ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生が無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が見れる動画配信サービス
現在、Netflix・Amazon Prime Video・Hulu・U-NEXT で視聴できます。
| 配信サービス | 視聴可否 |
|---|---|
| Netflix | 視聴可能 |
| Amazon Prime Video | 視聴可能 |
| Disney+ | − |
| Hulu | 視聴可能 |
| U-NEXT | 視聴可能 |
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』とは?作品の見どころ
「私たちは死喰い人にはならない」——シリーズ第2作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)は、闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドが本格的に世界征服の野望を露にし、ハリポタ世界の70年前の暗い歴史へと観客を引きずり込む重厚な1作です。前作『魔法使いの旅』のラストでパーシヴァル・グレイブスから本性を露わにしたグリンデルバルド(ジョニー・デップ)が、米国魔法議会の輸送中に劇的な脱獄を果たすところから物語が始まります。1927年のパリへと舞台を移し、ホグワーツの闇の魔術に対する防衛術教師として若き日のアルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)がついに登場、ニュート・スキャマンダーに『私の代わりにグリンデルバルドを止めてほしい』という秘密の依頼を出します。デヴィッド・イェーツが連続2作目の監督を担当し、原作者J.K.ローリングが自ら脚本を執筆。エディ・レッドメイン、キャサリン・ウォーターストン、ダン・フォグラー、アリソン・スドル、エズラ・ミラーといった前作のレギュラー陣に加え、ゾーイ・クラヴィッツ、クローディア・キム、ブロンソン・ウェッブ、カルメン・イジョゴなど新キャストも多数加わったシリーズ最大級のキャスト陣が結集。世界興行収入6億5400万ドルを記録した本作の魅力を、登録だけで全話無料視聴できる動画配信サービスの紹介とあわせて徹底解説します。
『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』を全話無料で見る方法
映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』を全話無料で視聴したい場合、最も確実なのはU-NEXTの31日間無料トライアルを活用する方法です。月額2189円のU-NEXTで本作は見放題配信されており、新規入会者は31日間の無料体験期間中であれば追加料金一切なしでファンタビ3部作とハリポタ本編8作の計11作を一気見できます。
U-NEXT(31日間無料トライアル)
本作はU-NEXTの見放題対象として配信中。新規入会で31日間の無料体験が用意されており、その期間内であれば一切の追加料金なしで『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』『黒い魔法使いの誕生』『ダンブルドアの秘密』のファンタビ3部作と、ハリポタ本編8作までフル視聴可能。登録時に600ポイントが付与されるため、原作小説の電子書籍購入にも応用できます。週末2〜3日でハリポタ世界全11作を一気見する『ホグワーツマラソン』にうってつけのサービスです。
Amazon Prime Video(30日間無料体験)
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Netflixでも本作は配信されており、すでにNetflix会員の方は追加料金なしで視聴可能です。ただしNetflixは2024年以降、日本では新規ユーザー向け無料体験を提供していないため、初回登録のみで無料視聴したい場合はU-NEXTかPrime Videoを推奨します。
本作はレンタル課金や追加購入なしに、上記いずれかの登録だけで合法的に最後まで視聴できます。違法アップロード動画や海賊版ストリーミングは画質・音質が著しく劣るうえセキュリティリスクも伴うため、必ず正規の配信サービスをご利用ください。
あらすじ
前作のラストで米国魔法議会(MACUSA)に逮捕された闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドが、ヨーロッパの魔法議会への引き渡しのため移送される輸送機からの脱獄を企てるショッキングなオープニングから本作は始まります。雷雨の夜、空飛ぶ馬車型の輸送機の中で、グリンデルバルドは事前に味方の協力者と入れ替わっていたのです。彼は『純血主義』の旗を掲げる狂気の独裁者として、世界中で支持者を集めようとしています。
グリンデルバルドの脱獄を受け、若き日のアルバス・ダンブルドア(ジュード・ロウ)がニュート・スキャマンダーをロンドンの古典的な英国の屋根の上に呼び出します。ホグワーツの闇の魔術に対する防衛術教師であるダンブルドアは、自分自身がグリンデルバルドを止められない秘密の理由を抱えており、ニュートに『私の代わりにあなたが止めてほしい』と懇願します。ニュートは英国魔法省から国際出張禁止処分を受けており、合法的にはパリへ行けない立場でしたが、ダンブルドアの依頼に応じて密入国の道を選びます。
パリでは、ティナ・ゴールドスタインがすでに到着しており、行方不明のクリーデンス・ベアボーンを追跡しています。クリーデンスは前作のラストで死んだと思われていましたが、実は生存しており、自分の本当の母親を探すため大陸を旅していました。彼の旅の道連れは『マレディクタス(血の呪い)』を抱える女性ナギニ。彼女は将来必ず動物に変身する運命を持つ呪われた血筋で、サーカスで見世物にされていた彼女がクリーデンスと共に逃げ出したのでした。
ニュートのアシスタントだったバンティ、そしてニュートの兄テセウス・スキャマンダーとその婚約者リタ・レストレンジ(ホグワーツ時代のニュートの初恋の人)も登場。リタはレストレンジ家という由緒ある純血の家系に生まれた女性ですが、家族の暗い秘密を抱えており、その秘密がクリーデンスの正体に関わる重要な伏線として展開されていきます。
物語の中盤、ジェイコブとクイニーが再びストーリーに登場。クイニーは前作のラストで記憶を消されたジェイコブを再び魔法でロマンティックな状態にして、ニュートの家でジェイコブとの結婚を願います。しかし米国の『ノー・マジ婚禁止法(ラパポート法)』により、彼女が彼と結婚すれば米国魔法議会から逮捕されるため、彼女はジェイコブを残してパリへと逃亡します。
パリでの最終決戦の舞台はペール・ラシェーズ墓地に設けられた『グリンデルバルドの集会場』。彼は支持者たちに『純血の魔法使いがマグルを支配する未来』を宣言し、忠誠を誓う者には『青い炎の輪』に飛び込ませる試練を課します。クリーデンス、クイニー、そして観客の予想しなかった人物までが、それぞれ異なる動機でこの集会に巻き込まれていく中で、ダンブルドアの過去とグリンデルバルドの関係に関わる衝撃の真実が明かされていくのです。
登場人物
本作で初登場する重要キャラクターは、ハリポタ世界の歴史と神話を一気に拡張する存在です。
■ ニュート・スキャマンダー: 主人公の魔法動物学者。本作では『国際指名手配』『英国魔法省から国外出張禁止』という重い制約の中で、密入国してパリへ向かい、グリンデルバルドの陰謀を阻止しようとします。
■ アルバス・ダンブルドア(若き日): ホグワーツの闇の魔術に対する防衛術教師として登場。彼が抱える『グリンデルバルドを直接止められない秘密』は本作のラストで衝撃的に明かされ、シリーズ全体のキャラクター・スタディとなります。
■ ゲラート・グリンデルバルド: 前作のラストで本性を露呈した闇の魔法使い。本作では本格的に物語の中心へと躍り出て、純血主義の独裁者として世界中で支持者を集めようとします。ジョニー・デップの抑制されたカリスマ演技は、シリーズ屈指のヴィラン像として記憶されます。
■ クリーデンス・ベアボーン: 前作で巨大なオブスキュラスを抱える少年として登場。本作では『自分の本当の母親』『自分の本当の名前』『自分の本当の家族』を探す旅の主人公として描かれます。エズラ・ミラーの繊細な演技は、シリーズで最も悲痛なキャラクターを完成させました。
■ ナギニ: クリーデンスの旅の道連れの女性。シリーズで初登場するアジア系のキャラクターで、『マレディクタス(血の呪い)』により将来は完全に動物(蛇)に変わる運命を持っています。後にハリポタ本編シリーズではヴォルデモートの大蛇となる『ナギニ』の起源です。
■ リタ・レストレンジ: ニュートの兄テセウスの婚約者。ホグワーツ時代のニュートの初恋の人で、彼が今も忘れられない女性。レストレンジ家という純血主義の名門に生まれましたが、家族の暗い秘密を抱えています。彼女の悲しい過去と運命がシリーズ屈指のドラマチックなサブプロットとなります。
■ テセウス・スキャマンダー: ニュートの兄。英国魔法省の闇祓い局長で、第一次世界大戦の英雄でもあります。弟ニュートとは性格が真逆の堅い男ですが、家族としての絆は確かにあります。
■ ニコラ・フラメル: 不老不死の薬『賢者の石』の発明者。ハリポタ本編第1作で名前のみ登場した人物が、本作で初めて映画に登場します。すでに600歳を超える高齢で、ジェイコブとティナを助ける重要な役割を担います。
■ ヤーフィン・カマ: 黒人の闇祓いで、レストレンジ家の秘密を追う孤高の男性。彼の過去がリタとクリーデンスの運命に深く関わっています。
■ ジェイコブ・コワルスキーとクイニー・ゴールドスタイン: 前作で愛し合いながらも記憶を消されたカップルが再会。クイニーがジェイコブをロマンティックな状態に再び戻して結婚を願いますが、米国魔法議会の『ノー・マジ婚禁止法』が二人の運命を引き裂きます。クイニーはジェイコブの『安全』を願って彼を一旦置き去りにします。
■ ティナ・ゴールドスタイン: 米国魔法議会の闇祓いに復帰し、パリでクリーデンスを追跡しています。ニュートとの再会では誤解から距離が生じますが、最終的に協力関係を築きます。
■ バンティ: ニュートの英国の家での助手。彼女はニュートに片思いしていますが、ニュートはリタ・レストレンジへの想いを抱えており、報われない恋を続けます。
スタッフ・キャスト陣
本作のキャストは前作のレギュラー陣に加え、ハリポタフランチャイズで最も注目を集める大物俳優ジュード・ロウが若き日のダンブルドア役として加わった豪華布陣です。
若き日のアルバス・ダンブルドア役のジュード・ロウは英国を代表する世界的俳優。『コールド・マウンテン』(2003)『シャーロック・ホームズ』シリーズ(2009-)『博士と彼女のセオリー』(2014)などで知られ、本作出演時45歳。マイケル・ガンボン版・リチャード・ハリス版の老ダンブルドア像とは全く異なる『若き日の知的でカリスマある教師』のダンブルドア像を完璧に体現しました。彼の演技は『シリーズで最高のダンブルドア』と評する批評家もいるほどでした。
ゲラート・グリンデルバルド役のジョニー・デップは前作のカメオから本格出演に昇格。『パイレーツ・オブ・カリビアン』『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『フィンディング・ネバーランド』などで知られる世界的スター。前作の劇的なカメオ登場から、本作では『純血主義の独裁者』『カリスマ的な扇動家』『ダンブルドアの過去のパートナー』という多面的なヴィラン像を演じ切りました。彼自身は本作の撮影中に元妻アンバー・ハードとの法廷闘争を抱えており、続編『ダンブルドアの秘密』からは降板することになります。
リタ・レストレンジ役のゾーイ・クラヴィッツは『キックオフ』『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015)『ザ・バットマン』(2022)などで知られる若手実力派。本作の悲劇的なヒロインを繊細な演技で完成させました。彼女の母親リサ・ボネット、父親レニー・クラヴィッツも俳優・ミュージシャンとして著名で、英米のセレブ家庭の出身です。
クリーデンス・ベアボーン役のエズラ・ミラーは前作からの続投。本作では『自分の本当の正体を探す』複雑な心理を演じ、シリーズ屈指の感情演技を披露しました。
ナギニ役のクローディア・キムは韓国出身の女優・モデル。彼女は本作のキャスティングについて『東洋人がハリポタ世界の重要キャラクターを演じる初の機会だった』と語り、ハリポタ世界の多様性を象徴するキャスティングとなりました。
テセウス・スキャマンダー役のカラム・ターナーは英国の若手俳優。本作出演後『キャシアン・アンドー』(2022-)などで国際的注目を集めるようになります。
ヤーフィン・カマ役のウィリアム・ナディラム、ニコラ・フラメル役のブロンソン・ウェッブは英国の演技派俳優として、シリーズ世界の歴史と多様性を担う重要な役割を果たしました。
ニュート・スキャマンダー役のエディ・レッドメイン、ジェイコブ・コワルスキー役のダン・フォグラー、ティナ・ゴールドスタイン役のキャサリン・ウォーターストン、クイニー・ゴールドスタイン役のアリソン・スドルなど前作の主役4人も全員続投。チームとしての連携感が確立されており、シリーズの中核観客基盤を維持しました。
監督はハリポタ本編4作と前作に続いてデヴィッド・イェーツ。彼にとってシリーズ通算6作目の監督業で、シリーズ世界観の一貫性を保つ唯一無二の存在となりました。脚本は原作者J.K.ローリングが続投し、本作で初めて『ダンブルドア家の家族の歴史』『グリンデルバルドとの関係』というシリーズ最大級の伏線を一気に明かす展開を選びました。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。ジョン・ウィリアムズの『Hedwig's Theme』を継続使用しつつ、本作のために『Leta's Theme』『Newt and Tina』『Nicolas Flamel』『Family Feud』など新たな主題を多数加え、シリーズの音楽的拡張を完成させました。
興行収入・話題
2018年11月16日に世界79カ国で公開された『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は、初週末の世界累計興行収入2億5320万ドルという大ヒットを記録し、前作の初週成績を上回るスタートを切りました。最終的な世界興行収入は6億5400万ドル(製作費2億ドル)を記録。前作『魔法使いの旅』の7億7700万ドルから減収しましたが、依然として超大作レベルの数字です。
日本では2018年11月23日に公開され、年間興行収入65.7億円を記録。前作の73.4億円からはやや減収したものの、シリーズの中核観客基盤の安定した動員を維持しました。日本で公開後9週目時点で世界興収4億ドルを突破するなど、シリーズの長期動員力を発揮しました。
批評家からの評価は前作と比較してやや厳しく、Rotten Tomatoesの批評家スコアは35%、Metacriticは52点と低めの評価。批評家は『脚本が複雑すぎる』『キャラクターが多すぎて誰の物語か分からない』『5部作構想の中で消化不良な1作』などの指摘をしました。一方、観客スコアはRotten Tomatoesで55%とまずまずの評価で、ファン層からは『シリーズの世界観拡張が魅力的』『若き日のダンブルドアが見られる喜び』などの好評価が寄せられました。
本作で批評家から特に評価されたのが、ジュード・ロウの若き日のダンブルドア演技と、ゾーイ・クラヴィッツのリタ・レストレンジ演技です。とくにジュード・ロウは『シリーズで最も魅力的なダンブルドア像』として高く評価されました。
第91回アカデミー賞では衣装デザイン賞ノミネートを獲得しましたが受賞はならず。前作で衣装賞を受賞していた本シリーズの衣装担当コリーン・アトウッドの仕事は、本作でも引き続き高く評価されています。第72回英国アカデミー賞(BAFTA)でも特殊効果賞・プロダクションデザイン賞・メイク賞などにノミネートされる高評価ぶり。
本作の興行的後退は、シリーズ計画の見直しを迫る結果となりました。当初『5部作』として計画されていたファンタスティック・ビーストシリーズは、本作の興行不振と続編『ダンブルドアの秘密』(2022)の更なる興行不振により、3部作で事実上完結することとなりました。しかし本作で構築された『若き日のダンブルドア像』『ダンブルドア家の歴史』『グリンデルバルドの真の野望』というドラマツルギーは、シリーズの精神的核心として今も観客に印象を残し続けています。
ネタバレ
【以下、結末まで含むネタバレを多数含みます】
本作のクライマックスはパリのペール・ラシェーズ墓地で行われるグリンデルバルドの集会場面です。彼は支持者たちに『純血の魔法使いがマグルを支配する未来』を宣言し、忠誠を誓う者には『青い炎の輪』に飛び込ませる試練を課します。クイニー・ゴールドスタインは妹ティナと姉妹喧嘩した直後で精神的に弱っていたため、グリンデルバルドの『マグルとも結婚できる魔法世界を作る』という嘘の約束に騙されて炎の輪に飛び込んでしまいます。
ニュート、テセウス、ティナ、リタ・レストレンジ、ジェイコブ、ヤーフィン・カマも墓地に到着。グリンデルバルドが集会の最後にクリーデンス・ベアボーンに『君の本当の正体は——アウレリウス・ダンブルドアだ』と告げる衝撃の真実が明かされます。クリーデンスはアルバス・ダンブルドアの『失われた弟』だという驚愕の宣言で、観客は息を呑みます。
リタ・レストレンジは家族の暗い秘密を初めて告白します——彼女は幼少期、自分の弟コルヴァス・レストレンジを間違って殺してしまった過去がありました。1901年、リタの父コルヴァス・レストレンジ・シニアと母クラリッサが、息子コルヴァス・ジュニアと幼いリタを連れて赤ちゃん『カマ家の長男イルファン』(これがリタの腹違いの妹)と共に乗船した船が転覆。リタは『泣き止まない弟』が母親を悲しませているのを見て、別の赤ちゃんと弟を入れ替えました——そしてその後、本物の弟は溺死してしまったのです。リタは長年この秘密を抱え続けてきました。
リタはグリンデルバルドに自爆攻撃で立ち向かい、ニュートとテセウスを庇って命を落とします。シリーズで最も悲痛な犠牲の場面の一つです。
グリンデルバルドが青い炎の輪を結界として張り巡らせる中、ニュート、ティナ、ジェイコブ、テセウス、ヤーフィン・カマたちはニコラ・フラメル(600歳超の不老不死の魔法使い)と魔法生物たちの協力で結界を破壊。グリンデルバルドはニコラ・フラメルが結界を破ったその瞬間に、自分の支持者たちと共に姿現しで脱出してしまいます。
クリーデンスはグリンデルバルドの宣言を信じて彼の側に付いてしまいます。クイニーも妹ティナと別れ、ジェイコブを置いてグリンデルバルド側へ。シリーズ屈指の悲しい家族の分裂が描かれます。
ラストシーンでは、ニュートとテセウスがロンドンのダンブルドアの元を訪れ、リタの死を伝えます。ダンブルドアは『私はグリンデルバルドと、若い頃に血の盟約(Blood Pact)を結んだ。お互いを直接攻撃できない契約魔法だ』と告白。これがダンブルドアが直接グリンデルバルドを止められない秘密の理由でした。
そして山の頂でクリーデンスとグリンデルバルドの最後の対面シーン。グリンデルバルドはクリーデンスに不死鳥の杖を授け、『君は本当はアウレリウス・ダンブルドアだ』『君の兄はあの男(アルバス・ダンブルドア)だ』と告げて——観客の頭の中を完全に混乱させる衝撃のラストで本作は幕を閉じます。
本作のラストの『クリーデンス=アウレリウス・ダンブルドア』設定は、続編『ダンブルドアの秘密』で再び大きな展開を迎えますが、本作公開時には世界中のハリポタファンが激しい議論を繰り広げました。シリーズの『ダンブルドア家の歴史』を新たな次元で書き換える野心的な脚本仕掛けは、原作者J.K.ローリングのファンタジー作家としての到達点の一つとして記憶されています。
トリビア
■ ジュード・ロウの起用: 若き日のアルバス・ダンブルドア役には複数の英国俳優が候補に上がりましたが、ジュード・ロウの起用はデヴィッド・イェーツ監督の強い希望でした。彼は『ダンブルドアの知的で愛されるカリスマ性、そして同性愛者としての優しさを完璧に演じられるのはジュード・ロウしかいない』と語っています。
■ ジョニー・デップとアンバー・ハードの法廷闘争: 本作の撮影中、ジョニー・デップは元妻アンバー・ハードとの離婚と家庭内暴力訴訟を抱えていました。当時の世論は彼に厳しく、ファンの間でもグリンデルバルド役の継続出演を疑問視する声が高まっていました。続編『ダンブルドアの秘密』では結果的にデップが降板し、マッツ・ミケルセンが役を引き継ぐことになります。
■ ナギニの起源: 本作で初登場するナギニ(クローディア・キム)は、後のハリポタ本編シリーズでヴォルデモートの大蛇となる『ナギニ』の起源です。原作者J.K.ローリングは『シリーズの最初から決めていた設定だった』と語り、ナギニの呪われた血筋『マレディクタス』の設定はシリーズ世界観の重要な拡張となりました。
■ パリのロケ撮影: 本作の主な舞台は1927年のパリですが、撮影の大半はロンドン郊外のリーヴスデン・スタジオで行われました。1927年のパリの街並みは部分的に実物大セットを建造、エッフェル塔など象徴的な建築はCGとミニチュアの併用で再現。プロダクションデザイナーのスチュアート・クレイグは本作の仕事で第91回アカデミー賞美術賞ノミネートを獲得しました。
■ ペール・ラシェーズ墓地のセット: クライマックスの墓地のセットは、撮影所内の最大級のセットの一つとして実物大で建造。雨に濡れた地面、青い炎、煙幕、何百人ものエキストラが集まる壮大なシーンは、シリーズで最も大規模な集団撮影として記録されています。
■ クリーデンス=ダンブルドア説の論争: 本作のラストの『クリーデンス=アウレリウス・ダンブルドア』という宣言は、シリーズの公式設定に大きな矛盾を生じさせました。ハリポタ本編の設定では、ダンブルドアの兄弟は弟アバーフォースと妹アリアナのみで、もう一人の弟は存在しませんでした。原作者J.K.ローリングはこれに対し『新たな家族の発見はあり得る』と説明していますが、ファンの間では今もこの設定の正当性を巡る議論が続いています。
■ 第一次世界大戦の影: 本作のテセウス・スキャマンダーは『第一次世界大戦の英雄』として描かれており、シリーズで初めて第一次世界大戦のトラウマがハリポタ世界の人物に影響を与える描写が登場しました。これは1920年代を舞台とするシリーズの設定として、現実の歴史と魔法世界の融合を試みる重要な要素となっています。
■ J.K.ローリングの脚本術: 本作の脚本では原作者J.K.ローリングが多数のキャラクター・伏線を同時並行的に展開する野心的な構造に挑みました。しかし批評家の多くは『キャラクターが多すぎて消化不良』と指摘し、続編ではより焦点を絞った物語へと方向転換することになります。
■ ダンブルドアとグリンデルバルドの過去の関係: 本作で示唆される『血の盟約(Blood Pact)』は、原作者J.K.ローリングが2007年のインタビューで明かした『ダンブルドアは同性愛者でグリンデルバルドを愛していた』という設定の映画的な表現です。続編『ダンブルドアの秘密』ではこの関係がより明確に描かれることになります。
■ ニコラ・フラメルの実在性: 本作で登場するニコラ・フラメルは、ハリポタ本編第1作『賢者の石』で名前だけ登場していたキャラクター。実は彼は実在の人物で、14世紀パリの錬金術師として知られています。本作のフラメルは原作の設定通り600歳を超える老人として描かれており、ハリポタ世界の『歴史と神話の融合』のテーマを象徴するキャラクターとなっています。
撮影裏話
デヴィッド・イェーツ監督が本作で取り組んだ最大の挑戦は『5部作構想の中の第2作として、過去と未来の両方の物語を同時に推進する』ことでした。前作『魔法使いの旅』が独立した冒険物語として完成度が高かったのに対し、本作は『シリーズの中盤戦』として、ダンブルドアの過去・グリンデルバルドの野望・クリーデンスの正体・ニュートとティナの関係など、複数の大きなアークを並行して進める必要がありました。
プロダクション・デザインのスチュアート・クレイグはシリーズ通算10作目。本作で彼が最も力を入れたのは『1927年のパリ』の世界観構築でした。当時のパリの街並み、フランス魔法省の本部(地下宮殿のような壮大なアール・デコ建築)、グリンデルバルドの集会場(ペール・ラシェーズ墓地内の地下闘技場)、ニュートのロンドンの家(数十種類の魔法生物の保護施設)など、シリーズ最大級のセットが多数建造されました。彼の仕事は第91回アカデミー賞美術賞ノミネートを獲得しました。
衣装担当のコリーン・アトウッドは前作に続いてシリーズ通算2作目。本作では1927年のパリの華やかなファッションを取り入れた衣装群を作成し、特にクイニーの『パステル・ピンクのセーターと帽子』、リタ・レストレンジの『ダーク・グリーンのフラッパー風ドレス』、グリンデルバルドの『黒に銀のラインの杖型コート』などはシリーズの象徴的な衣装として記憶されています。彼女は本作で第91回アカデミー賞衣装デザイン賞ノミネートを獲得しました。
撮影監督フィリップ・ルースロは前作に続いて続投。本作の色彩設計は『1927年のパリの暗い灰色』『闇の魔法使いグリンデルバルドの寒色系の青と緑』『家族のシーンの暖かい色』を対比させる丁寧なアプローチで、観客に物語の感情のリズムを視覚的に伝える役割を果たしました。
VFX面では、グリンデルバルドの『青い炎の輪』『集会場の魔法効果』、クリーデンスのオブスキュラスの暴走、ヘビ女ナギニの変身、不死鳥の杖の閃光、空飛ぶ馬車型の輸送機の脱獄シーンなど、シリーズ屈指の規模のVFXワークが行われました。VFXスーパーバイザーのクリスチャン・マンツはシリーズ全体のVFXディレクションを引き継ぎ、本作の規模に合わせて何百人もの専属チームを率いていました。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。本作のスコアでは、ジョン・ウィリアムズの『Hedwig's Theme』を冒頭で印象的に使用しつつ、リタ・レストレンジのテーマ、ニュートとティナの恋愛主題、グリンデルバルドの不気味な主題、若き日のダンブルドアのテーマなどを新たに作曲。とくに『Leta's Theme』はシリーズで最も悲しい主題として、リタの自己犠牲の場面で強烈な感情を観客に伝える役割を果たしました。
脚本面では、原作者J.K.ローリングが本作で初めて『ハリポタ世界の歴史と神話』を本格的に拡張する大胆な選択をしました。クリーデンス=アウレリウス・ダンブルドア説、ダンブルドアとグリンデルバルドの血の盟約、レストレンジ家の暗い過去——シリーズの『マスタープラン』を彼女自身が脚本として書き出したことで、ハリポタ世界は『1冊の小説の物語』から『歴史と神話を持つ大きな世界』へと拡張されたのです。
しかしこの『大きすぎる野心』は批評家からの批判を呼び、本作の興行的にも前作からやや後退する結果となりました。続編『ダンブルドアの秘密』(2022)では、より物語の焦点を絞ったアプローチが取られ、ジョニー・デップ降板後のマッツ・ミケルセンによる新グリンデルバルドの登場と共に、シリーズは事実上の3部作完結へと向かっていくことになります。
また、本作の撮影中にはジョニー・デップとアンバー・ハードの離婚・家庭内暴力訴訟が世間を騒がせており、ファンの間でもデップ降板を求める声が高まっていました。デップは本作までは続投しましたが、続編からは降板となり、ハリウッドでの彼のキャリアは大きな転換点を迎えることになります。本作はそのような『大物俳優の社会的混乱』も含めて、ハリポタフランチャイズの長期戦略の難しさを象徴する1作として記憶されています。
本作はシリーズの中で最も賛否両論となった1作ですが、ジュード・ロウの若き日のダンブルドア演技、ゾーイ・クラヴィッツのリタ・レストレンジ演技、そして1920年代パリの世界観構築は、シリーズ全体の最高水準として今も評価されています。続編『ダンブルドアの秘密』への観客の期待を高める『中盤戦としての役割』は完全に果たした1作と言えるでしょう。