ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密が無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』が見れる動画配信サービス
現在、Netflix・Amazon Prime Video・Hulu・U-NEXT で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | 視聴可能 |
| Amazon Prime Video | 視聴可能 |
| Disney+ | − |
| Hulu | 視聴可能 |
| U-NEXT | 視聴可能 |
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』とは?作品の見どころ
若きアルバス・ダンブルドアが、いまだ恋慕の情を捨てきれぬ宿敵ゲラート・グリンデルバルドに、ついに『血の誓い』の壁を越えて立ち向かう――J・K・ローリングが綴る『ハリー・ポッター』前史『ファンタスティック・ビースト』シリーズ第3作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は、グリンデルバルド戦争の幕開けを描いた、シリーズ屈指の重厚なファンタジーアクションです。
本作は2022年4月8日に日米同時公開された全世界1億ドル超のヒット作で、監督は前作・前々作から続投のデヴィッド・イェーツ、脚本は原作者J・K・ローリングと『ハリー・ポッター』後期で共同脚本を担ったスティーヴ・クローヴスが担当します。製作はワーナー・ブラザース、上映時間は142分。グリンデルバルド役は降板したジョニー・デップに代わってマッツ・ミケルセンが新たに引き受け、シリーズの空気を一新させた話題作です。
見どころは、ジュード・ロウ演じる若きダンブルドアと、マッツ・ミケルセン演じる新生グリンデルバルドの『元恋人同士の哲学戦争』です。エディ・レッドメイン演じる魔法動物学者ニュート・スキャマンダーが率いるデコボコチームが、二人の魔法使いの宿命に巻き込まれていく構造は、スパイ映画とファンタジーが融合した独特の重厚感を生み出しています。
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』を全話無料で見る方法
映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』を全話無料で視聴したい場合、最も手堅い選択肢はU-NEXTの31日間無料トライアルを活用する方法です。月額2189円のU-NEXTで本作は見放題配信されており、新規入会で31日間の無料体験中に視聴できます。
U-NEXT(31日間無料トライアル)
本作はU-NEXTの見放題対象として配信されています。新規入会の場合は31日間の無料トライアルが用意されており、その期間中であれば追加料金なしで本編を最後まで鑑賞できます。U-NEXTには『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』シリーズの前2作を含む全作品が見放題で揃っているため、シリーズを一気見したい方にも最適です。登録時に600ポイントが付与されるため、関連書籍やビジュアルブックの購入にも応用可能です。
Amazon Prime Video(30日間無料体験)
本作はAmazon Prime Videoでも見放題対象として配信されています。プライム会員月額600円もしくは年額5900円のサービスで、新規入会の場合は30日間の無料体験が用意されています。Prime Video上でもシリーズ前2作が同時に見放題のため、3作続けて無料体験中に鑑賞できる点が大きな魅力です。
Netflix(30日間無料体験は2019年に終了)
本作はNetflixでも見放題配信中ですが、Netflixの無料体験は2019年に日本国内で終了しているため『無料で全話視聴』を狙う場合はU-NEXTやPrime Videoの無料体験を選ぶのが安心です。既にNetflix会員の方であれば追加料金なしで視聴可能です。
Hulu(無料体験なし)
Hulu Japanでも本作は見放題配信中ですが、Hulu Japanは2023年に2週間無料体験を終了しているため、新規ユーザーが完全無料で視聴する手段はありません。既存会員のみ追加料金なしで視聴できます。
補足:他の主要VOD
本作はワーナー・ブラザース作品ですが、Disney+やDMM TV、TELASA、FOD、dアニメストアでは配信されていません。これらのサービスのみを契約している方は、上記いずれかの無料体験に切り替えるのが最適です。レンタル・購入は『全話無料』の手段ではないため本記事では推奨しません。
あらすじ
物語の始まり
物語は、世界各地で勢力を急速に拡大する闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドが、国際魔法使い連盟の最高議長選挙に出馬しようとするところから始まります。グリンデルバルドの目的は、魔法界の指導者となり、マグル(非魔法族)に魔法界の存在を堂々と明かして魔法使いの優位を確立することにありました。彼の演説は欧州各地で強い支持を集め、平和な魔法界に深刻な分断を生み出していきます。
ロンドンの賢者アルバス・ダンブルドアは、グリンデルバルドの台頭に危機感を抱きます。けれどもダンブルドアはグリンデルバルドと若い頃に交わした『血の誓い』に縛られており、彼自身が直接グリンデルバルドに立ち向かうことは魔法的に不可能でした。そこでダンブルドアは、信頼する魔法動物学者ニュート・スキャマンダーに密かな依頼を持ちかけます――グリンデルバルドが世界征服の鍵として狙う神聖な魔法生物『キリン』を守り抜き、最高議長選挙の儀式の場でグリンデルバルドの邪悪な野望を阻止せよ、と。
デコボコチームの結成
ニュートは兄テセウス、魔法使いユスフ・カマと、頼れるマグルの友人ジェイコブ・コワルスキー、新たな仲間となる教師ラリー・ヒックスらと共に『キリン作戦』チームを結成します。彼らは複数の班に分かれ、互いの計画さえ知らされない『カオス作戦』を展開し、グリンデルバルド側の真相究明能力(占い)を逆手に取る奇策を講じていきます。
キリンを巡る駆け引き
キリンは『真心を見抜く力』を持つ伝説の魔法生物で、選ばれた指導者を真の心から見出す存在です。グリンデルバルドはこのキリンを邪悪な手段で操ることで、自分こそが正統な指導者であると装おうと画策します。物語は、キリンを巡る各陣営の駆け引きを軸に、ベルリンを舞台にした国際魔法使い会議の舞台裏で繰り広げられるスパイ的な攻防戦を、繊細かつ重厚に描いていきます。
ダンブルドアとグリンデルバルドの過去
物語の縦軸は、若き日のアルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルバルドの『血の誓い』に隠された秘密です。二人はかつて世界を変えようと誓い合った親友であり、それ以上の関係でした。けれど思想の対立から袂を分かち、以降ダンブルドアはグリンデルバルドに直接対峙できない呪いを背負ったまま生きてきました。本作はこの『血の誓い』の本質と、それを破る方法を、シリーズで初めて正面から描き切ります。
登場人物
ニュート・スキャマンダー(演・エディ・レッドメイン)
本作の主人公にして、シリーズを通じての魔法動物学者。シャイで人付き合いが苦手な反面、魔法生物への愛情と探究心は誰よりも深く、ダンブルドアからの絶大な信頼を受けています。本作ではキリン作戦の中心メンバーとして、デコボコチームをまとめる重要な役割を担います。エディ・レッドメインは『博士と彼女のセオリー』でアカデミー主演男優賞を受賞した実力派俳優で、シリーズを通じてニュートの繊細な人物像を完璧に体現してきました。
アルバス・ダンブルドア(演・ジュード・ロウ)
本作のダブル主人公とも言える存在、若き日のダンブルドア。後の『ハリー・ポッター』シリーズで偉大な校長となる人物の若き姿で、ホグワーツで防衛術の教師を務めながら、グリンデルバルドの野望を密かに阻止しようと動いています。グリンデルバルドへの複雑な感情を抱えつつ、表向きは冷静に計画を進める彼の二面性が、本作の感情の核を担います。ジュード・ロウは『シャーロック・ホームズ』『THE YOUNG POPE』などで存在感を発揮してきた英国の実力派で、本作のダンブルドアは彼のキャリアにおける代表作の一つです。
ゲラート・グリンデルバルド(演・マッツ・ミケルセン)
本作の最大の敵にして、ダンブルドアの元恋人。圧倒的なカリスマと冷徹な計算力で世界征服を企む闇の魔法使いです。前2作のジョニー・デップから降板を経て、本作からはデンマークの名優マッツ・ミケルセンが引き継ぐ形で演じています。マッツは『ハンニバル』のレクター博士役、『007 カジノ・ロワイヤル』のル・シッフル役などで知られる演技の重鎮で、ジョニー・デップ版とは異なる『冷たい知性』を前面に押し出した新生グリンデルバルドを演じ切っています。
テセウス・スキャマンダー(演・カラム・ターナー)
ニュートの兄で、英国魔法省の腕利きオーラー(闇祓い)。生真面目で堅物の長男タイプで、自由奔放な弟ニュートとは性格が正反対ですが、本作では兄弟の絆が物語の重要な軸として描かれます。
ジェイコブ・コワルスキー(演・ダン・フォグラー)
ニュートの親友のマグル、本作のもう一人の主役級人物です。前作で記憶を失っていた彼が、本作では再び魔法界に巻き込まれていきます。デコボコチームのムードメーカーであり、彼の存在が物語にコメディと温かさをもたらす重要な要素です。クイニー(アリソン・スドル)との関係修復も本作の感情のクライマックスのひとつです。
クイニー・ゴールドスタイン(演・アリソン・スドル)
ジェイコブの恋人で、心を読む魔法を持つ女性。前作でグリンデルバルド陣営に加わってしまった彼女が、本作で自分自身の選択と向き合う姿が描かれます。
クリーデンス・ベアボーン(演・エズラ・ミラー)
強大な闇の力を秘めた青年で、グリンデルバルドの右腕として行動しています。本作では彼自身の出自にまつわる衝撃の真実が明かされ、シリーズを縦断する大きな伏線が回収される重要キャラクターです。
ラリー・ヒックス(演・ジェシカ・ウィリアムズ)
本作で初登場するアメリカ人魔法使いで、現在は教師としてホグワーツに招かれた人物です。明るく頭の回転が速く、ニュートのチームに新しい風を吹き込む活躍を見せます。
ユスフ・カマ(演・ウィリアム・ナディラム)
前作で重要な役割を担ったセネガル出身の魔法使いで、本作ではダンブルドア側の重要メンバーとして潜入任務に挑みます。
スタッフ・キャスト陣
本作の制作を担うのはワーナー・ブラザース・ピクチャーズと、ハイデイ・フィルムズ。ハイデイ・フィルムズは『ハリー・ポッター』全8作と『ファンタスティック・ビースト』全3作を一貫して手がけてきたプロダクションで、製作のデヴィッド・ヘイマンはシリーズの『顔』とも言えるベテランプロデューサーです。本作は同シリーズの第3作にあたり、当初は5部作構想の3作目として位置づけられていました。
監督を務めるのはデヴィッド・イェーツ。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』以降のハリポタ後期4作と『ファンタビ』全3作を一貫して指揮してきたシリーズの守護者で、本作は彼にとって7本目のローリング世界の映画化となります。イェーツの作風は『リアリスティックな魔法表現』と『キャラクター内面への深い掘り下げ』が特徴で、本作でもダンブルドアとグリンデルバルドの感情のすれ違いを丁寧な間(ま)の演出で描き出しています。
脚本を担当するのは、原作者J・K・ローリングと、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』『不死鳥の騎士団』『謎のプリンス』『死の秘宝 PART2』の脚本を手がけたスティーヴ・クローヴス。クローヴスはシリーズ初期の脚本を書いた後、ファンタビでは前2作の制作に距離を置いていましたが、本作で復帰しローリングと共同で脚本を完成させました。クローヴスの参画によって、原作世界のキャラクター描写の深さと、映画的な構成のバランスが大幅に改善されたとファンの間で評価されています。
撮影監督はジョージ・リッチモンド、編集はマーク・デイ、美術監督はスチュアート・クレイグの後を継いだニール・ラモントが担当。製作費は2億ドル(約290億円)と推定されており、ベルリン、ブータン、ホグワーツの大規模セットを駆使した壮大なスケールで描かれています。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワードが担当し、シリーズ全3作を通じて統一感のある荘厳な音楽世界を構築してきました。本作のテーマ曲は前2作のメインテーマを発展させた重厚なオーケストラ編成で、グリンデルバルド戦争前夜の不穏な空気を音楽で巧みに表現しています。
主演キャスト
ニュート・スキャマンダー役のエディ・レッドメインは、『博士と彼女のセオリー』(2014年)でアカデミー主演男優賞、『リリーのすべて』(2015年)で2年連続ノミネートされた英国の実力派俳優です。シリーズを通じて『感情を抑えた繊細な演技』でニュートを体現し続けており、本作でも彼の独特の存在感が物語の中心を支えています。
アルバス・ダンブルドア役のジュード・ロウは、『シャーロック・ホームズ』のジョン・ワトソン役、『THE YOUNG POPE』のレニー・ベラルド役などで知られる英国俳優。本作でのダンブルドアは、ジュード・ロウのキャリアにおける最重要キャラクターの一つで、若さゆえの脆さと知性、そして失った愛への複雑な感情が見事に表現されています。
ゲラート・グリンデルバルド役のマッツ・ミケルセンは、『ハンニバル』のハンニバル・レクター役、『007 カジノ・ロワイヤル』のル・シッフル役などで世界的な評価を確立してきたデンマークの名優です。マッツは本作のオファーを受けてから、ジョニー・デップ版を一切観ずに自分だけのグリンデルバルド像を作り上げたと公式インタビューで語っています。
ダン・フォグラー(ジェイコブ)、アリソン・スドル(クイニー)、エズラ・ミラー(クリーデンス)、カラム・ターナー(テセウス)はシリーズ前2作からの続投で、新キャストではジェシカ・ウィリアムズ(ラリー)、ウィリアム・ナディラム(ユスフ)が物語に新たな彩りを加えています。
興行収入・話題
興行収入と話題
本作は2022年4月8日に日米同時公開され、全世界興行収入は4億ドル(約580億円)を記録しました。製作費2億ドルを回収する規模ではありましたが、シリーズ第1作の8.14億ドル、第2作の6.55億ドルから連続して下落する形となり、ワーナーは続編構想を一時的に保留する判断を下しました。
日本国内では公開週末で興行収入5.4億円を記録し、シリーズ作としては前2作よりやや控えめながら安定した興行成績を残しました。Filmarks の本作評価は3.6点(5点満点)と、シリーズファンからは『前2作よりも構成が締まり、感情面で胸を打つ』との好評価を集めています。
評価
専門誌『FILMAGA』のレビューでは『前2作で散らかっていた伏線をこの3作目で見事に収束させ、シリーズの軸を再構築した』『マッツ・ミケルセンのグリンデルバルドが映画の格を一段引き上げた』と評価されました。米Rotten Tomatoesでは批評家スコア46%、観客スコア84%とギャップが大きく、批評家の構成評価は分かれた一方、ハリポタファンからは熱烈な支持を集めるという二極評価の典型例となっています。
IPの広がり
本作の放送に合わせて、原作者J・K・ローリング監修の『ハリー・ポッター ホグワーツの遺産』(PS5/Xbox/Switch向けゲーム)、ロンドン国際旅行展示『ハリー・ポッターと呪いの子』なども展開され、ハリポタIP全体としての勢いを保つ材料となりました。日本では2024年に金曜ロードショーで地上波初放送され、放送当夜のSNSトレンドを席巻したことも記憶に新しい話題作です。
ネタバレ
※ここからネタバレを含みます。
キリン作戦の核心
本作のクライマックスとなる『キリン作戦』では、ニュートのチームがグリンデルバルド側に意図的に偽情報を流すことで、敵の占いを混乱させる『カオス作戦』が成功します。テセウスがアズカバンの監獄に収監されたフリをして潜入し、ニュートが負傷者を装ってグリンデルバルド側のスパイを欺く――こうした幾重にも張り巡らされた策略が、最終決戦の鍵となります。
キリンの真実
物語の中盤、グリンデルバルドは魔法生物キリンを死から蘇らせるという暗黒魔法を使い、自分が国際魔法使い連盟の正統な指導者であると装います。しかしニュートは、母キリンが双子を産んでおり、もう一頭のキリンが密かに守られていたという衝撃の事実を握っていました。最終話の選挙の儀式の場でこの真実が暴かれ、生き残った真のキリンが指導者として認めたのはダンブルドアでもグリンデルバルドでもなく、別の中立的人物という結末になります。
血の誓いが破れる瞬間
本作の最大のクライマックスは、ダンブルドアとグリンデルバルドの『血の誓い』が破れる場面です。グリンデルバルドが自らダンブルドアに杖を向けて攻撃した瞬間、二人を縛っていた誓いが完全に砕け、ようやくダンブルドアはグリンデルバルドに直接対峙できる立場に立ちます。この瞬間の描写は、シリーズ全体の縦軸となってきた呪いがついに解かれる感動的な場面として、多くのファンの記憶に刻まれました。
クリーデンスの真実
クリーデンス・ベアボーンの本当の名前は『アウレリウス・ダンブルドア』であり、ダンブルドアの異母兄弟の息子――つまりダンブルドアの甥にあたることが本作で確定します。第2作のラストで提示されたこの設定は、原作者J・K・ローリングが本作で明確な形で『血のつながり』として描き直し、クリーデンスがダンブルドア家の重荷を背負って生きてきた人物であることが切ない形で完結します。
ジェイコブとクイニーの結末
前作で離別したジェイコブとクイニーは、本作の終盤で再び結ばれます。ジェイコブが魔法使いではないという最大の障壁を乗り越え、ニュートとティナの結婚式に二人で参加するエピローグは、シリーズの感情面での最大の救いとして観客の胸を打ちます。
結末への伏線
本作のラストでは、ダンブルドアとグリンデルバルドの最終決戦『1945年の伝説的決闘』への伏線が明確に張られています。当初の5部作構想では第4作・第5作でこの決闘までの過程と本編が描かれる予定でしたが、本作の興行成績を受けて続編企画は2024年現在も保留状態です。
トリビア
グリンデルバルド役のマッツ・ミケルセンは、本作のオファーを受けてから一度もジョニー・デップ版『グリンデルバルドの誕生』を観ず、自分だけのグリンデルバルド像を一から作り上げたとロサンゼルス・タイムズのインタビューで明かしています。先行作のイメージに引きずられないための徹底した方針でした。
本作の脚本にはJ・K・ローリングと並んでスティーヴ・クローヴスがクレジットされています。クローヴスは『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』以降のハリポタ後期作を執筆した経験を持つベテランで、本作で『ファンタビ』シリーズに初参加しました。彼の参画によって脚本の構成感が大幅に改善されたとファンの間で評価されています。
撮影中、グリンデルバルドが議長選挙で演説するベルリンのシーンは、英国・リーヴスデン・スタジオに実物大のセットを構築して撮影されました。建築美術はナチス時代のベルリンの建築様式を参考に、魔法的な装飾を施したオリジナルデザインで仕上げられています。
ニュートの愛する魔法生物の中でもピケットは本作にも引き続き登場し、エディ・レッドメインの相棒としてニュースキャラクターに次ぐ存在感を発揮しています。レッドメインはピケットの動きをCGアニメーターに直接演じて伝える即興パントマイムを毎日続けたとインタビューで語っています。
本作の原題『The Secrets of Dumbledore』は、複数の意味を持つ複層的タイトルです。ダンブルドアの過去の秘密、彼が守るキリンの秘密、そしてクリーデンスにまつわる血のつながりの秘密――この3つが本作の物語を貫く『複数のSecrets』として描かれています。
ジェイコブとクイニーの再会シーンの撮影には、ダン・フォグラーとアリソン・スドルの二人が事前に台本のないリハーサルを何度も行い、ペアとしての自然な空気感を作り上げました。彼らはシリーズ前2作で築いてきた関係性を本作の重要な感情の支えとして大切にしたと公式番組で語っています。
本作のホグワーツのシーンには、原作の『ハリー・ポッター』シリーズへの細やかなオマージュが多数含まれています。例えばホグワーツの大広間で映る教授たちの席配置や、廊下の絵画の構図など、シリーズファンが見逃さないであろうディテールまで丁寧に作り込まれており、エンドロールの確認だけで2時間以上の議論ができると言われています。
撮影裏話
5部作構想の中での第3作
本作の制作は2018年の第2作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』公開後すぐにスタートし、当初予定されていた5部作の中盤を担う重要な作品として位置づけられました。J・K・ローリングは本作で『ファンタビ』シリーズの世界観を一気に拡張する野心的なストーリーを構想し、グリンデルバルド戦争への決定的な序章を描く方針を固めました。
グリンデルバルド役の交代
本作の制作で最も大きな話題となったのが、ジョニー・デップからマッツ・ミケルセンへのグリンデルバルド役の交代です。デップは2020年11月にワーナー・ブラザースの要請を受けて降板し、すでに約1週間分の撮影を完了していた状態でしたが、ワーナーは彼のシーンをすべて再撮影する決断を下しました。マッツは交代決定からわずか3週間後に撮影に合流し、その短期間で完成度の高いグリンデルバルド像を構築する離れ業を見せました。
COVID-19パンデミック下での撮影
撮影は2020年9月から2021年3月にかけて、英国リーヴスデン・スタジオを中心に行われました。COVID-19パンデミックの最中での撮影は厳格な感染対策の下で進められ、当初の撮影スケジュールは複数回延期されました。マッツ・ミケルセンの追加撮影もこの感染対策下で行われ、密室空間でのスタジオ撮影を最大限活用する形で完成にこぎ着けています。
脚本のリライト
脚本はJ・K・ローリングとスティーヴ・クローヴスが共同で執筆しましたが、撮影開始前に何度もリライトが行われました。とくに第2作までの伏線を整理し、シリーズの軸を再構築する作業に多くの時間が費やされたとされています。クローヴスは原作世界の細部を熟知する数少ない脚本家であり、彼の参画によって本作の物語構造は大幅に改善されました。
キリンの造形
本作の中心アイテムである魔法生物キリンは、CG技術と造形物の組み合わせで生み出されました。デザインの基となったのは中国の伝説の聖獣『麒麟(キリン)』で、頭部の角や蹄、優美な体型が原作のイメージを忠実に映像化しています。母キリン・子キリン双子・グリンデルバルドが操る蘇生キリンの3体それぞれに微妙に異なる表情が与えられており、視聴者は無意識のうちにそれぞれを区別できる仕掛けが施されています。
興行成績後の続編保留
本作の全世界興行収入4億ドルはシリーズの中では低調な数字となり、ワーナー・ブラザースは当初予定されていた第4作・第5作の制作を一時的に保留する決断を下しました。J・K・ローリングは『シリーズの続きを書きたい意思はある』と公式コメントで述べていますが、2024年現在も続編に関する公式発表は出ていません。本作はシリーズの『暫定的な完結篇』として記憶されることになる可能性が高い作品です。