パラサイト 半地下の家族が無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説

『パラサイト 半地下の家族』が見れる動画配信サービス
現在、Netflix・Hulu・U-NEXT で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | 視聴可能 |
| Amazon Prime Video | − |
| Disney+ | − |
| Hulu | 視聴可能 |
| U-NEXT | 視聴可能 |
『パラサイト 半地下の家族』とは?作品の見どころ
ソウルの坂道の下、半分は地面に埋まっているような小さな住居「半地下」。窓の外からはホームレスの男が立ち小便をする姿が見え、Wi-Fiは隣家から拝借し、家族4人が床に座って薄いピザの箱を畳んで日銭を稼いでいます。そんなキム家の長男ギウのもとに、ある日「家庭教師の話」が舞い込みます。ソウルの高台にそびえる、有名建築家が設計したパク家の豪邸――まったく違う高さの世界に暮らす一家の家庭教師として、ギウはあの家の門をくぐることになります。本作は、その日を境に二つの家族の運命が静かに、そして取り返しのつかない形で噛み合っていく21世紀の社会派サスペンスドラマです。
2019年に公開された韓国映画で、ジャンルは社会派サスペンスを核に据えたヒューマンドラマです。監督と共同脚本はポン・ジュノ。共同脚本にはハン・ジヌォン。半地下に暮らすキム家の父キム・ギテク役にソン・ガンホ、IT企業社長パク・ドンイク役にイ・ソンギュン、その妻ヨンギョ役にチョ・ヨジョン、ギウ役にチェ・ウシク、ギジョン役にパク・ソダム、ムングァン役にイ・ジョンウンらが配されています。撮影はホン・ギョンピョ、音楽はチョン・ジェイル。
最大の見どころは、半地下の小さな家とパク邸の広大な高台の豪邸という「上下の住居」を、階段と窓越しの空の見え方だけで一本の映画にまとめ上げる空間設計にあります。階段を一段下りるたびに人物の身分が一段変わり、雨の日は上から下へ水が流れ落ちる――そうした空間と気象の使い方が、社会の構造そのものを語る筆致として全編を貫いています。
『パラサイト 半地下の家族』を全話無料で見る方法
『パラサイト 半地下の家族』を全話無料で見る方法は、現時点での日本国内の主要動画配信サービスでは、Netflix、Hulu、U-NEXTの3つのサブスクリプションのいずれかに加入することです。いずれもサービスへの登録だけで、追加課金なしに最後まで視聴できます。
Netflix
Netflixに加入していれば、見放題対象として本作を視聴できます。Netflixは月額料金型で、加入後すぐに視聴ライブラリの全てが利用可能となり、スマートフォン、テレビアプリ、ブラウザの各環境に対応しています。広告つきプランの「Netflix Standard with Ads」でも本作は視聴対象に含まれます。
Hulu
日本のHuluに加入していれば、見放題ライブラリ内で本作を視聴できます。Huluは月額料金型で、加入後すぐにライブラリの全てが利用できます。Huluは時期によって無料体験キャンペーンが提供されることがあるため、最新状況は公式サイトで確認してください。
U-NEXT
U-NEXTでは、月額プランに加入すれば見放題作品として本作を再生できます。新規登録時に無料体験が用意されているケースもあり、その期間内に視聴することも可能です。U-NEXTは大画面のテレビ用アプリやスマートフォン、ブラウザに対応しており、自宅のリビングでじっくり鑑賞するスタイルにも向きます。
そのほか、Apple TVやGoogle Play Movies、Amazon Videoといったデジタル販売プラットフォームでは、レンタルや購入の選択肢があります。これらは「無料の手段ではないが、視聴ルートとして補足」しておきます。Amazon Prime Video、Disney+の日本版では、現時点で本作の見放題配信は行われていません。
あらすじ
物語の始まり
物語の舞台は現代のソウル。半地下にある狭い住居で暮らすキム家の4人は、いずれも定職に就かず、ピザの空き箱を組み立てる内職や、隣家のWi-Fiを盗んで使うなどの細かな工夫で日々をしのいでいます。父ギテクは何度も事業に失敗してきた中年男性、母チュンスクはかつてハンマー投げの選手だった力強い女性、長男ギウは何度も大学受験に失敗している青年、長女ギジョンは美術系の才能と緻密な手先を持つものの就労に縁のない若い女性です。一家には貧しさだけでなく、家族同士のあたたかさと、やや無気力な楽観も同居しています。
主人公を待ち受けるもの
そんなキム家にある日、ギウの友人ミニョクがやってきます。彼は留学に出るあいだ、これまで自分が家庭教師として教えてきた女子高生ダヘの代わりを誰かに頼みたいと言い、ギウを推薦してくれます。ダヘが暮らすのは、ソウルの高台にある有名建築家ナム・グンジャの設計で建てられた巨大な邸宅、パク家。IT企業の社長パク・ドンイクとその妻ヨンギョ、長女ダヘ、そして幼い長男ダソンの4人が暮らす、整いきった世界です。
ギウはギジョンに大学在学を装う書類を作ってもらい、家庭教師としてパク家にうまく潜り込んでいきます。ギウが家に馴染んでいく過程で、彼は「弟ダソンの美術セラピー」を担う適任者として、ギジョンを別人「ジェシカ」として推薦します。ジェシカが家に入ったあとは、家族のドライバー役、家政婦役の交代――父ギテクと母チュンスクの就職へと、キム家の4人が次々とパク邸の関係者として「侵入」していきます。互いに家族と気づかれないようにふるまいながら、彼らはひとつの豪邸の上で、生まれて初めて「ちゃんとお金が回る生活」を経験することになります。
しかし、彼らの侵入が完了した直後、ある夜の出来事をきっかけに、パク邸という整いきった空間の中に「もうひとつの存在」がいたことが明らかになっていきます。物語が進むにつれ立ち上がってくるのは、貧富の階層が誰かを排除することで成り立っているという見方そのもの。豊かさの内側にも、貧しさの外側にも、誰かが必ず犠牲になっているという冷徹な構図が、本作の中盤の山場として浮かび上がってきます。
登場人物
キム・ギテク(演:ソン・ガンホ)
キム家の父。事業に何度も失敗してきた中年男性で、現在は半地下の家で家族と細々とした内職で日々をやりくりしています。表面的には飄々として、家族の前では「無計画こそが最強の計画だ」と冗談めかして話す人物ですが、内面には自尊心と社会への怒りを抱え込んでいます。ソン・ガンホはポン・ジュノ作品の常連であり、本作でも本作の感情の中軸を担う絶妙な抑制と爆発力を見せます。
キム・ギウ(演:チェ・ウシク)
キム家の長男。大学受験に何度も失敗している青年で、家族の中では比較的若く穏やかなタイプ。友人ミニョクの紹介をきっかけに、家庭教師として最初にパク邸に潜り込みます。物語の語り手としての役割を担い、本作の冒頭・終盤に何度か手紙という形式で観客に物語を語りかけます。
キム・ギジョン(演:パク・ソダム)
キム家の長女。美術と緻密な手作業のセンスを持ちながら、社会の中で居場所を見つけられずにいる若い女性。本作では「ジェシカ」というアメリカ帰りの美術セラピストを名乗ってパク邸に入り込み、家族の中でもっとも巧みに階層の壁を乗り越えてしまう人物として描かれます。彼女が口ずさむ偽の自己紹介の歌は、本作のもっとも記憶に残る台詞のひとつです。
キム・チュンスク(演:チャン・ヘジン)
キム家の母。かつてハンマー投げの選手として名を成した過去を持ち、家事の腕前と物理的な力強さの両方を備える人物です。家族の中ではもっとも地に足のついた現実主義者として描かれており、後半の展開では彼女の身体能力が物語に強く作用していきます。
パク・ドンイク(演:イ・ソンギュン)
IT企業を経営するパク家の主人。仕事熱心で部下にも丁寧に接する一方、「線を越えてくる人」をひどく嫌う性格として描かれます。とくに「匂い」――地下鉄に乗る人々の匂い、自分の生活圏に踏み込んでくるある種の体臭――に対する敏感さが、彼の階層意識を象徴する細部として徐々に立ち上がっていきます。
ヨンギョ(演:チョ・ヨジョン)
パク・ドンイクの妻で、ふたりの子の母。育ちが良く、信じる人には極端に開かれているが、信じない人にはまったく目を向けないというタイプの人物です。家庭教師、運転手、家政婦と、家の運営に関するあらゆる人事を彼女自身が決めるため、本作のキム家の侵入計画はこのヨンギョの「信じやすさ」に大きく依存していきます。
ムングァン(演:イ・ジョンウン)
パク邸を有名建築家が設計した時代から長年家政婦を務めてきた女性。家のあらゆる隅を熟知している人物で、本作の中盤、彼女の口から語られる「もうひとつの真実」が、物語の風向きを決定的に変えてしまいます。
スタッフ・キャスト陣
監督と共同脚本はポン・ジュノ。『殺人の追憶』『母なる証明』『グエムル -漢江の怪物-』『スノーピアサー』『オクジャ』など、社会的な問いと娯楽の手触りの両方を高い水準で両立させてきた韓国の名監督です。本作のために、ポンは長年抱えてきた「半地下と高台の家のあいだの上下構造で語る家族劇」という構想を一気に脚本へ落とし込みました。共同脚本のハン・ジヌォンは、ポンとの綿密なディスカッションを通じて、本作のもっとも長いシークエンスである誕生日パーティーの構成を細部まで詰めていったとされます。
撮影監督ホン・ギョンピョは『母なる証明』『スノーピアサー』『バーニング 劇場版』などで知られるベテラン。本作では、半地下とパク邸という対照的な二つの空間を、それぞれ完全に作り込まれた撮影セットとして用意し、階段の段差をひとつひとつ意識した縦構図で撮影することで、上下の空間と階層意識を同時に画面の上に立ち上げる仕事をしました。音楽はチョン・ジェイルで、クラシカルなオーケストレーションと現代的なリズムを組み合わせたスコアが、本作の社会派サスペンスとしての性格を支えています。
主演キャスト
キム・ギテク役のソン・ガンホは、ポン・ジュノ作品で『殺人の追憶』『グエムル -漢江の怪物-』『スノーピアサー』などに続いて出演する常連俳優で、韓国映画を代表する俳優のひとりです。家族の支柱でありながら社会の圧力に押し潰されていく中年男性の内面を、表情と沈黙だけで表現する仕事は、本作の感情の核を支えています。
パク・ドンイク役のイ・ソンギュンは、本作以前に多数のテレビドラマで主演を務めてきたベテラン俳優で、本作では「悪人ではないが、線を越えてくる存在を心の底で軽蔑する」社長像を、抑制された声色と視線で形作りました。彼の演じるパクが匂いを嗅ぎ分けるごく短い瞬間は、本作のもっとも忘れがたいディテールのひとつです。
ヨンギョ役のチョ・ヨジョンの軽さと素直さの演技、ギウ役のチェ・ウシクの繊細さ、ギジョン役のパク・ソダムの大胆さ、チュンスク役のチャン・ヘジンの安定感、ムングァン役のイ・ジョンウンとその夫役のパク・ミョンフンらが、それぞれ別の階層から物語の中心を担います。
興行収入・話題
興行収入・話題
製作費はおおよそ1100万〜1200万ドル。世界興行収入は2億6000万ドル超を記録し、韓国映画として歴代屈指のヒットとなりました。日本でも長期にわたるロングランヒットを記録し、各国でも入場者数を伸ばし続けたことから、「字幕映画は当たらない」とされてきた米国市場の通説に風穴を開ける成功例として広く語られています。
評価・受賞歴
第72回カンヌ国際映画祭ではパルムドールを受賞しました。韓国映画として史上初の最高賞受賞であり、現代アジア映画の批評的位置づけを大きく押し上げる出来事となりました。第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門を受賞しています。とくに作品賞の受賞は、英語以外の言語の作品が史上初めて作品賞を獲得した歴史的な事例として、現在まで繰り返し参照され続けています。批評家団体やファン投票によるオールタイムベスト選にも繰り返し登場し、IMDbのユーザー投票でも公開以後の上位に長く位置し続けています。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
クライマックス
物語の風向きが決定的に変わるのは、パク家がキャンプに出かけた夜、空き家となったパク邸でキム家の4人がリビングに転がってくつろぐ場面です。家政婦をクビにされたムングァンが豪雨の夜に再び訪れ、地下のシェルター室には彼女の夫グンセが何年も前から隠れて生きていたという、ぞっとする秘密が明らかになります。グンセはパクが事業に失敗した過去を引きずる債務者で、ムングァンが家政婦の仕事を口実にこっそり食べ物を持ち込み続けてきたのです。キム家とムングァン夫妻のあいだには、同じ「下層」に属しながらも互いを排除しなければならない、痛ましい争いが起こります。
豪雨は外側でも続いており、パク家のキャンプは中止に。慌てて家を片付けて避難するキム家は、ソウルの高台から半地下まで延々と階段と道を下って戻り、街全体が水に沈んだ自分たちの住居を目にします。パク邸の高さと、半地下の床に達する泥水。本作の上下の空間設計が、この長いシークエンスでもっとも残酷な対比として観客の目に届けられていきます。
クライマックスは、パク家の長男ダソンの誕生日パーティー。庭にテントとケーキを並べ、上流階級の客人たちが集う表面的な祝祭の場で、地下に取り残されていたグンセが脱出し、地下から這い上がってきます。混乱の中で起こる連続的な暴力は、「線を越える」「線を越えない」という階層の感覚をひと息で破壊する終盤の地獄絵図として観客に届きます。終盤の重要な決断のひとつは、パクがキム家の「匂い」に思わず鼻を覆った瞬間にギテクの心の中で起きるもので、彼は手にしていた包丁をパクの胸へと突き立てます。
結末が示すもの
殺人事件のあと、ギテクは家族には何も告げず、地下のシェルター室にひとり身を潜めることを選びます。生き残ったギウは、回復の過程で家を売りに出されたパク邸に近い丘から、地下に取り残された父の存在を察します。彼は手紙の形式で観客に語りかけながら、いつかこの邸宅を買い戻し、父を地下から正面のドアから外へ連れ出すという「計画」を語ります。
物語のラストは、ふたたび半地下の家から始まります。ギウが手紙を書き、その想像の中で父と無事に再会する場面が一瞬映し出されたのち、画面はギウが半地下の窓辺にひとり座る現実へと戻ります。彼は何も成し遂げてはいない――だから物語は、最後にもう一度、観客にこの社会の構造を考えるよう静かに促して幕を下ろすことになります。
トリビア
ポン・ジュノ監督は、本作のアイデアを大学時代に家庭教師として裕福な家に通っていた経験から得たと語っています。家の中の上下のヒエラルキーや、自分が「家にお邪魔する立場」であることへの違和感が、半地下と高台の対比という構造へと結実しました。
パク邸のセットは、有名建築家が設計したという作中の設定に合わせて完全に新規にスタジオセットとして建てられました。庭、リビング、地下のシェルター室まで、ひとつの建物として撮影できるよう緻密に組まれています。
第92回アカデミー賞作品賞の受賞は、英語以外の言語で制作された映画として史上初の作品賞受賞という歴史的な出来事でした。受賞スピーチで通訳を担当したシャロン・チョイが、ポン監督と海外メディアのあいだの架け橋として一躍世界的に注目を浴びたことも、本作にまつわる名物エピソードのひとつです。
第72回カンヌ国際映画祭では満場一致のパルムドール受賞だったと審査員側から伝えられており、本作の批評的な位置づけを国際的に決定づけることになりました。
本作の英題が単純に「Parasite」とされているのに対し、日本版・韓国版のタイトルでは「半地下の家族」というフレーズがついています。この補足表現は、本作の社会的なテーマを観客に最初の段階から手渡すための工夫として、しばしば言及されます。
撮影中、ポン・ジュノはコンテをすべて自分の手で詳細に描いていたことで知られています。撮影開始前のコンテはほとんど絵物語として完成しており、現場ではそのコンテを基準にカメラ位置と動線が組み立てられていきました。
本作のヒットを受けて、HBOが米国版ドラマシリーズの企画を発表したこともよく知られています。ポン・ジュノ自身が制作総指揮として関わる方針が早くから示され、長期にわたる開発が続けられました。
撮影裏話
撮影の舞台裏
パク邸のセットは韓国国内のスタジオに、外景・庭・建物・地下シェルター室を含めて一体として組まれました。キム家の半地下のセットも別のスタジオに作られ、本物のソウルの坂道沿いの半地下住居をアートディレクション部門が徹底的に取材したうえで、画面に映る道路の傾斜や、隣家の窓の高さ、街灯の位置までもがこの「上下構造」のテーマに合わせて設計されています。豪雨の中をキム家3人が高台のパク邸から半地下の自宅まで延々と階段と街路を下りていく長い移動シーンは、複数のロケ地と巨大な雨降らしの装置を組み合わせて、観客の身体に「下る」感覚を直接伝えるよう作り込まれました。
キャストの準備
ソン・ガンホはポン・ジュノとの長い協働歴の蓄積を生かしつつ、本作のためにギテクが抱える疲労感や、表面の飄々とした態度の裏にある自尊心の傷を、表情の細部に落とし込む準備を続けたとされます。チェ・ウシクとパク・ソダムは、ふたりがそれぞれ別人として家に潜入する場面の自然さを保つため、互いに役柄上の自己紹介をくり返す稽古を撮影前に積み重ねたと言われます。
イ・ソンギュンとチョ・ヨジョンは、上流階級の夫婦を「悪人ではない普通の人々」として演じることに大きな比重を置いたとされます。明確に下層を踏みつけにする台詞や仕草を控え、無意識のうちに下層の存在を記号としか見ていないという描写を細部で積み重ねたことが、本作の社会派サスペンスとしての切れ味を支えています。
技術的な挑戦
本作の最大の技術的挑戦のひとつは、半地下とパク邸という二つの空間を画面上で「同じ世界の上下」として同時に成立させることでした。撮影監督ホン・ギョンピョは、横方向のカメラ移動よりも上下方向の動きを繰り返し用い、階段を上るとき・下りるときのアングルを役柄の運命と紐付けていく丁寧な仕事をしています。豪雨と洪水のシーンの撮影では、街路の規模で水を流す装置と、半地下の浸水を表現する完全に水没可能なセットを組み合わせ、画面の中の水位がゆっくり上がっていく時間そのものを画面に残す挑戦が行われました。