ノートルダムの鐘が無料で全話見れる動画配信はどれ|考察、ネタバレ、タダで見る方法も解説

1996年

『ノートルダムの鐘』が見れる動画配信サービス

現在、Disney+ で視聴できます。

配信サービス視聴可否
Netflix
Amazon Prime Video
Disney+視聴可能
Hulu
U-NEXT

『ノートルダムの鐘』とは?作品の見どころ

中世のパリ、ノートルダム大聖堂の鐘楼に幽閉された青年カジモド。彼は生まれつきの容姿の歪みのため、長年聖堂の高みから下界の人々を見下ろすだけの孤独な毎日を送っていました――『ノートルダムの鐘』は、彼が「Topsy Turvy(さかさま祭り)」の日に初めて聖堂の外に出てジプシーの女性エスメラルダと出会い、自分の人生を変えていく姿を、ヴィクトル・ユーゴーの名作小説『ノートル=ダム・ド・パリ』を原作として描いた、ディズニー黄金期の中で最もシリアスで成熟した長編アニメーションです。

本作は1996年6月21日に米国で公開されたウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ製作の長編アニメーション映画。配給はブエナ・ビスタ・ピクチャーズ。監督は前作『美女と野獣』のゲイリー・トラウスデイルとカーク・ワイズの再共同。脚本はターブ・マーフィーほか。原作はフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが1831年に発表した小説『ノートル=ダム・ド・パリ』。製作はドン・ハーン、製作総指揮はジェフリー・カッツェンバーグ、音楽はアラン・メンケン、作詞はスティーヴン・シュワルツ。

見どころは、ディズニー作品としては前例のない大人向けの重いテーマ――宗教的偏狭、社会の不寛容、外見ではない内面の美――に正面から踏み込んだ脚本の重みです。本作の悪役クロード・フロロは、ディズニー作品史上最も恐ろしい悪役の一人として認められており、その彼が歌う「Hellfire(地獄の業火)」のシーケンスは、ディズニー映画とは思えないほど成熟した心理描写で、観客に深い衝撃を与えました。世界興行収入累計約3億2500万米ドルを記録、第69回アカデミー賞オリジナル作曲賞ノミネート。本作はブロードウェイ版とディズニーのバージョンの両方として、後にディズニー作品史の中でも長期にわたって再評価が続いている長寿作品です。

『ノートルダムの鐘』を全話無料で見る方法

結論として、2026年4月時点で『ノートルダムの鐘』を国内で見放題視聴できる動画配信サービスは、ディズニープラス(Disney+)のみです。Disney+の見放題プランに登録すれば、本編のフル視聴が可能で、字幕版・吹替版の両方が用意されています。

Disney+(ディズニープラス)

Disney+はWalt Disney Companyが運営する公式の動画配信サービスで、ディズニー作品はすべて本サービスのもとで一元的に提供されています。月額プランは2026年3月25日から「スタンダード」(1,140円/月)「プレミアム」(1,520円/月)に料金改定されています。年額プランは年額9,900円(スタンダード)からで、2ヶ月分無料の計算となるため経済的です。Hulu日本版とのセットプラン「Disney+ × Hulu」も提供されており、両サービスの利用を考えている人にはこちらが選択肢になります。

登録手順:

  1. 公式サイト disneyplus.com/ja-jp にアクセス
  2. 「サインアップ」からアカウントを作成
  3. プランを選択(スタンダード/プレミアム/Huluセット/年額プラン)
  4. 支払い方法を入力(クレジットカード/PayPal/キャリア決済/アプリ決済対応)
  5. 登録完了後、本編をスマートフォン・PC・スマートテレビ・ゲーム機で視聴開始

Disney+は本作(1996年版アニメーション)のほか、続編アニメ『ノートルダムの鐘II/ロマ・ファミリーの伝説』も同時に見放題で楽しめるため、シリーズ全体をまとめて鑑賞するのに最適です。

J:COM STREAM/DMM TV(レンタル配信)

本作はJ:COM STREAMとDMM TVでレンタル配信されています。DMM TVは新規登録時の550ポイントを活用すれば、レンタル料金を実質ゼロで賄うことが可能です。Disney+を契約しない方針の方には、最も費用対効果の高い選択肢の一つです。

TSUTAYA DISCAS(宅配DVD/Blu-rayレンタル)

本作は旧作扱いのため、TSUTAYA DISCASでは追加料金なしのフル視聴が可能です。新規登録時に30日間の無料お試し期間が用意されており、期間中は旧作・準新作の作品を月に最大8枚まで無料でレンタルできます。

レンタル・購入(Amazon Prime Video/Apple TV/Google Playなど)

本作は見放題ではないものの、各種PPVサービスではデジタルレンタルおよびデジタル購入が可能です。Amazon Prime Videoの単話レンタル(数百円台)や購入(千円台)、Apple TV、Google Play Movies、Lemino、TELASA、FODプレミアムなどが利用できます。

Blu-ray・DVD購入

ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンからBlu-ray・DVDが発売されており、Amazonや家電量販店で安定して入手できます。本編にメイキング映像や監督・スタッフの解説、原作との比較ドキュメンタリーなども収録した版が選択肢になります。

地上波放送

日本テレビ系『金曜ロードショー』ほか、地上波・BS各局で本作は不定期に放送されてきました。最新の放送スケジュールを各局の公式サイトで確認しておくと、無料で視聴できる機会を逃しません。

あらすじ

ノートルダムの鐘楼に住む青年カジモド

物語の舞台は、15世紀のフランス・パリ。本編冒頭、ジプシーの一座とパリの街の入口で対峙する大法官クロード・フロロが、彼らの逃亡を阻止しようとし、ジプシーの母親と赤ちゃんを追い詰めて殺害します。フロロは赤ちゃんが「醜い」と判断し、井戸に投げ込もうとしますが、ノートルダム大聖堂の司祭から「神の前でこの罪を犯せば、お前は地獄に落ちる」と諭され、しぶしぶ赤ちゃんを大聖堂の鐘楼で養育することになります。フロロはこの赤ちゃんに「カジモド(半完成品)」と名付けます。

物語は20年後に飛び、青年に成長したカジモドは大聖堂の鐘楼で「世界の鐘を打つ係」として、誰にも見られず孤独な日々を送っています。彼は生まれつきの容姿の歪み(背骨の湾曲、左目の浮腫み、突き出た顎)のため、フロロから「お前は外の世界で笑われる存在だ」と教えられ続けてきました。彼の唯一の友達は、大聖堂のガーゴイル彫刻が魂を持ったヒューゴー、ヴィクター、ラヴェルヌの3体(彼の想像の中の友達という解釈もある)。

Topsy Turvy(さかさま祭り)と、エスメラルダとの出会い

年に一度の「Topsy Turvy(さかさま祭り)」――社会の上下関係が一日だけ反転するパリの祭典の日、カジモドはフロロの禁止を振り切って、こっそり大聖堂を抜け出して街に降り立ちます。彼は祭りの「最も醜い顔のコンテスト」で優勝し、一日の王として称えられますが、その直後、彼の容姿に気づいた群衆が彼を「悪魔」として迫害し、トマトを投げつけて辱める残酷な事態に陥ります。

そんな中、たった一人カジモドを助けたのが、ジプシーの女性エスメラルダ。彼女は、自分自身が社会から差別されているジプシーとして、カジモドの痛みを直感的に理解し、群衆の中を堂々と進んで彼の縄を解いてあげます。フロロはこの場面でジプシーの女性エスメラルダに強い禁断の欲望を抱き、彼女を捕らえようとしますが、エスメラルダは大聖堂内部に逃げ込んで「教会の聖域権」を主張します。

大聖堂の中の三角関係と、フロロの狂気

大聖堂内では、カジモドはエスメラルダを彼の鐘楼に匿い、彼女に大聖堂の屋根の上からパリの街並みを見せます。エスメラルダはカジモドの優しさと知性に深く感動しますが、彼女はパリの近衛隊長フィーバスにも惹かれており、本作には三角関係的な感情線が複雑に展開していきます。

フロロはエスメラルダへの「神に許されない欲望」に苛まれ、伝説の独白曲『Hellfire(地獄の業火)』を歌います。これはディズニー作品史上最も大人向けで成熟した心理描写の場面で、フロロの宗教的偏執と性欲の混乱が、燃え上がる炎の幻影と共に描かれる、観客に深い衝撃を与える名シーンとなりました。

物語は、フロロが「エスメラルダを手に入れるか、彼女を火刑にする」と最後通牒を突きつけ、彼女を逮捕するためにパリ全市を捜査する、本作のクライマックスへと進んでいきます。

登場人物

カジモド(声:トム・ハルス/日本語版:石丸幹二)

本作の主人公。ノートルダム大聖堂の鐘楼で20年間孤独に暮らしてきた青年。彼の生まれつきの容姿の歪みは、彼自身の心の優しさと知性とは全く関係なく、本作のテーマである「外見ではない内面の美」を象徴するキャラクター。彼の歌う『Out There』は、彼が外の世界に憧れる切なる願いを表現した本作の最大の音楽的見どころの一つ。声を担当するトム・ハルスは『アマデウス』でモーツァルト役を演じてアカデミー主演男優賞にノミネートされた名優。

エスメラルダ(声:デミ・ムーア、歌:ハイディ・モローダー/日本語版:石田ひかり)

ジプシーの女性で、街のダンサーとして暮らしています。鋭い緑色の瞳、浅黒い肌、長い黒髪、紫と赤のコスチュームが特徴的なヴィジュアル。彼女は社会から差別されるジプシーとして、カジモドの痛みを直感的に理解し、彼の最初の友達となります。本作の最大の感情線を担うキャラクター。声を担当するデミ・ムーアは『ゴースト/ニューヨークの幻』『プレザント・ヴィレッジ』などで広く知られる女優。

クロード・フロロ(声:トニー・ジェイ/日本語版:江原正士)

本作の悪役。パリの大法官(最高裁判官)にして、宗教的に厳格な独善的な男。長身細身に灰色の髪、深紫色のローブが特徴的なヴィジュアル。彼は表向きは聖人の如く振る舞いますが、内面ではエスメラルダへの「神に許されない欲望」に苛まれ、ディズニー作品史上最も心理的に成熟した悪役として描かれます。彼の独白曲『Hellfire』は、ディズニー作品史上最も衝撃的な楽曲の一つとして広く認められています。声を担当するトニー・ジェイはイギリスの伝説的な俳優で、彼の威厳ある低い声色が完璧にフロロの狂気を支えました。

フィーバス(声:ケヴィン・クライン/日本語版:田中秀幸)

パリの近衛隊長で、本作のもう一人の主役格。フロロの命令でジプシーを追跡する任務を負っていますが、彼自身は誠実な性格で、エスメラルダへの想いに目覚めて彼女を救うために行動するキャラクター。声を担当するケヴィン・クラインは第61回アカデミー賞助演男優賞(『ワンダとダイヤと優しい奴ら』)受賞の名優。

ヒューゴー/ヴィクター/ラヴェルヌ(声:ジェイソン・アレクサンダー/チャールズ・キンブロー/メアリー・ウィッカーズ/日本語版:山口良一/槐柳二/谷育子)

大聖堂のガーゴイル彫刻が魂を持った3体のキャラクター。彼らはカジモドの唯一の友達として、本作のコメディ要素の中心軸を担います。彼らの楽曲『A Guy Like You』は、本作の中で唯一の軽妙なコメディソングとして、シリアスな本作の中で観客に一息つく機会を与える重要な役を担います。

ジャリ

エスメラルダの相棒の白い山羊。直接的な台詞はありませんが、本作のコメディ要素を担う重要な存在で、特にフィーバスとフロロを彼女自身の方法で支援する場面が見どころ。

クロパン(声:ポール・カンデル/日本語版:)

ジプシーたちの王として、ジプシーたちが住む地下の隠れ家「奇跡の中庭(Court of Miracles)」を取り仕切る人物。本作のオープニング曲『The Bells of Notre Dame』を歌い、本作全体の語り手としての重要な役を担います。

スタッフ・キャスト陣

監督はゲイリー・トラウスデイルとカーク・ワイズの再共同。両者とも前作『美女と野獣』で長編監督デビューした後、本作で再び共同監督として就任しました。彼らは本作のために、ディズニー史上最も成熟したテーマ――宗教的偏狭、社会の不寛容、性的な狂気――に挑む大胆な選択を下しました。

脚本はターブ・マーフィー。原作はフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが1831年に発表した小説『ノートル=ダム・ド・パリ』。本作の脚本は原作の悲劇的な結末(カジモドとエスメラルダが共に死を迎える)を、ディズニー作品としては不適切と判断し、ハッピーエンドに大幅に再構成する大胆なアプローチを取りました。それでも本作の本編内容は、ディズニー作品としては前例のない重さを保ち続けています。

音楽はアラン・メンケン、作詞はスティーヴン・シュワルツ。シュワルツは『Wicked』『Pippin』のミュージカル作詞家として広く知られる人物で、本作のために書き下ろした楽曲群はブロードウェイ級のクオリティを実現しました。本作の楽曲群(『The Bells of Notre Dame』『Out There』『Topsy Turvy』『God Help the Outcasts』『Heaven's Light/Hellfire』『A Guy Like You』『The Court of Miracles』『Someday』)は、ディズニー作品史上最も成熟した音楽的成果として広く認められています。

第69回アカデミー賞では本作の作曲スコアがオリジナル作曲賞にノミネート(受賞は『The English Patient』)されました。

主演キャスト

カジモド役のトム・ハルスは、第57回アカデミー賞主演男優賞ノミネート(『アマデウス』のモーツァルト役)の名優。彼は本作の収録のために、カジモドの「無垢な好奇心と深い悲しみの両面」を声色だけで表現する難しい挑戦に取り組みました。

エスメラルダ役の声を担当するデミ・ムーアは、『ゴースト/ニューヨークの幻』『プレザント・ヴィレッジ』『プレッシャー・キーパー』で広く知られる米国を代表する女優。歌唱はハイディ・モローダーが担当しました。

フロロ役のトニー・ジェイは、英国の伝説的な俳優で、ディズニー作品では『美女と野獣』の鏡の声、『ノートルダムの鐘』のフロロ、『リトル・マーメイド/アリエルの大冒険』など複数の作品で悪役を担う名優として知られていました。彼は2006年に逝去しています。

フィーバス役のケヴィン・クライン、ヒューゴー役のジェイソン・アレクサンダー(『となりのサインフェルド』のジョージ役で広く知られる)、ラヴェルヌ役のメアリー・ウィッカーズ(『天使にラブ・ソングを』で広く知られる名女優)といった俳優陣が脇を固めました。メアリー・ウィッカーズは本作の収録中の1995年10月に逝去しており、ラヴェルヌの一部の歌声はジェーン・ウィザースが代役を務めました。

日本語吹替版では、カジモド役を石丸幹二、エスメラルダ役を石田ひかり、フロロ役を江原正士、フィーバス役を田中秀幸が担当。日本声優界・舞台俳優陣が脇を固めました。

興行収入・話題

興行収入・話題

『ノートルダムの鐘』は1996年6月21日に米国で公開されました。米国国内の最終興行収入は約1億140万米ドル、世界興行収入は累計で約3億2540万米ドルに達しました。1996年の世界興行ランキング第5位、長編アニメーションでは年間第1位を記録しました。日本では1996年12月公開で、配給収入は約14億円、興行収入は約30億円超を記録しています。

本作の興行成績は、前作『ライオン・キング』の歴史的なメガヒット(世界興行収入7億7400万米ドル)と比べると控えめでしたが、これは本作の重いテーマと深い心理描写が、家族層の観客にとってやや手強かったためと分析されています。それでも本作は1996年の長編アニメーションとして年間第1位を獲得した堅実なヒット作として位置づけられています。

評価・受賞歴

第69回アカデミー賞オリジナル作曲賞にノミネート(受賞は『The English Patient』)。第54回ゴールデングローブ賞作品賞(ミュージカル/コメディ部門)ノミネート、第24回アニー賞長編アニメーション作品賞、世界中の主要映画賞で多数のノミネート・受賞を果たしました。

Rotten Tomatoesは71%、Metacriticは74/100の好評価スコアを記録。批評集約スコアではディズニー作品としては中位の評価ですが、本作の批評的・芸術的な価値は公開後も継続的に再評価が深まっています。特に2000年代以降、本作の「Hellfire」のシークエンスはディズニー作品史上最も成熟した心理描写の場面として、批評家から積極的に再評価されています。

本作は1999年にドイツのベルリンで舞台ミュージカル『Der Glöckner von Notre Dame』として初演され、後に2014年にラ・ホヤ・プレイハウスで改訂版『The Hunchback of Notre Dame』が初演されました。これらの舞台版は本作の重いテーマをより成熟したミュージカルとして拡張し、本作のフランチャイズの長期的な発展を支えています。

ネタバレ

※ここからネタバレを含みます。

クライマックス

物語の終盤、フロロはエスメラルダを「魔女」として捕らえ、彼女に「最後の選択」を突きつけます――「私の腕に抱かれるか、火刑に処されるか」。エスメラルダはフロロに激しい怒りで唾を吐きかけ、火刑を選ぶ覚悟を示します。

フロロは大聖堂前の広場でエスメラルダを火刑にしようとしますが、最後の瞬間、カジモドが大聖堂の鐘楼から長い縄で降下し、彼女の体を奪い取って大聖堂の中に運び込みます。彼は「Sanctuary(聖域)!」と叫び、教会の聖域権を主張してフロロから彼女を守ります。

しかしフロロは「神の名のもとで」と教会の聖域権を踏みにじり、自分の兵士たちを大聖堂内に率いて侵入します。同時に、フロロの命令で大聖堂前の広場では、フィーバスとジプシーたちが組んで、フロロの兵士たちと激しい戦闘を繰り広げています。

カジモドはエスメラルダを守るために、ヒューゴー・ヴィクター・ラヴェルヌのガーゴイルたちと一緒に、聖堂の鐘楼から溶けた鉛を兵士たちに浴びせかける、本作最大のスペクタクルシーンが展開されます。

結末が示すもの

大聖堂の屋根の上で、カジモドとフロロの最終決戦が繰り広げられます。フロロは「エスメラルダは死んでいる」と告げ(実は彼女は生きており、麻痺薬で気を失っていただけ)、カジモドは絶望の淵に落ちます。フロロが屋根上の細い梁から飛びかかり、カジモドを殺そうとした瞬間、梁が崩れ、フロロは大聖堂の屋根から地獄の炎の中へと落下していきます――この場面は、本作の正義の執行として観客に深い納得を手渡してきます。

エスメラルダは大聖堂内で目を覚まし、カジモドが彼女のために命がけで戦ったことを知ります。彼女はカジモドに深い感謝とプラトニックな愛情を示し、フィーバスとの恋愛関係を本物として認めます。カジモドは自分が彼女と恋愛関係を結ぶことができないと受け入れ、フィーバスとエスメラルダの恋を心から祝福します。

ラストシーンでは、カジモドが大聖堂の階段を降り、彼を「醜い」と迫害していたパリの群衆の前に堂々と現れます。一人の幼児が彼の顔に手を伸ばして触れ、長年彼を排斥していた群衆が、ついに彼を「人間」として受け入れる感動の場面で本作は幕を閉じます。

本作の結末は、「外見ではない内面の美」「社会の不寛容を乗り越えるためには、勇気と愛が必要だ」という、ディズニー作品史上最も成熟した社会的メッセージを完璧な形で結実させた、観客に深い感動を手渡す決着として記憶されています。本作は単なる長編アニメーション映画を超えて、ディズニー作品の中で最も成熟したテーマ性を備えた作品として、長期的に再評価が続いています。

トリビア

  1. 本作の原作は、フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが1831年に発表した小説『ノートル=ダム・ド・パリ』。原作の悲劇的な結末(カジモドとエスメラルダが共に死を迎える)を、ディズニー作品としては不適切と判断し、ハッピーエンドに大幅に再構成しました。

  2. フロロの独白曲『Hellfire(地獄の業火)』は、ディズニー作品史上最も衝撃的な楽曲の一つ。フロロの宗教的偏執と性欲の混乱が、燃え上がる炎の幻影と共に描かれる、ディズニー作品とは思えないほど成熟した心理描写の場面として、批評家から高く評価されています。

  3. ラヴェルヌ役のメアリー・ウィッカーズは、本作の収録中の1995年10月に逝去。彼女が完成できなかったラヴェルヌの一部の歌声は、別の女優ジェーン・ウィザース(『The Right Stuff』で広く知られる)が代役として完成させました。

  4. 本作の音楽はアラン・メンケンとスティーヴン・シュワルツの作詞家コンビが手がけました。シュワルツは『Wicked』『Pippin』のミュージカル作詞家として広く知られる人物で、本作のために書き下ろした楽曲群はブロードウェイ級のクオリティを実現しました。

  5. 本作のヒロイン・エスメラルダは、ディズニー作品としては初めての「ジプシー(ロマ)」のヒロインとして描かれました。これは民族的多様性をディズニー作品に取り入れる重要な前進として広く評価されています。

  6. 本作は1999年にドイツのベルリンで舞台ミュージカル『Der Glöckner von Notre Dame』として初演され、後に2014年にラ・ホヤ・プレイハウスで改訂版『The Hunchback of Notre Dame』が初演されました。これらの舞台版は本作の重いテーマをより成熟したミュージカルとして拡張しています。

  7. 本作はディズニー作品としては前例のない大人向けの重いテーマを扱ったため、米国では「PG(保護者注意)」のレーティングを受けました。これはそれまでのディズニー作品の標準である「G(一般向け)」を超えた初の主要ディズニー長編アニメーション作品でした。

撮影裏話

撮影の舞台裏

本作の制作は1993年初頭から1996年初夏までの約3年間に及ぶ大規模プロジェクトでした。本作の制作はディズニー社内では「美女と野獣の続編プロジェクト」として位置づけられ、ゲイリー・トラウスデイルとカーク・ワイズが再びコンビを組んで監督として就任しました。

本作のために、ディズニーのアニメーション・チームは1994年にフランスのパリへ実地取材旅行に出向き、ノートルダム大聖堂を綿密に観察しました。本作の大聖堂の細部の描写は、すべてこの実地取材の結果として綿密に再現されたものです。本作のために描かれた大聖堂内部のシーンは、長編アニメーション映画として当時最も精緻な建築美術として高く評価されました。

キャストの準備

カジモド役のトム・ハルスは、収録のためにディズニー本社のスタジオに何度も通い、ゲイリー・トラウスデイル/カーク・ワイズ監督陣と何時間も議論を重ねながら、カジモドの「無垢な好奇心と深い悲しみの両面」を声色で表現する難しい挑戦に取り組みました。彼は『アマデウス』のモーツァルト役の演技経験を活かし、本作のキャラクターアークを完璧に支えました。

フロロ役のトニー・ジェイは、本作の最大の難役を演じきりました。フロロの『Hellfire』のシーケンスは、ディズニー作品史上最も衝撃的な収録セッションの一つとして広く語られています。彼は収録のたびに監督陣と細かいテイクを重ね、フロロの宗教的偏執と性欲の混乱を完璧な発声で表現しました。

ラヴェルヌ役のメアリー・ウィッカーズは、本作の収録中の1995年10月に逝去。彼女が完成できなかったラヴェルヌの一部の歌声は、別の女優ジェーン・ウィザースが代役として完成させ、本作のキャラクターを完成させました。

技術的な挑戦

本作の最大の技術的挑戦は、ノートルダム大聖堂の建築美術を、長編アニメーション映画として完璧に再現することでした。本作のために、ディズニーのCGI部門は当時の最先端のコンピュータグラフィックスを使い、大聖堂の細部の建築装飾と、本編冒頭の主題歌『The Bells of Notre Dame』のシーンに登場する数千人の群衆を物理的に正確に再現するシステムを新規開発しました。

また、本作のクライマックス(フロロが屋根から落下するシーン)は、長編アニメーション映画としてダークで成熟した心理描写を、ピクサー以前のディズニー作品の中で最も精緻に映像化した場面として広く評価されています。

公開当時の余話

公開時、本作はディズニー作品としては前例のない大人向けの重いテーマを扱ったため、家族層の観客にはやや手強い作品として受け止められました。それでも本作の批評的・芸術的な価値は公開後も継続的に再評価が深まり、現在では『美女と野獣』『ライオン・キング』に並ぶディズニー黄金期の代表作の一つとして、長期的な評価を保ち続けています。