用は、本作のキャラクターアークを2人の声優で完璧に表現する戦略の一環でした。両者の声色の違いが、シンバの幼少期から成人期への成熟を、聴覚的にも完璧に表現する結果となりました。
技術的な挑戦
本作の最大の技術的挑戦は、サバンナのヌーの大群が走るスタンピード(暴走)シーンを、長編アニメーション映画として完璧に動かすことでした。本作のために、ディズニーのCGI部門は当時の最先端のコンピュータグラフィックスを使い、何百匹ものヌーが同時に走るシーケンスを物理的に正確に再現するシステムを新規開発しました。
また、本作の本編冒頭の主題歌『Circle of Life』のシークエンスは、ピクサー以前のディズニー作品の中で最も技術的に挑戦的なシーンとして広く認められています。アフリカのサバンナを照らす朝日が地平線から昇るシーンは、長編アニメーション映画としての映像美の最高峰として今も語り継がれています。
公開当時の余話
公開時、本作は前作『美女と野獣』『アラジン』に続く長編アニメーションのメガヒットを達成し、ディズニーが「アニメーション・ルネサンス」と呼ばれる黄金期の絶頂を完璧に確立する結果となりました。本作の興行的成功は、長編アニメーションが「子ども向けジャンル」を超えて、すべての世代の観客を感動させる文化的アイコンとして君臨することを完璧に証明する事例として、現在もハリウッド業界の研究対象として広く語られ続けています。